- Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
- / ISBN・EAN: 9784469212747
作品紹介・あらすじ
言語と言語学を愛してやまなかった著者による珠玉の精選エッセイ集。ラーメンの命名論からスラブの文字までことばの面白さと奥深さを語る、目からウロコの17篇に書き下ろし1篇収録。
感想・レビュー・書評
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米原万里『打ちのめされようなすごい本』でも紹介されている本、正直言語学に関する内容は難しくて読み切れない部分もあるけれど、学問って尊いってことはすごく感じる。最終章で触れている青木晴夫著『滅びゆくことばを追ってーアメリカインディアン文化への挽歌』も読みたくなった。
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言語学、特にスラブ系の言語学の説明が後半ではある。しかし、言語学の教科書を具体例で丁寧に説明しているので、言語学の教科書を読むほどではなかったり、少しは言語学に興味がある学生にとっては参考になる本であろう。言語と文化の類推の暴論として、日本語は曖昧言語であるから文化もあいまいであるというようないい加減な論を看破している。
大学の授業で、ヘリコプターは飛行機かという疑問にいつもは眠っているような学生が議論で発言したというところは面白い。 -
●言語学にまつわるエピソードを軽妙に語る本書。言語学についての知識がなくてもなるほどと思うところもあった。
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同著者の言語学 私のラブストーリーがとても面白かったので、本書を手に取った。言語学 私のラブストーリーと類似した内容も多いが、比較的専門的な内容となっている。しかし、著者自身のエピソードを交えて書いてあるため、とても分かりやすく、また楽しんで読むことができる。著者の言語に対する愛着や純粋な好奇心が文章の節々で感じ取ることができる。それでいて、言語に真摯に向き合い、大きな功績を挙げながらも謙虚で誠実な態度をしているところに尊敬の念を抱く。
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言語学エッセイ
エッセイ…随筆とは筆者の体験などに対する感想や思索なので軽めの読みやすい文章という印象がある
しかしながら、筆者自体の知的水準が高いと感想、思索が深く、理解が追いつくのもままならない、という事を感じさせてくれた
著者自身は故人であるが、他の著作を読んで、改めて読み直してみたい
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千野先生のさまざまな書きものから作品をピックアップしてまとめた1冊。
ことばの面白さにやさしく触れられる章から、結構しっかりした言語学の章まで、まさにオムニバスで楽しい1冊。
40年ほど前に書かれたものとは思われないくらい、全く古いとは思われず、楽しく読めました。いろんなことばのこと、もっと知りたくなりました。 -
言語学について少し深く知ることができる本。
前半は、言語について、これが「いかに巧妙なメカニズムから成り立っているかは、絶えず人類の関心の的で」あったというわかりやすい話から、著者の通訳でのおもしろい経験、地名学と言語、各言語の数の数え方(言語により2進法、5進法、二十進法などがある)など、読みやすく興味深い内容であったが、スラブ語の二種類の文字の話あたりからはこれまで聞いたことのない内容なので読む速度が一気に遅くなってしまった。
最後に、「一つの言語の記述もきちんとできていない人が、たくさんの言語について書いているものは信用できない」という著者の恩師の言葉が紹介されており、様々な言語に興味を持つことはいいが、一つの言語をまず極めよという戒めの言葉として受け止めた。 -
著者が生前に発表した文章を再編集したもの。没後すぐに刊行されて10年経つが,このような本が文庫になってもっと広く読まれればいいのにと思う。ドイツ語圏で囲まれた小さな地域に,絶滅寸前のスラブ系言語があって,ナチスの時代は必死になって人々がその言葉を守ろうとしたが,圧迫がなくなると却って衰退が進んで,唄や絵本を作って頒布しても全く歯止めがかからない,との一節が心に残る。北海道ではアイヌ語が全く同じ状況だから。その他,千野先生が英語を題材にして書いたショートストーリーなども,すこぶる面白い。まだ手に入るかな。
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最近(2008年秋)のマイブームは、千野先生の言語学関係のエッセーです。
何で今頃、自分の中でブームが来ているのかわかりませんが、図書館で借りていろいろ読んでます。
<既読>
<所在:図書館(060200311183)>