格差社会を生き延びる“読書”という最強の武器

著者 :
  • アルファポリス
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本棚登録 : 137
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784434224249

作品紹介・あらすじ

現代社会で本当に必要とされる人間になるためには、実は「読書」が不可欠。というのも、読書をすることで「知識」と「教養」を得ることができ、これが昨今の格差社会で生き残るために最も大切な要素だからだと著者はいう。本書では「成功者はみな読者家である」といテーマを軸に、読書が持つ魅力と、その読書で得たものを確実に自身の力に変える具体的な読書術も深く解説する。

感想・レビュー・書評

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  •  私は以前『1年後に夢をかなえる読書術』という本を読んだことあります。
      
    “本を読めば夢をかなえることができるのか”
       https://diletanto.hateblo.jp/entry/20140117/p1
     
     このように、今までの読書論は
    「本を読めばこんないいことがある」
    という観点から書かれていたものです。
     ところが強きを助け弱きをくじく極悪アベノミクス、格差拡大アベノサギノミクスのため、社会状況はどんどん悪くなる一方。
     ついに本書のように
    「読書しないと格差社会を生き延びていけないゾ!」
    という脅迫型の読書論が出てくる世の中になってしまいました。
     生き延びられる人はわずかでしょうから、読書していれば必ず生き延びられるわけではないでしょう。
     しかし、読書していればしていないよりは生き延びられる可能性は僅かながらでも高くなるのは分かります。
     読書に限らず、一芸を磨くことでしょう。
     こんなこと言ってる私は当然、真っ先に落伍するタイプの人間ですが。
     俺はもう駄目だ。構わんからお前ら先に行ってくれ。
      https://diletanto.hateblo.jp/entry/2020/02/25/195833

  • 読書を薦める本も数冊読むとほぼ書かれていることは同じような傾向であることが分かってくる。
    本質的なところは同じで、古典、歴史、哲ものを薦めて、ビジネス書は必要なところだけを読みトレンドを掴み、幅広いジャンルを読むことを薦めている。また、技術的な速読ではなく、多読することで自然と身に着く速読を薦めている。また自分に合う本にはなかなか合わない前提で読書をし、合わない時には途中で止めることも必要。
    本書では著名人(出口氏、藤原氏、成毛氏、加谷珪一氏の読書本などからも多くの引用をしているので、その点では読書本としては総括的な位置づけに据えることもできる。
    ・知識とはただ知っている理解していることだけに対して、教養とは創造的な心の豊かさや理解力、芸術、宗教などの知識をさらに応用したもの。
    ・出口氏「ほんの使い方」では、知識や教養を身につける方法として、人から教えてもらう、旅をして経験から知識を得る、本を読んで知識を得る方法を述べている。
    ・加谷珪一氏「お金持ちはなぜ教養を必死に学ぶのか」で、教養とは物事の本質を見極めるための総合的な知識や考え方が人格や行動に結びついたものであり、教養に行動が結びつくとお金が生まれる。
    ・教養に関する本を読むと、ビジネス書より古典、名著、哲学書、歴史書が大切なことが分かる。
    ・本を1回読んで終わらせるのではなく、「腑に落ちる」まで繰り返し読む。1回読んで理解出来なくても繰り返し読んでいると理解できるようになってくる。これにピッタリなジャンルは古典や哲学。
    ・人と違うことをやることに意味がある。読書をする人が減っている時代だからこそ、読書をすることで他者と差別化できる。
    ・出口氏「ほんの使い方」では、著者は1ページ目から順番に読んでほしいと思って書いてあるはずなので、読む方も1ページ目から読むことが正しい読書。
    ・本というものは、ベストセラー、名著、有名人の著書だからといって、自分に合うわけではなく、むしろ合わないことの方が多い。ビジネス書は特にこの傾向が顕著で、その本に書いてある通りに実行しても成果が出ないことの方が多い。
    ・「思考は現実化する」は、性格的に全てを自分で決め、自分で突き進んでいくパワーをもった創業者タイプにしか合わないと思われる。このように世間に出ている経験則からくる法則は、万人に共通するものではない。
    ・多くの読書家のブックメンターとして、安岡正篤や中村天風、V・E・フランクルがいる。代表的な著書は安岡氏なら「新装版 音名を創る-人間学講話」「新装版 論語の活学-人間学講和」、中村氏なら「運命を拓く」、フランクルなら「夜と霧 新版」「論語」「孟子」「孫子」など。
    ・名著をいきなり読むのにハードルが高いのなら、マンガ本から入ることもお薦め。「まんがでわかるシリーズ」「マンガでやさしくわかるシリーズ」など。
    ・本の売れ行きに影響するのは、1.タイトル、2.営業力や広告宣伝、3.編集力、4.著者の販売力や影響力、5.本の中身、である。必ずしもいい本が売れるとは限らない。さらにいい本の中でも自分に合うかどうかが基準なので、いい本を見つけるのは大変だが、見つかった時は感動する。
    ・自分にとっていい本を見つける方法は、古典、哲学、歴史などと、ビジネス書では異なる。
    ・ビジネス書以外では、読書家が紹介している本や世間で評判になっている本、新聞の書評で紹介されている本などの中から選べば外れる確率は低くなる。これらは、人間の根本となるところや基となる知識を説いているため、物事の本質は時代を経ても変わらないためである。
    ・ビジネス書は気軽に読んでいいツール。自分が知りたいテーマの本を気軽に選んで読んでみて、違ったときには途中で止めて別の本を読めば良い。
    ・気になる著者ができたら、その方のセミナー等に参加して、自分の本にサインをもらう。著者に覚えてもらいたい場合には、ちょっと高めの口座に参加してお客様になれば丁寧に接してくれる。また、その著者の処女作には、著者の根底になる本当の想いが詰まっているので必ず読む。さらに、参考文献を参考に選書することもお薦め。共感できた著者が参考にした本なので、同じように共感できる可能性が高い。
    ・堀紘一氏の「自分を変える読書術」では、哲学はシンプルに言うなら『人間について深く知り、どう生きるべきかを徹底的に考える学問』である。絶対的な答えがないことをあえて考えるのが哲学であり、哲学書の学びを介して答えのないものを考える訓練を重ねているとビジネス上の選択に役立つ。
    ・加谷珪一氏「お金持ちはなぜ教養を必死に学ぶのか」で哲学を学ぶ利点を、お金儲けは人とのコミュニケーションですから、人はどのような存在なのかを問う哲学の知識が役立たないわけがない。
    ・ビジネス書はたいてい名著から派生しているものが多い。人間関係については、Dカーネギーの「人を動かす」。購買心理では、ロバートBチャルディーニ「影響力の武器[第三版]なぜ人は動かされるのか」。読書本では、Jモーティマー・アドラー「本を読む本」。成功哲学ではナポレオン・ヒル「思考は現実化する」。

  • 久しぶりに素晴らしい本に出会いました。この本の著者には、2年前に読んでいて、星4つの評価をつけているのですが、今回の本はそれ以上の衝撃でした。

    紙の本を読むことの重要性、ネットでは得られない本の素晴らしさ、速読や多読で読んだ本の冊数を競う(見栄を張る)よりも、自分の血肉(教養)となる読書をすることの大切さが強調されています。私自身がこの数年間に経験したことが、殆ど同じ形で書かれていて、より共感を得ました。

    この本には、読書の大切さは勿論、読書で得られた知識、著者と対話したくなった気持ちを、実際にどのように行動につなげるべきかについてまで、踏み込んで書かれています。著者の大岩氏が開催しているセミナーを受講してみたく思いました。

    以下は気になったポイントです。

    ・本は、通常では会えないような著名人の頭の中を、たった1500円で知ることができる。今では出会えない偉人の考え方が、古典を読めばわかる(p26)

    ・人前で話すなど、アウトプットを前提とした読書というのは、非常に頭に入りやすい。人前で話す機会が多い人ほど、読書をした効果は顕著に現れる(p35)

    ・成功者の書いた本を読んでも、自分が成功できるかはわからない。それでも自分を信じて努力を続けた人が結果を残す(p37)

    ・大学入試は2020年から大きく変わる、暗記中心の「知識偏重型」から、思考力・判断力をいろいろな角度から評価する「知識活用型」への移行を目標としている(p46)

    ・古典、哲学、名著を読んで、人間の奥底にある真理や考え方を学ぶことで、自分の考え方が変わり、人の悪口を言わなくなり、「人のせい」「環境のせい」にしなくなった(p58)

    ・本棚の中に、サイエンス・歴史・経済、のセル(カテゴリー)のない本棚は、社会人としてはつくってはならない(p61)

    ・知識とは、ただ知っている、理解していることだけに対して、教養とは、ただ知っているだけではなく、創造的な心の豊かさや理解力、芸術、宗教など、知識をさらに応用したものである(p69)

    ・知識のもととなるのは、「経験+読書」である(p73)

    ・教養のレベルで、付き合う人が変わるように感じる。自分の教養レベルが上がるにつれて、どんどん素晴らしい人が周りに増える(p82)

    ・セミナーなどに参加して、その内容を実際に行動するのは、10%、それを継続する人は、その1%、つまり、0.1%の人しか継続して自分のものにしない(p86)

    ・読書を教養に変えるためには、たくさん、いろいろな種類の本を読み続けてほしい(p88)

    ・読書は、たくさん読むのが凄いのではなく、本の内容を覚えている、実際に行動に起こしている、継続して結果を出している、ということが大切(p99)

    ・腑に落ちる=納得する、合点がいく、腹にすとんと落ちる、という言葉がぴったりとくるジャンルは、やはり古典や哲学である(p101)

    ・自分の付き合う人が変わると、今まで反対されていたことに同調されて、応援されるようになってくる(p116)

    ・ネットでなく本で調べるといいかというのは、自分で調べていることにたどり着くまでに、苦労すればするほど頭に残りやすくなるという性質が人間にあるので(p132)

    ・安直に速読を目指すのではなく、本をたくさん読むことで知識が増え、自然と読むスピードが速くなる速読を目指すべき(p148)

    ・経営者の本は、前提である事例やケースが大企業のことが多く、中小企業にあてはめにくいこともある(p152)

    ・目標とする人に近づきたかったら、お金を払って相手のお客様になるのが鉄則で、そうでもしないのに、タダで何とかしてほしいというような人を相手にしている時間はない。セミナーにおいてでも、無料で何とかしようという発想を持っている限り、格差社会から抜け出せない(p158、188)

    ・古典の代表的著作として、「運命を創るー人間学講話」「論語の活学ー人間学講話」(p160)

    ・ソクラテスの名言の中に、「本をよく読むことで、自分を成長させていきなさい、本は著者がとても苦労して身に付けたことを、たやすく手に入れさせてくれる」(p208)

    ・アリストテレスの弁論術として、1)ロゴス(論理):何を伝えたいか、2)パトス(情熱):人に伝えたい!という情熱、3)エトス(倫理):人は言葉以外のものを見ている(p209)

    2016年10月30日作成

  • 格差社会を生き延びるためには読書をする必要がある。

    本を執筆するのには多くの時間がかかる。筆者は相当な時間と労力をかけて、今までの人生で学んできたことを執筆している。それを1500円ほどで購入することが出来るなら高くない。

    これからも読書を続けていこうと思った。スマホをいじる時間は何も生まないから、その時間を読書にあてたい。

  • 大岩氏の読書本

    【要約】
    「格差社会で生き残るため」がテーマ

    読書の先を信じて続けていくとしなかった人との知的格差が開いてしまう

    読書で教養をつけて、ある意味無敵の存在になることは間違いない

  • コロナでの緊急事態GWのため、近所の図書館で興味ある本を10冊借りモチベーションアップのために最初に読んだ本。

    他の本で昔読んだことがある言葉・考え方体系的にまとまっている。

    ネットで受動的・短絡的に得る知識より、主体的に得ようとする知識の方が残り、その「知識」をアウトプットして実践で使って応用することで「教養」になる。

    何を始める事に遅すぎることはない。
    今日はこれからの人生の中で最初の1日。

    ■生きていく力=自ら考え、創造力を発揮し、主体性を持って動いていく人間
    【新規事業開発で初めて取り組む仕事で、誰をどう動いてもらって目標を達成するか。既存のままの役割、自分の立ち位置にとらわれない。】

    ■何を始めるにも遅すぎることはない。これからの人生の中で、今日が一番若い。

    ■読書による知的格差・教育較差
    ・新しい視点、考え方
    ・筋道を立てて考え、説得力ある話しかた
    ・文章読解力、理解力
    ・成功者の考え方が身につく
    ・失敗を本で体験できる。
    (経験値からくる人間本来のあり方を身につけられる)

    ■1500円で過去現在の成功者の考えを糧に出来る。

    ■現代の社会人は昔の2.3倍の仕事、不安定さ
    →それなのに自分への投資、努力をしていない。
    →モノづくりだけではなく、新しいこと(知的創造)が必要
    ★自分が何となく考えていることをまとめてくれる=思考の整理・人に伝えるためのアウトプットの準備に役立つ。

    ■時間は誰にでも平等で、決して増やせない。
    「時間がない」を言い訳にしている人より、遥かに成功している人は、読書をしている。
    →読書は時間を効率的に生み出すツール
    ■日本で給料が上がっているのは、グローバル経済の恩恵に預かっている大企業野管理職以上

    ■読書で自分の考えが変わり、人のせい環境のせいにしなくなる。自分がどうするか。

    〈サイエンス、歴史、経済〉

    ■知識を応用すると教養になる。
    【本で色々な人生・成功失敗を学び、アウトプット・実践で使い、経験・応用して教養になる。】

    ■教養に行動が結びつくとお金が生まれる
    教養とは物事の本質を身につけるための総合的な知識や考え方が、人格や行動に結びついたもの

    ■出来るのは1000人に1人
    1000人が話しを聞き、実際に行動するのは100人、更にそのうち継続して自分のものにできるのは1人

    ■ネットは受動的な事実情報の伝達手段
    →主体的に情報を探し、それについてどう考え、どう主体的に行動するかが大事
    【やっている人が少なくなってきているからこそチャンス】

    ■世間に出ている本(法則)は万人に共通するものではない。
    なるほどと思える本をよむことが良い読書

    ■ビジネス書=狭い分野状況での即効性
    テクニックに頼りすぎない

    • so---1さん
      コロナGWのため、近所の図書館で興味のある本を10冊借り、モチベーションアップのために最初に読んだ本。

      色々な本で読んだことがある言葉・考...
      コロナGWのため、近所の図書館で興味のある本を10冊借り、モチベーションアップのために最初に読んだ本。

      色々な本で読んだことがある言葉・考えを、体系的にまとめてくれる。

      ネットで受動的・短絡的に得る知識より、主体的に得ようとする知識が残り、その「知識」をアウトプットして経験で応用することで「教養」になる。
      何かを始めるのに遅すぎることはない。今日はこれからの人生の中で最初の1日。
      2021/04/25
  • 読書の重要性について。読書に関する本の紹介

  • 本のタイトルや装丁が、本好きをソソるので、先ず手に取ります。しかし、本好きは、この本に対して、読みながら内容の狭隘さや引用の浅さ、露骨な拝金主義的な部分を読み取ってしまう。この連関性が辛い。

    行間が多い、セミナーなどに金を払うべきという誘導。自らの著書代1500円の正当性の主張。感想、というか体験談の主観のみのブログのような叙述。うーむ。

    引用は、出口治明や齋藤孝のこれも読書論から引くものが多い。読書論で読書論を語る。読んだ本ばかり。うーむ。

  • 格差社会の中で自分の道を切り開く、生き延びる読書と言う最強の武器

  • 厳しい言い方かもしれないが、「読書は教養を付けるために必要ですよ」を繰り返し述べている本。
    そんなことは分かっているけど…って大人は多いと思う。
    自分のように読書が好きな人は意識しなくても次から次へと本は読むし、読まない人は読まない。

    読書の良さをくりかえし説明するくらいならば、如何にして楽しいきっかけを作れるかを著者なりに説明したほうが良いのではないかと思った。

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著者プロフィール

理系出身で、最新のエレクトロニクスを愛する元営業マン。
大学卒業後、電子部品メーカー、半導体商社など4社で法人営業を経験。いずれの会社でも、必ず前年比150%以上の営業数字を達成。200人中1位の売上実績を持つ。
独立起業を目指すなか、「成功者はみな読書家」というフレーズを見つけ、年間300冊以上の本を読むようになる。独立起業後、読書法やマインドマップ、記憶術などの能力開発セミナー講師をしながら、法人営業、営業同行、コミュニケーション、コーチングなどの研修講師として8,000人以上に指導してきた実績を持つ。年間200日以上登壇する人気講師として活躍している。

「2019年 『商談が楽しくなる! モノが売れる! 営業マンの自己心理改革』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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