うさぎになった日

著者 :
  • 世界文化社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (80ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784418248025

感想・レビュー・書評

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  • 表紙のうさぎは祈っているのだろうか…
    お願いしているのだろうか…

    うさぎはちいさな孤独やさん
    からだがよわってしまったら
    病気を必死でかくしてしまう

    よわいからって つよくないわけじゃない
    よわいからこそつよい、ってことだってある

    詩から始まり短編、そして詩、と交互にお話を楽しめる。
    けっして楽しいってわけではなく、ちょっぴり寂しくて、我慢して、切なくもある…という話である。
    どれも温かな気持ちになる。
    なかでも「自転車に乗って」が一番心に残った。

    好きなピアノの先生が結婚するというのを聞いて、たくとのとった行動に…
    おとうさんはわかっていたから自分の子どもの頃の誰にも言ったことのない話をたくとにした…


    うさぎが自転車の乗ってる絵もとても素敵だった。




  • 「読みあう」ことで響きあえる大切さを伝えたい 児童文学作家・村中李衣さん講演|好書好日(2019.03.31)
    https://book.asahi.com/article/12247249

    教員紹介  - 村中 李衣  | ノートルダム清心女子大学
    https://www.acoffice.jp/ndsuhp/KgApp?kyoinId=ymkbygoyggo

    しらとあきこ+Clover Garden+
    http://akikoshirato.jp/

    しらとあきこ(@akiko.shirato) • Instagram写真と動画
    https://www.instagram.com/akiko.shirato/?hl=ja

    うさぎになった日・村中李衣 (文)・しらとあきこ (絵) - 世界文化社グループ|書籍・ムック
    https://www.sekaibunka.com/book/exec/cs/24802.html

  • 「よわいからって、つよくないわけじゃない。だれでも、心の中に、うさぎがいる」
    心温まるちいさな4つのお話と3つの詩。

    新聞で紹介されていたので読んでみました。
    自分の気持ちをうまく言葉にできない、りこ。
    うさぎのおかあさんのようにと勇気と出すなな。
    認知症になったおじいちゃんと亡きおばあちゃんとのダンスの思い出を察するあずみ
    大好きなピアノの先生に過ちをおかしてしまった、たくと。
    葛藤を抱えた4人の子どもたちが、動き出す―。
    思いを理解し、共感してくれるそっと見守ってくれている人がいることに子どもはもちろん、大人も子供の頃を思い出し、自分のこと、せまくなっていた視野や考え方をほぐしてくれるそんな作品でした。
    久しぶりに村中李衣さんの文章にふれました。
    そして、やわらかで生き生きとした美しいうさぎ画家・しらとあきこさんのイラストに癒され、そっと自分にエールを贈りたくなるやさしい絵本です。
    詩「ノック」もいいですが「てのひらのさがしもの」が私は好きです。

  • 道徳の時間に使って欲しいお話。弱い子たちにエールをくれる。文と絵から作者さんたちのうさぎ愛が伝わってきて、嬉しかった。本物のうさぎのようなふわふわの絵をツンとしたり、撫でたり、話しかけたり、人に見られたら気まずい読書になりました(笑)

    うさぎは、つめを切られるのがきらい
    うさぎは、だっこされるのが苦手
    でも、てのひらで、なでられるのは、好き
    病気を必死でかくしてしまう
    病気が多かったあおいを思い出す。
    会いたいよ、会いたいよ。


    「うさぎ、うさぎ
    よわいからって、つよくないわけじゃない
    よわいからこそつよい、ってことだってある
    だれでも、心の中に、うさぎがいる」

  • 20240323ひるねこBOOKSさんのWebショップにて購入。
    20240331読了。
    どのお話も余韻のある終わり方をするので、ちょっと続きが欲しい感じになってますが、素敵なお話ばかりでした。うさぎさんの絵がとても可愛いです。

  • 表題作の「うさぎになった日」は大人しく、話すのが苦手な女の子が、教師との文章でのやりとりを重ねるうちに話したいことが心にあふれてゆく話。最後はぴしゃりと頬を叩かれるような展開もあるけども、そこからの開放感が印象的。
    「うさぎのおかあさん」は学校劇でお母さんうさぎ役を演じることになった女の子が主人公。うさぎお母さんの気持ちなんてわからない。納得できない。台詞もうまく言えない…同級生の男の子に連れられて本当のうさぎのお母さんに会うことにより、状況はよい方へ向かっていく。
    「スローダンス」は長年連れ添ったおばあちゃんを亡くしたおじいちゃんと、その孫の女の子のお話。月夜のダンスの幻想的な雰囲気と、田舎の和やかな空気が共存する不思議なお話。恐らく認知症になりはじめたおじいちゃんがそのままでいられた最後の時期の話なのかと思うと切ない。
    「自転車にのって」父と少年の対話。好きなひとが遠くに行く決心をした時、勝手においてかれたような気持ちになって行われた悪戯がきっかけで、ふたりの対話がはじまる。

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著者プロフィール

ノートルダム清心女子大学人間生活学部児童学科教授
児童文学作家・児童文学者
保育園・幼稚園・図書館・児童養護施設・老人保健施設・刑務所など様々な場所で絵本の読みあいを続ける。
『チャーシューの月』(小峰書店)で,日本児童文学者協会賞。
「長期入院児のための絵本の読みあい」(西隆太朗と共同研究)で,日本絵本研究賞。
『あららのはたけ』(偕成社)で, 坪田譲治文学賞。『こくん』(童心社)でJBBY賞。
主な著書に、『感じあう 伝えあう ワークで学ぶ児童文化』『「こどもの本」の創作講座』(以上、金子書房)、『保育をゆたかに絵本でコミュニケーション』(かもがわ出版)、『幼児理解と保育援助』共著(建帛社)など。

「2024年 『立ちあう保育 だから「こぐま」にいる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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