ストーリーで学ぶマーケティングの基本―――顧客視点で考える「買ってもらえる仕組み」の作り方 (グロービスの実感するMBA)

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  • ダイヤモンド社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478004395

感想・レビュー・書評

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  • マーケティングの基本を身につけるため、読みました。マーケティングとは、顧客に買ってもらう仕組み作りです。その基本形は、STP-4Pです。所属部署に関わらず、マーケティングの根本精神である、顧客を思うことが重要です。

  • マーケティングについてよくまとめられており、マーケティングの守備範囲の広さに圧倒される。

    本書の主たるメッセージは2つある。
    1.マーケティングは企業全体として果たすべき機能である。
    2.常に顧客視点で考える。

    ITの進化によって企業と顧客の関係は大きく変化している。(顧客はホールプロダクトとしての製品を見るようになった、情報発信能力が格段に上がった)。その変化の中で、買ってもらう仕組みをどう構築するかを企業は問われている。

    ーキャッシュを得るにはー
    企業がキャッシュを得る方法は単純化すると4つしかない。売上を上げるか、負債で資金調達するか、増資で資金調達するか、資産を売却するか。負債と増資はキャッシュを上げ続けることを前提とする。結局のところ、売上を上げるしかない。

    ーマーケティングにおける重要な質問ー
    ・顧客はなぜあなたの会社の製品を購入・利用するのか。
    ・顧客はあなたの会社の製品についてどのような改善を望んでいるのか。
    ・自社はなぜ既存の顧客をターゲットにしたのか。
    ・今の時点で顧客はあなたの会社の製品に満足しているか。
    ・なぜ競合の顧客はあなたの会社の製品ではなく競合のの製品を購入・利用するのか。
    ・自分たちがいなくなったら顧客は困るか。

    ーITによるマーケティングの変化ー
    1.コミュニケーションの力関係が変わった。
    2.メディアが多様化し、情報が過剰になった。
    3.リアルでは実感しにくいつながりが目に見えるようになった。
    4.顧客に関するデータの活用度が向上した。

    ー仮説思考ー
    仮説→検証→仮説→・・・がより良い主張への近道。まずは仮の答え=仮説を持ち、どのような情報を集めればその仮説がイエスかノーか示せるかを考え、そして実際に情報収集や定量分析をしてその仮説は正しいかを検証する。

    ーターゲットを選ぶ6Rー
    ・Realistic Scale 規模は十分か?
    ・Rate of Growth 成長性は?
    ・Rank 優先順位は?
    ・Ripple Effect 波及効果は?
    ・Reach 到達可能か?
    ・Rival 競合の状況は?
    規模や成長性ばかり見るとカニバル。

    ー 価格を決めるのに影響を与える主要素ー
    1.その製品を提供するためにかかるコスト
    2.顧客が感じる価値
    3.競合の価格。
    USJは競合(TDL)の価格による圧力を受けた。

  • 最新(と言っても、2013年の著書なので、その時点)のマーケティングについて、ストーリーを交えて解説します。

    ストーリーは「パンケーキカフェ2号店」「茶系飲料の開発」「売れる“紙の手帳”を作る」「ネットを使ったマーケティング」の4種類で、それぞれ違ったシチュエーションから、マーケティングの基本を説明します。

    オーソドックスなマーケティング手法に加え、ITの進化にもたらされたものとして、
    1. コミュニケーションの力関係の変化
    2. メディアの多様化、情報過多
    3. 「つながり」の可視化
    4. 顧客データの活用度向上
    なども説明します。

    2018年の今となってはすでに当然の要素ですが、そもそも市場動向を正確に見極め、仮説検証、補正しながらビジネスするということは普遍的なものです。常に頭の中をアップデートしながら市場に適応したいものですね。

  • この本というよりは、マーケティングのロジカルさとセンスの両軸が必要という観点が難しく再現性をどう担保するのか、まだはらおち出来ていない。いくつかマーケティング関連の本を読んでみようと思う。入門書としては読みやすく最適。

  • マーケティングを考える上での手順をケースを元に考えられてわかりやすい本。
    顧客視点で考えることの重要性はやはり書かれている。顧客に興味を持ち、なぜこんなものが流行っているのか?どんな人が買っているのか?と日頃から考える習慣を持つことがアイデアの創出に繋がる。また、分析するときは、しっかりと仮説検証を行うことが重要、自分なりに仮説を立ててから検証してみること。
    マーケティングの企業事例もいくつか載っているおり、参考になった。

    学びメモ
    ・マーケティングは顧客との接点を作り、売り上げを上げる仕組みを構築することが機能として重要な役割。
    ・差別化の軸も変化している、機能での差別化は難しくなり、より情緒的な差別性を求めるようになってきている、そういったものが差別化要素にもなる
    ・顧客視点を考える上で重要な問いは、なぜ顧客は自社の製品を買うのか?顧客は自社の製品のどのような改善を望んでいるのか?顧客は自社の製品に満足しているのか?
    特に、なぜ顧客は競合の製品を買うのか?を意識すると良い。
    ・マーケティングの流れは、分析フェーズ、立案フェーズ、実行フェーズ。
    分析フェーズでは、外部環境と内部環境を分析して自社にとってのマーケティング課題、市場機会を特定する。
    立案フェーズでは、分析を踏まえた上で、マーケティング戦略を練り込んでいく。STP、4P。
    ターゲットを選ぶ6Rというフレームワークもある。
    ・ターゲットが決まり、提供価値やポジショニングを明確にしてから、4Pで具体的な施策を決める。
    ・PLCによって製品の3層構造で重要な意味を持つ部分は変わる。
    ・顧客インサイトは重要であるが、そこに競争優位性を持たせておくことが重要。
    ・ビジネスモデルに必要な4つの要素は、提供価値、収益モデル、業務プロセス、内部資源。

    まず改めて考え方として、STP、4Pの流れをしっかり押さえること、そこに整合性を持たせることが重要でその考え方の枠組みをしっかり持っておきたいと思った。

  • マーケティングの基礎が分かりやすい

  • 読みやすい。必要なフレームワークも解説あり良本。
    自己学習用に勧めたい。

  • マーケティングの基本という意味では、読みものとしても面白く、マーケティングのフレームワークも勉強することができる。

    最初に小説のようなものがあり、そこでビジネスの試行錯誤が書かれている。その小説から、エッセンスをピックアップして開設するスタイルである。

    要するに、企業にキャッシュをもたらすのは顧客である。顧客満足度を上げることが、最も効率の良いマーケティングと言える。マーケティングは、マーケティング部ではなく、企業全体で行う。といった点がポイントだと思う。

    試行錯誤してみると、なかなか売り上げが伸びないという場面に会うが、その理由は、正しく顧客が買う理由が伝わっていないというプロモーションなのか、顧客の心情を理解できていないのか、仮説の誤りなのかを分析することが重要である。

    始めてみたフレームワークは、ターゲットを選ぶ6R。
    ・Realistic Scale 規模
    ・Rate of Growth 成長性
    ・Rank 優先順位
    ・Ripple Effect 波及効果
    ・Reach 到達可能か
    ・Rival 競合

  • globisマーケティングIの予習&復習として購入

    ・授業と同じようにケーススタディで書かれているので、マーケティングプロセスの理解度を確認するのにちょうどよい書籍だった

  • ストーリー仕立てで読みやすい。なぜかすべてサクセスストーリー笑だが実際の現場がイメージしやすい。

    結局のところ、企業にキャッシュをもたらすのは「顧客」。
    顧客を第一に考えること、顧客の思いに馳せることがいかに大切かを説いた本

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著者プロフィール

グロービス
1992年の設立以来、「経営に関する『ヒト』『カネ』『チエ』の生態系を創り、社会の創造と変革を行う」ことをビジョンに掲げ、各種事業を展開している。グロービスには以下の事業がある。
●学校法人グロービス経営大学院
・日本語(東京、大阪、名古屋、仙台、福岡、オンライン)
・英語(東京、オンライン)
●グロービス・エグゼクティブ・スクール
●グロービス・マネジメント・スクール
●企業内研修/法人向け人材育成サービス
(日本、中国、シンガポール、タイ、米国、欧州)
●出版/電子出版
●GLOBIS知見録/GLOBIS Insights(オウンドメディア)
●GLOBIS学び放題/GLOBIS Unlimited(定額制動画学習サービス)
●グロービス・キャピタル・パートナーズ(ベンチャーキャピタル事業)




「2023年 『入社1年目から差がつく ロジカル・アウトプット練習帳』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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