心に刺さる、印象に強く残る 超・引用力

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  • 青春出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784413233446

感想・レビュー・書評

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  • 超がつくほどではない感じでした。いくつかの実例が上がっていましたが、有名人なり、マンガなりの元ネタを知らないとあまり心に響かないことがよくわかりました。引用するときは相手が知っているもので、ということですね。

  • 相手に自分の考えをうまく伝えるのに有効な「引用」の使い方を知ることで、コミュニケーション力を上げることができる1冊です。
    話がうまいと思う方の特徴の1つに、引用をうまく使っていることが挙げられそうです。
    他にもそう考えている、行動している人がいること、その人が実績を作っていることが相手にわかれば、客観的な説得力が増します。
    ただ、関係性の薄いことを引用していてはかえって説得力が下がりますので、言葉の選択肢を増やし、適切なものを選ぶことも重要です。
    効果的な引用の使い方だけでなく、引用できる言葉の事例も多く紹介されています。

    【特に覚えておきたいと感じた内容の覚え書き】

    「多くの人が知る言葉の『引用』は、自分事として話に入り込め、聞いている人を話に巻き込み同調させる効果が期待できる。知られていない言葉の『引用』は、引用した人の知識や話の引き出しの多さを感じさせる。聞き手の年齢・年代・共有する文化的背景で使い分ける。」
    「『体験談・エピソード引用』→『行動を促す』→『聞き手の利点』で話を組み立てる。大事なのは、まず『聞き手の利点』『促したい行動』を考えてから、逆算して物語を伝えること。エピソードトークが持つ物語性で話に引き込み、そのあと促したい行動や利点を具体的に伝える。」
    「短くわかりやすいこと(長くても1〜2分)、驚きや納得感が得られること、の2つがエピソードを引用するポイント。複数のエピソードを引用する際は、根底に流れるメッセージが同じである必要がある。5W1Hを使うと、話がくどくならない。」
    →何でも引用すればよいということではない、ということですね。当然のことですが、相手のことを考えて、何を、どのように引用するかを選ぶことが大事です。選ぶためには、選択肢を多く持っておくことも重要となります。

    【もう少し詳しい内容の覚え書き】

    ○なぜ、「引用」は人を惹きつけるのか
    ・一般的に話がうまいと感じる人の特徴は、論理的に話ができる人、ストーリー性のある刺さる話ができる人。論理的に話をできても、刺さる話まで行きつかない場合に「引用」をうまく使うと、ストーリー性や意外性、語彙の豊富さが加わって、刺さる話にできる。
    ・多くの言葉や情報の引き出しから、最適な材料を取り出し、話題をパワーアップさせる力である引用力を高めるには、心に響いた言葉を意識して記録・記憶し「言葉の引き出し」を作る、引き出しから材料を選んで話に合った引用のパターンを作る、という2つがポイント。
    ・引用を使って相手にインパクトを与え、心に刺さる伝わる話をするには、伝える目的を整理する。目的を明確にして話を組み立て、目的に合わせて主張をサポートできる言葉やデータを引用し、ワンフレーズ、ワンセンテンスを加えるだけで、自分の言葉に物語が生まれる。

    ○刺さる言葉を作る「引用レシピ」
    ・鮮明なイメージにする。まず、五感を刺激する言葉でイメージを想起させ、鮮明なイメージが浮かぶ言葉を選んでインパクトを鮮烈にして、ストーリーに乗せると聞き手を話に引き込める。絵に浮かびやすい言葉を選んで相手の頭に浮かぶと。理解度が高まる。
    ・数字を生かす。数字をイメージ化して、知っているもので大きさを見せると、サイズ感の輪郭がわかりやすい。より数字の効果が強まるデータの母体を選び、変えていく。大きな数字は縮小して割合をくっきりさせるとイメージしやすくなる。
    ・信頼度を高める。経験や実績のある達人や専門家の知恵を借りる。力強い言葉を添えると、心に響く言葉の下支えで、主張をゆるぎなくできる。言葉を発した人と言葉のパワーを借りて、武装して力にする。
    ・パワフルにする。「伝えたいこと」「主張」そのままでは弱い。決断を後押しする、データの存在意義を強める言葉を使う。突き抜けた言葉で、背中を押す。否定することで、伝えたいことを強めて肯定する。一見違う言葉もその本質を見極め、シナジー効果を使って生かす。
    ・シンプルで刺さる伝え方をする。これ以上噛み砕けない言葉で、短く、濃く、わかりやすく、覚えやすく、語感がよく、端的に深い意味を含むシャープな言葉を選ぶ。言葉の解釈、概念、背景を生かして印象に残す。聞き手に理解できる言葉で、自分事として捉えてもらう。
    ・引用されすぎていてインパクトに欠ける言葉、関連性の低い言葉・事例、主張や文脈と矛盾する言葉は避ける。①伝えたい内容を、②伝えたい相手に向け、③わかりやすく、④効果的に、⑤自分の言いたいことを強めるために、引用するのが基本の鉄則。

    ○深みを作る「言葉・名言」を引用する
    ・多くの人が知る言葉の「引用」は、自分事として話に入り込め、聞いている人を話に巻き込み同調させる効果が期待できる。知られていない言葉の「引用」は、引用した人の知識や話の引き出しの多さを感じさせる。聞き手の年齢・年代・共有する文化的背景で使い分ける。

    ○心に残る「物語・エピソード」を引用する
    ・「体験談・エピソード引用」→「行動を促す」→「聞き手の利点」で話を組み立てる。大事なのは、まず「聞き手の利点」「促したい行動」を考えてから、逆算して物語を伝えること。エピソードトークが持つ物語性で話に引き込み、そのあと促したい行動や利点を具体的に伝える。
    ・短くわかりやすいこと(長くても1〜2分)、驚きや納得感が得られること、の2つがエピソードを引用するポイント。複数のエピソードを引用する際は、根底に流れるメッセージが同じである必要がある。5W1Hを使うと、話がくどくならない。
    ・失敗談、特に自分のものは人を惹きつける力が強い。あえておもしろく伝えることで、聞き手が「恥ずかしい話も話してくれた」と感じて、心理的な距離が近くなる。相手の気持ちをつかみ同調ムードを作り上げることで、話に耳を傾け、話し手やその内容に共感しやすい。

    ○「引用の引き出し」を作る習慣
    ・「気に留める」だけで、必要な情報や言葉に敏感になって、言葉や情報は蓄積される。インプットした情報をすべて記憶、記録する必要はなく、本質的な2割を捉えればよい。インプットが増えたら、あらゆる場面で実際に引用して話す経験を積み、引用力を磨く。

  • 引用力は言葉に説得力をもたせてくれる。 
    たった一言の引用が、伝えたい内容を強くする。

    ジョブズもカーネギーも引用を味方にした。
    伝える内容に合わせるための 引用レシピは参考になるー鮮明なイメージや絵に浮かびやすいもので伝える。数字やデータの母体を変えて、より強く伝える。パワフル、シンプルに伝える方法など。

    日常的に引用の引き出しを増やす方法は参考になった。 今日から使える名言集も分野ごと。

  • なぜ人を惹きつけるのか:論理的かつ刺さる話 引用力→言葉に説得力 ゴールに合わせる 引用レシピ:鮮明なイメージ 絵に浮かびやすいもの 数字 データの母体 信頼度 パワフル シンプル   言葉・名言:知られている・知られていない言葉の使い分け  物語・エピソード:物語の力 使う順番 シ敗弾 苦労話 自己・他者体験 引用の引き出し;気に留める テーマを持つ インプット量 キーワードで読書 2割の本質 視点を裏返す 引用をアウトプットに 引用の引き金 名言集:人生論 成功・失敗 努力 仕事 人間関係 幸福論

  •  
    ── 上野 陽子《心に刺さる、印象に強く残る 超・引用力 20240130 青春出版社》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4413233441
     
    ♀Ueno, Youko 19‥‥‥ Japan /
    https://koisurueigo.com/yoko-ueno-profile.html
     
    ……「自分の言葉の信頼性を高めたい」「人の心に響き、行動を促せる
    ような話ができないか」「心に刺さるおもしろい話にするにはどうした
    らいいか」「記憶に残るプレゼンやスピーチにしたい」……仕事か日常
    かを問わず、「相手の心を動かすことができれば、もっとうまくいくの
    に!」と、もどかしい経験をした方は少なくないのでは。「人の心を動
    かすことができる話し手にはある共通点がある、そのひとつが『引用が
    うまい』ということ」とコミュニケーション・アナリストの上野 陽子
    さんは言います。何をどう引用し、伝えたいことを最も効果的に伝える
    話し方をするにはどうすればいいのか、ご紹介します。
     
     相手の心に刺さる「引用力」の秘密
     立て板に水が流れるように話したり、文章に人を引き込んだり、「あ
    あ、この人おもしろいなぁ」と心を惹かれた経験はありませんか。
     私はさまざまなコミュニケーションの記事や名言集などの書籍を書い
    てきました。いろんな方の取材をしたり話をしたりして、伝え方が上手
    な人の多くにある特徴を感じています。
     
     それは、たとえ雑談でも話が理解しやすく、雑多に話しているようで
    もちゃんと起承転結があったり、オチがついたりすること。紋切り型で
    も、語るタイプでも結論がわかりやすい。
     
     加えて特徴的なのが、引用を上手に使っているということです。
     
     日常的に蓄えた、さまざまな言葉やデータなどの知識やメディアなど
    で得た情報を、ほんの少し手を加えて話の中に取り込んでいます。
     
     知識とは、それ自体、あれこれ情報を取り込んだ引用の集合体のよう
    な側面があります。その断片を切り取って、また別の話の流れに組み込
    んでやることで、新たなストーリーになっていきます。
     
     名言もあれば失敗談やちょっとしたエピソード、あらゆる数字やデー
    タも引用できます。簡単なところでは「誰かがこんなふうに言ったんだ
    けどさ」というのも引用ですね。
     
     引用は、自分が伝えたいことや主張を補完し、拡張し、押し上げてく
    れる役割を果たすもの。話が引用によって展開され、進化して、どんど
    んおもしろくなって、人を引き込んでいってくれます。
     
     引用を自分の名言に変えたスティーブ・ジョブズ
     引用の名手といえば、スティーブ・ジョブズです。
     
     ジョブズは、ご存じの通りアップル社を創設しiPhoneやiPadなどを生
    み出した人物ですが、特に、スタンフォード大学の卒業式のスピーチ
    「ハングリーであれ、愚かであれ」の名言は有名です。
     
     これは、まるでジョブズの名言のように独り歩きしていますが、実は
    ジョブズが考えた言葉ではありません。
     
    「ホールアース・カタログ」という雑誌の裏表紙に書かれていた言葉を、
    スタンフォードでのスピーチ原稿で引用したものでした。
     
     スピーチの中でその雑誌の魅力について語り、掲載された荒野の一本
    道の写真と、そこ書かれていた「Stay hungry, stay foolish(ハング
    リーであれ、愚かであれ)」の言葉を、こんなふうに説明していました。
     
    「(雑誌ホールアース・カタログの)最終版の裏表紙は朝の田舎道の写
    真で、冒険好きがヒッチハイクをしていそうな場面でした。その下にこ
    んな言葉があります。
     
    『ハングリーであれ、愚かであれ』。これは、(編集長の)スチュアー
    トたちが活動を終えるに当たっての別れの言葉。私は常にこの言葉のよ
    うにありたいと願ってきました。そして今、皆が卒業して新たに歩みを
    始めるに当たり、皆にもそうあってほしいと思います。
     
     ハングリーであれ、愚かであれ」
     
     こうして締めくくられたスピーチでジョブズが学生たちに贈った言葉
    は、ジョブズが思い描くハングリー精神を端的に表し、あまりにインパ
    クトが強いものでした。
     
     聞き手も自分たちを鼓舞してくれる言葉として、ハッとさせられ、さ
    らには覚えやすいフレーズだったこともあり、誰にとっても心に残る名
    言になったというわけです。
     
     これが「雑誌の裏表紙にこんなふうに書かれていた」と説明しただけ
    では、ここまでの広がりはなかったように思います。
     
     最後に念押しで、この短く濃い言葉を繰り返して締めくくった粋な使
    い方。この提示方法こそが言葉自体にインパクトを与え、名言として引
    用された言葉以上に名言化されたのでしょう。
     
     そして波乱万丈の人生を送ってきたジョブズ自身の心が動いた言葉だ
    からこそ、誰しもの心に刺さったのだと思います。
    「引用力」を高めるにはどうしたらいいのか
     
     近年は、ジョブスのような海外の経営者はもちろんですが、日本の経
    営者などでも、どんどん人前に出てプレゼンテーションする方が増えて
    います。
     
     そのとき誰もが大切にしているのが「話題にしたくなる要素」を盛り
    込むこと。つまりは「引用力が高い」ことなのです。そもそも「引用力
    が高い」とはどういったことでしょうか。端的に言えば、
     
     多くの言葉や情報の引き出しから、
     最適な材料を取り出し、
     話題をパワーアップさせる
     そんな力が高いということです。
     
     では、「引用力を高める」ためのポイントを見ていきましょう。
     
     ■引用力を高める方法1 「言葉の引き出し」を作る
     
    「言葉の引き出し」は自分の頭の中で、表現や話題や知識を整理してお
    く場所です。
     
     そこには自分が持っている言葉や表現に加えて、書籍、新聞、過去の
    経営者のスピーチ、身近な人の体験談、興味深いデータ、深くていい話
    ……など、多様な会話の材料が入っています。
     
     その引き出しが多く、多様な材料が入っているほど引用がしやすくな
    るわけです。
     
     ■引用力を高める方法2 話に合った引用のパターンを作っておく
     
     2つ目は、引き出しから材料を選りすぐって取り出し、最適な場面や
    部分で、ピッタリはまる引用をすることです。
     
     自分だけの話ではいまひとつインパクトが足りないとき、引用を使っ
    て違う言葉に置き換えたり、その道の達人の言葉を借りて強めたりする
    ことで、同じ内容でも、話の重みや説得力を高めることができます。
     
     いかに、“今この話に必要な内容”を取り出すかが大切です。
     たとえば、子どもの話題ならAの話。
     新製品の話題ならBの話。スポーツの話題ならCの話。
     
     こんなふうに自分の中でパターンを作っておくことで、その場にピタ
    リとくる引用ができるようになります。即興の話でありつつ、常に用意
    された話を組み込むだけ。これだけでも聞き手には、知識があり、話が
    上手な人と映ることでしょう。
     
    「引用」を使い分けて、より強い印象を残す
     引用が上手な人は、
     
    ・多くの人が知っている言葉の「引用」
    ・知られていない言葉の「引用」
     この2つを使い分けています。
     
    「多くの人が知っている言葉の引用」、見聞きしたことがある言葉は、
    引用だとわかることで安心感を与えたり、パロディとしてくすっと笑え
    たり、話が盛り上がったりと、聞いている人を話に巻き込み同調させる
    効果が期待できます。
     
     ではもう一方の「知られていない言葉の引用」はどうでしょうか。
     
     たとえば、最初に挙げたスティーブ・ジョブズの「ハングリーであれ、
    愚かであれ」。
     
     スタンフォード大学の卒業祝辞を見たことがある人や、関連の記事を
    読んでいれば引用だとご存じだったかもしれません。
     
     でも、CMでも流れたあの言葉が実は引用だと知っていた人はそれほど
    多くなかったかと思います。そのため引用という認識は持たれることが
    ないまま、ジョブズの名言として広がっていったわけです。
     
     ほかにも、マニアックな小説のある一節、偉人のマイナーな名言とい
    ったものも、知られていない言葉の引用部類に入るでしょう。
     
     多くの人が知らない引用は、引用した人の知識や話の引き出しの多さ
    を感じさせます。さらにインパクトが強い言葉や事象なら、それに初め
    て触れることから、強い印象を残すことができるかもしれません。
     
     いずれの引き出しを開けるときにも気にかけておきたいのは、聞き手
    の年齢・年代、共有する文化的背景によって、引用した内用の認知度は
    大きく変わってくるということ。
     
     そこを意識しておくと、「知っている引用を使うか」「(おそらく)
    知らない引用を使うか」の使い分けができるようになります。
    https://www.msn.com/ja-jp/money/career/%E5%AE%9F%E3%81%AF%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC%E3%83%96-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%96%E3%82%BA%E3%81%AE%E5%90%8D%E8%A8%80%E3%82%82-%E5%BC%95%E7%94%A8-%E3%81%A7%E4%BA%BA%E3%81%AE%E5%BF%83%E3%82%92%E5%8B%95%E3%81%8B%E3%81%99-2%E3%81%A4%E3%81%AE%E6%96%B9%E6%B3%95-%E3%81%A8%E3%81%AF/ar-BB1iiRbo?ocid=msedgdhp&pc=ENTPSP&cvid=34f3c871fc6d4734941f788f5fb607e6&ei=38
     
     ※ 与太郎の提言。

     言いたいことは何度でも繰り返し、云いたくないことは一言も語らない。
     これからの原稿料は、短い文章は、長い文章より高く支払うべきだ!
     
    (20240222)

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著者プロフィール

弁護士(第一東京弁護士会)

「2019年 『法曹の倫理[第3版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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