新訳 成功の心理学 人生の勝者に生まれ変わる10の方法

  • ダイヤモンド社
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  • / ISBN・EAN: 9784478012994

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  • 間違いなく、自己啓発本の中でも読みやすく、最高の本の一つです。

  • xii
    平均的な人間を順序立てて訓練していくことによって、傑出した勝者に変える方法を示している。

    p14
    常に自分をリラックスさせた状況に置いておくこと。何が起こっても臨機応変に対応していくためには、リラックスした状態で待機しているに限る。

    p16
    「ストレスはあって当たり前」という認識を持つことだ。

    p17
    積極的な自己認識とは、行動しない者は行動できない者と同義だと知ることだ。根気よく学び、環境に適応する者こそ成長する。

    人間社会は、真実、誠実、正直の3つの柱を基礎にして成り立っている。

    p18
    最初に真実さえ見誤らなければ、あなたの道は成功へと続いている。

    p19 「積極的な自己認識」まとめ 1ヶ月繰り返し読むこと
    成功する者は、自分が何者かを知っている。自分の置かれている場所、果たすべき役割、そして自分の能力を知っている。目標を見極め、到達するための手段を知り、そのためにいまなすべきことを心得ている。
    これらのことを認識したうえで、経験を積み、洞察力、判断力を身につけ、自らの道程を省みて常に軌道修正を怠らず、知識を増やす努力を続けるところに成功への道は開ける。
    勝者は知っている。強気で勝負に出ることだけが成功する方法ではないことを。つまらないミスを避け、自分の弱点をカバーしていくのも、地道だが一つの方法だ。成功する者は、他人に対しても自分に対しても正直だといえる。楽観的予測や無理な方法で物事を強行しない。勝者は、機を見る目も確かだ。
    敗者のグチは相場が決まっている。「チャンスさえあれば、私だって成功することができる。他人は、私の能力を過小評価している」というものだ。

    人生を正直に生きなさい。あなたにはチャンスがある。1回しかない人生なのだから、有意義に、心豊かに過ごそうではないか。向上心を持って、意欲的に人生を送るべきだ。背中を丸めて寝転んでいても、チャンスが向こうからころがり込んでくることはない。
    自分にできることが、まだあるはずだ。本当にやれるだけやってみたのか、すべての可能性を試み、模索していく前向きの姿勢で人生に臨めば、自然にライフスタイルも変わってくる。周囲の人々の反応も変わってくるはずだ。
    自分自身を信じなさい。ほかの誰でもない、自分自身であることに誇りを持ちなさい。
    心身ともにリラックスすること。ストレスを感じたら、それを回避するのではなく、排除するか、自分の中に取り込んでしまうことだ。「環境が悪いからできない」と言わず、自分を取り囲む環境を、自らの手で変えてしまおう。環境が変われば、いままで障害になっていたものが、次なる活力へと変わる。
    それでもなお、障害として横たわるものがあるならば、今度はその障害に自分を適応させていくことだ。回り道のように感じられても、結局、それが成功への近道となるに違いない。

    p20 自己認識をより積極的に行うために、今日から始める10のこと
    ①定期的に健康診断を受ける
    ②世の中の出来事すべてにもっと好奇心を持つ
    ③型にはまった生活はやめる
    ④自分を確認するリストをつくる
    1枚の紙に「自分の得意なもの」を10項目あげ、もう1枚の紙に「反省すべき点」を10項目書き出してみる。
    反省すべき点のリストの上から3つを取り上げ、それぞれについて改善するための行動計画を立てる。改善に力を貸してくれる人を見つけることもいいだろう。そして、残った7つの反省点はきれいさっぱり忘れてしまうこと。
    10の長所については、しっかりと記憶にとどめ、大事に身につけておくことだ。長所は、あなたが何をするときにも、必ず力になってくれる。
    ⑤自分を他人の目で見る
    ⑥自分を自分自身の目で客観的に見る
    客観的に自分を見るための方法を一つお教えしよう。目の部分だけくり抜いた紙袋を頭からかぶり、全裸で、全身を映し出す鏡の前に立ってみること。そして、自分の姿をじっくり眺める。鏡の中の自分に向かって、今日の出来事を語りかける。びっくりした体験を話してみる。
    来る日も来る日も、同じようにして鏡の前に立てば、やがて鏡の中の自分を見慣れてくるだろう。そうすれば、自分の欠点を客観的に見つめることができるようになる。
    顔を隠すことによって、あなたは裸の他人になる。
    ⑦一人になる時間を持つ
    ⑧真実を求め、真実を語ろう
    ⑨子どもや年上の人を思いやること
    ⑩相手の立場に立って考える

    自分自身を愛し
    その愛を人々に分け与えよう。
    あなたが感じている
    すべての愛を
    いますぐに。

    p28
    「私は自分が好きだ。自分が自分であることを心底受け容れている。生い立ちや育った環境を含めて、よかったと思う。どんな時代に生きようと、私はほかの誰かであるより、自分でありたい」

    勝者は、自分には生きる価値があるという強い自信を持っている。

    p30
    自分に対する評価を高めるためには、"自己啓発は一生ものの計画だ"と認識する必要がある。この認識を持ち、たゆまぬ努力をした者が成功を手にすることができる。

    p32
    自分自身の目標や目的を設定できない人は、世間の価値基準をそのまま鵜呑みにし、それに縛られる。そして、何事も世間の基準に照らし合わせて、その通りでなければならないと思い込んでいる。その結果、自分の目標をはじめから現実離れした高さに設定することが多い。目標を高く持つことは悪いことではないが、高い目標を達成するためにはステップが必要なことが、念頭にないのだ。そして、失敗を繰り返す。

    p37
    自分を肯定的に評価するためには、自分の成し遂げたことに注目することだ。失敗やつまずきは、新たなる目標に向かって歩み始めるための活力としてフィードバックされれば、それで十分だ。

    自分を周囲の他人と比べるのではなく、自分の能力、関心、目標をもっと掘り下げて、自分をみつめなければならない。

    p38
    完璧な人間など存在しない。欠点や性格は、生まれ変わりでもしない限り、一生ついてまわる。偉大な成功を遂げた人間を見てみればわかる。彼らは、ありのままの自分を受け容れているはずだ。自分を受け容れること、これは正しい自己評価をするのに、とても大切なことだ。

    p39
    自己評価を高めるために有効な手段としては、常に自分のいいところを、自分自身に声を出して言い聞かせることだ。自分の性格の長所や的確な判断、成し遂げたことなどについて肯定的な評価を下し、その評価を自分自身に植えつけるのだ。それが強烈なものであればあるほど、潜在的な自己イメージとして生かされてくる。この自己イメージは、時代の移り変わりとともに、新しく、いちだんと高い基準に合うように修正していくことも必要だ。
    言葉とイメージの身体機能への影響が研究されている。その研究によると、でたらめに話す言葉でも、言葉が身体の機能に与える影響は驚異的なものがあるそうだ。これは、科学的にモニターされ、証明されている。

    p41
    人生の勝者は、どんなお世辞も「ありがとう」と軽く受ける。

    p42
    「重要な人は気にしないし、気にする人は重要ではない」
    である。バルチの法則は、どんなことにも当てはまる。

    p43 「肯定的な自己評価」まとめ
    勝者は、自分の価値を深く信じている。彼らは、自分らしさや自分に見合った環境というものは、一般に言われているように、賢明で愛情豊かな両親のもとから生まれるとは限らないことを知っている。歴史を紐解けば、底辺から生まれた聖人や、愛情豊かな家庭で育った極悪人でいっぱいだ。
    勝者の意識は、外へ向いていない。独自の価値を認識しつつ、自分の水準をよりいっそう高め、発展させ、維持しちえく。もちろん、勝者だからといって、まったく恐怖や不安を感じないわけではないが、これらの感情に負けることはない。
    敗者はいつもこうぼやく。
    「もっと違った人間であればなあ」
    成功を勝ち取る者は、こう言う。
    「自分がこういうタイプの人間だからこそ、うまくやることができる」
    未完成で、変化しつつ成長する価値ある人間として、あるがままの自分を受け容れること。「この分野では自分は優秀だ」と考えることは、けっして思い上がりではない。いま達成しようとしていることにプライドを持つのはもちろんのことだが、それ以上に大切なことは、「いま現在、私は生きて、存在しているのだ」という事実を楽しみ、自分の個性を伸び伸びと堪能することだ。
    私たち一人ひとりは、肉体的、精神的な面で平等に生まれついていないのも事実だ。しかし、私たちは最高の人生を贈り、胸ときめく興奮や素晴らしい喜びを感じる権利は平等に持って生まれてきているはずだ。
    成功した者の多くは、常に自分の価値を信じ、たとえ不遇な環境にあっても、希望に満ちた夢だけは捨てなかった。たぶん、ほかのどんな要因よいrも、健全な自己評価こそが、自己実現と幸福をもたらすカギとなるだろう。


    p44 自己評価をより高くするために、今日から始める10のこと
    ①同僚や友人が何と言おうと、いつも自分が最高に見えるよに身だしなみに気をつけること
    ②電話に出たら、まず自分から名前を告げる
    ③今日の自分のよかった点を自己評価として書き出し、なぜよいのか、その理由を具体的に記すこと
    まず、あなたの「BAG」を書き出す。つまりBlessing(祝福)――あたなが感謝する人と物。次はAccomplishment(達成)――あなたの成し遂げたことで自慢できること。最後にGoal(目標)――あなたの夢と希望。
    ④単純だが、丁寧に「ありがとう」と答えること
    ⑤最も目立つ席に胸を張って座ること
    ⑥人の見ているところでは、背筋を伸ばし堂々と歩くこと
    ⑦あなた自身の基準を設定すること
    ⑧独り言を言うとき、そして、自分のことを他人に話すとき、気力と自信に満ちた言葉遣いをすること
    ⑨自分を啓発するプランをつくり、それにもとづいて常に前身すること
    ⑩スマイル!

    敗者は伝統的なスタイルで暮らしている。
    「いつか、私は……」という名前の"どこにもない国"で。
    勝者は、今日という日は二度とこないという気持ちで生きている。
    将来でもなく、過去でもなく
    そしていつかは……いまなのだ!

    p50
    自己コントロールの本質的は、"自分で決意する"ということなのだ。

    p51
    すべての人間は、自分の選んだ行動の結果としていまの自分があり、いまの自分の地位があるのだということを銘記すべきなのだ。

    p54
    子ども中心の生活を送り、自分の人生を子どもに従属させてしまっているような親は無責任だ。その子がいずれ世の中に出たときには、家庭では通用したわがままが通用するはずがない。厳しい現実に直面したときに、甘やかされた子どもが人一倍苦労することは、目に見えている。

    p56
    率先した自己コントロールは、精神的健康につながり、また、しばしば肉体的健康にも通じる。瞑想などに関する研究によって、人間の潜在能力は、専門的トレーニングと修練を積めば、肉体機能にまで影響を与えられるという証明がなされている。

    p57
    ジョン・ガードナーは、著書『自己革新』の中で、「成功する人間は、自分の潜在力を開発するチャンスを見逃さない」と言っている。彼らは、自分の潜在能力について筋道を立てて考え、見つけ、手に入れようとする。生きていくうちにはいろいろな出来事に遭遇するが、偶然の出会いに期待するばかりでは、勝者となる素質を持っているとはいえない。勝者は、自分で出会いを発見し、その出来事と自分の潜在能力とが織りなす果てしない対話と、その生み出される結果に期待する。

    p61 「率先した自己コントロール」まとめ
    人生の成功者となるための正しい自己コントロールとは、結果として現れる自分の行為の責任を100パーセント負うことである。勝者は、生きていくなかで出合うさまざまな事柄に対して、心身ともにコントロールする力を自分自身で持っている。それは想像を超えるほどの力である。内臓疾患や生まれつきの病気などの治療にも、自己コントロールが有効な場合も多い。自己コントロールは、心身の健康に最も重要なカギとなり、絶対的な人生の幸福をつかむために多大の貢献をする。
    敗者は、「どうして私の人生だけがこんなに過酷なのか」と言う。それとは対照的に、勝者は言う。「自分の行為に対する称賛も批判もすべて私が受ける」と。
    バイオリズム、星座、宗教、儀式、政府などが世の中の中心にあるわけではない。"あなた"が、社会の中で自分の位置を決定し、つくり出し、全うする責任を持っているのだ。
    あなたは、自分の人生の運転席に座っている。ミルクを欲して、オムツの取り替えを要求して大声で泣いた頃から、多くの事柄において支配権を行使してきたのだ。大人になったいまでは、あなたは、独自のものをもたらすために責任を引き受けることで、世の中kのストレスにうまく対処し、適応する方法学び取ることが可能となる。自らの進む道に立ちふさがる人々に対応するカギお握っているのは、あなただけだ。
    人生において「何が起こるか」はたいして重要なことではない。重要なのは、「その出来事をあなたがどう受け止めるか」なのである。
    「率先した自己コントロール」が本質的に意味しているのは、この世のすべてのものは意志によって選択されるということだ。そして、私たち一人ひとりは、自分で考えたがっている以上に、多くの代案や選択肢を持っているのだということである。かつては、意志の力ではどうにもならないと思われていた肉体の機能でさえ、コントロールする力を持っているのである。
    そして、勝者となる者は、自らの力で、本当にそれを実現してしまうのである。

    p63 自己コントロールをより容易にするために、今日から始める10のこと
    ①称賛や批判は自らの生きる姿勢が反映されたものだと、正直に心を広くして受け容れること
    ②「しなければならない」という強迫的な考え方から、「私は決めた」という意志的な考え方に変えなさい
    ③肯定的なモットーを持ちなさい
    日常生活を送るなかで、人生の報酬は、「自らの社会への奉仕と貢献によってもたらせるものだ」と考えること。
    ④瞑想法やリラクゼーションを試み、心身ともにリラックスする方法を身につける
    ⑤週ごとに、できれば毎日、時間を決めて自分自身のために手紙やメールを出したり、電話をかけたりすること
    さっそく、やってみよう。行動開始してから2週間経って何の返事もなければ、追っかけて手紙やメールを出すか、電話をすること。それでも返事がもらえないときは、別の人にほかの方法でアプローチしたほうがいい。
    ⑥"今日行動せよ、明日に延ばすな"――このモットーを片時も忘れず、座右の銘にしてしまうこと
    ⑦じっくりと腰を落ち着いて自分自身にとって最高の運勢図を書き出してみる
    自分が真剣に直したいと思っているクセや習慣に関して、どういう方法をとればなおすことができるか箇条書きにする。そして、すでに成功している人の情報を集め、勝つための習慣として手本にできるものを手に入れること。
    ⑧今日から30日間、いまやっている目の前の仕事に全力を尽くす
    ⑨自分の知識と技術の開発に投資すること
    ⑩目覚まし時計を、明朝から30分早めにセットしたままにしておく。そして30分の余裕をよりよく生きていくために有効に使うこと

    私たちは、
    つねづねこうなりたいと
    望んでいるものになれる。
    ――アール・ナイチンゲール

    p74
    勝者となるものは、行動とは、たったいま自分が考えていることに左右されるということを知っている。

    p81
    ダニエル・バーナムは言う。
    「小さな計画など立ててはならない。それは人の血を騒がせるような魔力をもたず、それ自体も恐らく実現しないだろう。壮大な計画をつくるのだ。希望を高く掲げて、働こう」

    p81 「モチベーションを高める」まとめ
    人生の勝者の前向きなモチベーションは、次の二つのことがもとになっている。
    (1)個人的な、または大局的に見た自分への期待感があること。
    (2)恐怖と願望は、最高の刺激剤であるが、恐怖は破壊的な働きをし、願望は、目標達成、成功、幸福へと続いているという認識。
    このように認識のもとに、勝者は成功の報酬を考え、失敗の恐怖を意識しないようにするのだ。
    敗者は「……だから、私にはできない」と言う。反対に勝者は「……だからこそ、私はやりたい、私にはできる」と言う。
    人間は誰でも多かれ少なかれ、"やる気"を持っているものだ。モチベーションは内面の問題である。人は、恐怖、抑制、強制、そして魅力によってモチベーションが上がる。人から突き放されたり、引きつけられたりする。人は誰でも、肥満、貧乏、病気などの否定的概念を持つことから逃げられない。それを理解しているからこそ、勝者は反対に、目標、願望、解決に意識を集中するのだ。
    恐怖を強く意識すると、困難な現状にばかり気をとられ、気持ちが沈みがちになる。これから逃れるためには、常に自分の進みたい方向に目を向け、素晴らしいアイデアや希望的な未来に思いを馳せることだ。そのほうがずっといい結果が得られる。
    人というものは、現在の安定を乱すような変化には抵抗を示すものだ。しかし、それが生死を決するような問題ともなると、驚くほど急激な変化を遂げることができる。
    そして人は、自分が望むときには、幸福な、驚くべき変化を見せるものなのだ。

    p83 自らモチベーションを高めるために、今日から始める10のこと
    ①あなたが常日頃使っている「できない」を「できる」に変えること
    ②あなたが日頃使っている「するつもりです」を「します」に変えること
    ③いま取り組んでる目標を達成するために、すべての注意力とエネルギーを集中させること
    ④あなたがいまいちばん願っていること、望んでいることを5つ書きだす
    ⑤あなたが最も望んでいることをすでに実行している人を今週中に見つけ、直接話をすること
    ⑥目標の一つひとつについて、繰り返し何度も口に出して言うクセをつける
    ⑦ほかの人にやる気を起こさせたいと思ったら、その人が目的を達成することがどんなによい結果を生むか、どんな喜びを感じるかを生き生き描き出してやること。
    ⑧恐怖からの忠告に耳を傾けないこと
    ⑨誰かがあなたに悩みごろを相談に来たときは、解決につながるような積極的な行動を示唆すること
    ⑩すべてのエネルギー、情熱を迷うことなく集中させること

    ものごとはたいてい、私の思い通りになる
    なぜなら私は自分の星占いを
    自分への大いなる期待からつくり出しているから

    p88
    勝者が勝利を期待するのは、彼らに次の3つの裏付けがあるからだ。

    (1)願望――勝ちたいという強い欲求を持っている。
    (2)自己コントロール――勝利を実現させるのは自分自身であるという自覚を持っている。
    (3)準備――勝つ準備ができている。喜んで勝とうとする。つまり、勝つことが習慣となっている。

    p100 「大胆な自己期待を持つ」まとめ
    人生の勝者となるための素質にはいくつかあるが、このうち最もわかりやすいのは、楽観主義と集中力だ。
    勝者は、精神身体医学の理論――精神と身体は深い関係を持っているということを理解している。精神状態とは、体調がそれを物語ってくれることを知っている。
    人生は、自らの予言を達成するためにこそあり、人は、自分が思い描くものをこそ獲得できる。この明白な原則を、勝者となる者は知っている。敗者なら「運がないから、失敗するに決まっている」と言うところを、勝者は、「今日はうまくいった。だから明日はもっとうまくいくはずだ」と胸を張る。
    物事に対する怯えや心配は、度が過ぎると慢性的な不安に変わり、苦痛とある。その結果、体内ではある種のホルモンや抗体の生産がうまくいかなくなって、抵抗力が落ちて病気や事故に遭いやすくなる。
    反対に、いつも明るい未来を思い描いているような精神状態であれば、身体も心の指図に従うようになり、常にバランスのとれた健康状態でいることができる。あなたの精神が健康で期待に満ちあふれ、創造性豊かであれば、あなたの身体も健康であり、活力も湧き、心の好調ぶりを表現しようとする。
    だから、頭痛、腰痛、胃潰瘍、ジンマシン、帯状疱疹、喘息、アレルギーなどの病気は、身体器官の疾患というよりむしろ精神的な不調によるものと考えられる。
    生きていくなかで、常に最良のことを思い描くことによって、精神的にも肉体的にも、勝つことへの心構えができていくのである。

    p101 自分への期待感をより大胆に持つために、今日から始める10のこと
    ①朝起きてから寝るまで、次のような前向きな言葉を自分に言い聞かせること
    「今日もいい1日に違いない」「物事というのは、自分がそうしたいと思う方向に動くものだ」「今年は素晴らしい年になるだろう」「今度は、もっといまくできるぞ」「他人の力を借りなくたって、自分たちだけでうまくやれるさ」
    ②どんな交遊関係においても、何でもよい面を見出そうとすること
    ③困難な問題に出くわしたときは、それをいちだんと飛躍するためのチャンスだと考えること
    ④どんなに緊張するような出来事にあっても、ゆったりとくつろいでいられるように訓練すること
    ⑤健康に注意すること
    ⑥人の考え方や潜在意識は、日常会話の中から容易に読み取れることを忘れない
    ⑦子どものつき合いのなかで、健康でいることの大切さ、恩恵に、子ども自身の注意を向けてやること
    ⑧友人や仕事仲間、ほかの人々にも最高のものを期待すること
    ⑨常に楽観的な精神状態でいるための最良の方法は、成功した人々や楽観主義者たちとつき合うこと
    ⑩幸福な気分で目覚めること

    あなたの自己イメージは、
    人生の障害にもなるし、
    成功への自動航行装置にも、
    どちらにもなる!

    p113
    判断――意識にのぼった思考のこと。周囲の出来事の中から情報を収集してそれを記憶し、合理的決定を下す。責任を持つ部分
    ロボット――潜在意識にとどまっている思考のこと。呼吸や心臓の鼓動のような身体の自律運動、メモリーバンクと呼ばれるところへの情報の貯蔵、目標探しの責任を負う部分。

    "判断"と"ロボット"の相互関係における重要な点は、"ロボット"あるいは潜在意識が"判断"にOKを出すまで、"判断"は決定を下せないということだ。

    p114
    潜在意識下の思考"ロボット"が、意識上の思考"判断"をコントロールするのである。

    p120 「どん欲な自己イメージづくり」
    勝者は、自己イメージが恐ろしいほど重要なことを、とくに自覚している。
    現実よりも優れた自分、成功した自分を常に心の中に描いておくことが、自己イメージを引き上げることに役立つとも気づいている。自分で与えている自己イメージが、潜在意識として、自らの人生を規定していく装置の役割を果たしていることを知っている。
    つまり、自己イメージの中に、実行している姿とか、成功している姿を映し出すことができなければ、現実に実行することも成功することもできないということだ。
    自己イメージは変えることができる。なぜならば、潜在意識は「現実の成功」と「鮮明に詳細に何回も想像している成功」とを区別することができないからだ。
    勝者の独り言は、こうだ。
    「自分が変わっているのがわかる。また成長し、目標を定め、勝とうとしている自分がよく見える」
    敗者はつぶやく。
    「私がうまくいかないのは、スランプ、欠点、才能がないからなんだ。それに、いつも何かしら邪魔が入る」
    あなたの行動と個性は、たいていあなのた自己イメージと一致している。自己イメージは、複雑に織りなされている概念だ。これは、いままでに経験してきたすべての物事に対する感情、反応――喜び、恐怖、怒り、哀しみなどがすべて含まれて出来上がっている。
    いままでに身につけてきた行動とか処世術は、潜在意識、あるいは自然に行なう思考のレベルに、"自己イメージ"として記憶されている。「これこそ本物の自分だ」と思っているものは、時が経って成長したロボットのような自己イメージのフィルターにかけられ、一人歩きし始める。つまり、他人の目にどう映ろうが、「自分はこうだ」と思っている自己イメージの中に定着するわけだ。「これが本当の自分だ」と何度も想像しているものが、現実の自分として存在するようになる。
    勝者となる者は、自己イメージの中に自分が理想とする人物を想像し、思い描く。"ロボット"は、その台本を読み、記憶し、そのように行動するのだ。

    p123 自己イメージをどん欲につくり上げるために、今日から始める10のこと
    ①海岸へ、田舎へ、公園へ散歩に出かけ、子どもの頃遊んだことを思い出そう
    ②必ず、1日20~30分、リラックスする時間をつくること
    ③1ヶ月に1冊伝記を読むこと
    ④リラックスしながら、大成功を想像し、細部まで頭に描いてみること
    ⑤子どもたちにお話をしてやる時間を持つこと
    ⑥テレビを見るなら、やる気を起こさせるような特別な番組に限る
    ⑦緊張をほぐし、瞑想、自己暗示をするためのトレーニングを受けること
    ⑧通勤電車の中でも、車を運転しながらでも、教養を身につけ、やる気を促すCDを聴くこと
    ⑨一生勤め続ける企業にエントリーシートを書くようなつもりで、自分の資格や能力を網羅した履歴書を書く
    ⑩自己イメージは、自己評価を視覚的、概念的に表したものだ。この週末に、自分を表現するイメージの棚卸しをすること

    私は繭から飛び出して
    月に足跡を残すだろう。
    私がずっと願っていることは
    そういう人になること。
    それは私しだい。
    そういう人
    ……それは自分自身。

    p136
    勝者となる者は、1日の目標を前日の夕方か夜に定める。そのとき、明白なすべきことの優先順位を決め、最低でも上から6つほど書き出す。そして、朝、目覚めたときにそのリストを読んで行動にとりかかる。

    p137
    はっきりと規定された目標を掲げ、それを書き留めること。そして、その目標について、すでに達成したしまったかのように話し合ったり、具体的なイメージを描き、その気持ちになり切って、朝夕に考えることだ。

    p138 「明確な目標設定」のまとめ
    人生の勝者は、明確な行動計画と目標を持ち、常にそれと照らし合わせながら人生を送っている。毎日、毎月、毎年、自分がどこへ向かおうとしているかがわかっている。
    彼らの目標は、1日単位のものから生涯にわたるものまで、幅広くある。そして、目標に向かって実際に行動していないときは、そのことについて真剣に考えている。
    目標を達成しようとする行為と、緊張を緩和させるための行為の違いを理解している勝者は、前者に全力を傾注する。
    勝者は言う。
    「そうなるように計画を練り、自分の望みをかなえるために必要なことをする」
    敗者は言う。
    「その日その日を、どうにか切り抜けられればいいじゃないですか。そこにしがみついていればいいんだから」
    目標は、人生に活力を与えるエンジンだ。誰もが目標を持っている。ある者にとっては、それは食べることであり、ある者にとってはオの日を切り抜けることであり、また、復讐することであったり、借りを返すことであったりする。
    勝者にとっては、個人的成長、社会への貢献、創造的な表現、そして分かち合い、愛し合うことが目的であるように見える。これらのことが、勝者を普通の人々と区別する特徴になっているようだ。
    目標を明確に掲げ、書き記すことが、目標達成を可能にする。精神は自分で考えないコンピュータでしかないから、正確な指示と命令が必要だ。
    ほとんどの人が目標に達することができない理由は、3つある。一つは、目標を明確に掲げないこと。二つ目は、それについて学ばないこと。そして最後に、それが到達可能なものだと真面目に考えていないことだ。つまり、目標を立てないから失敗する。やらないからできない。
    それに比べて、勝者たる者は、いま自分がどこへ向かっているのか、どのあたりまできているのか、あとどのくらい時間がかかるのか、なぜ自分はこれを目標としているのか、途中で何をしたらいいのか、そして誰とその行程を分かち合っているのか、すべてのことを即答できるまでに熟知している。
    さあ、人生の行動計画を立てなさい。

    p140 自らの目標をより明確に定めるために、今日から始める10のこと
    ①あなたの生涯目標は何か?
    ②近い将来の優先目標は何か?
    たとえば、今年から5ヵ年計画を次の8項目にわたって書き出す。仕事、健康、家族関係、個人的態度、経済力、社会への貢献度、。教養、趣味。
    ③来年の最優先目標は何か?
    ④大きな卓上カレンダーを使い、翌月の日程を組むこと
    ⑤1週間が一目でわかるポケットタイプのカレンダーを使って、翌週のスケジュールを書き出す
    ⑥週刊誌くらいの大きさの紙に、大きな字で翌日の目標を書き出す
    ⑦金銭面の長期的な計画を立てること
    ⑧目標ごとに、それに役立つ資料を集める
    ⑨あなたが目標とすることを実際に遂げた成功者や専門家の意見を聞いて、目標を再検討する
    ⑩目標達成の最良の方法は、次の基本ルールを守ること
    (1)短期で達成できる目標設定(日、週、月、6ヶ月単位で)
    (2)可能だと思うよりやや低目に目標を設定する(比較的、目標達成が簡単)
    (3)漸増的に目標を設定する(大きな目標の一部分として、少しずつ目標のレベルを上げる)
    (4)グループの支援を得る(同じ目標を持つ支持グループと定期的に相談する)
    (5)目標達成を儀式化する(証明書の発行、報奨金、記念旅行、晩餐会、記念行事、服の新調など)

    人生で起こるあらゆることは
    あなたが自分で引き起こしたこと……
    何かのせいにはできない、
    あなたのとらえ方しだいなのだ!

    p147
    自己訓練は、「できないことをできるようにすること」だと思っている人が多いようだが、"訓練"に対する、より的確な定義は「自分のできる範囲内で努力すること」だ。
    自己訓練とは、精神を鍛えることである。潜在意識のメモリーバンクに入っている現在の情報――思考や感情の記憶に刺激を与えることだ。繰り返し、容赦なく刺激しているうちに"ロボット"に新しい情報が入り込み、定着し、やがて新しい自己イメージがつくり出されていく。

    p149
    自己訓練とは、何度も何度も、言葉、絵や写真、概念、感情をもって自分自身に言い聞かせることが。いま、少しずつ、一歩ずつ勝利に近づいているのだ、と自分に思い込ませる過程が自己訓練なのだ。


    p158 「活発な自己訓練」まとめ
    活発な自己訓練とは、自分の力の範囲内――つまり想像力を駆使する練習のことだ。その気になり切ってしまうことができる人間が勝者となりうる。
    宇宙飛行士、チャンピオンプレイヤー、偉大な俳優、腕のいい外科医、やり手といわれる会社幹部や営業マンたちは、みんなその気になり切る大家だ。勝者となる者は、彼らと同様、欠点のないテクニックが頭の中に定着するまで、何度も繰り返して完璧なイメージを反芻する。勝者は、思考が習慣を生むことを知っている。だから、習慣をつくるために、漠然とただ考えるだけではなく、思考を自分の頭の中に定着させるよう訓練するのだ。これが、人生の成功者となる秘訣といえる。
    あなたは、漠然と何かを望んでいるかもしれない。自分をコントロールしていると思っているかもしれない。月に行けるのではないかと期待しているかもしれない。しかし、持続する自己訓練なくしては、スタートラインに立つことさえできないだろう。大多数の人々は、技術や習慣を身につける簡単な手順を忘れ、願望を持ち、情報を得て、理解するところまでにとどまっている。
    私たちは、歩くこともクルマの運転も、飛行機の操縦も、外国語も、スキーも、すべて学んで身につけてきた。学び、身につけることを最も重要な人生の目標のために応用するのが、そんなにむずかしいことだろうか?物事は何でも、繰り返すことによって習慣になるのだ。
    習慣をつくることも、また破ることも、自己訓練によってのみ可能となる。自己訓練のみが、自己イメージと自分自身の永続的変化に影響を与えることができる。自己訓練は、勝利という目標に到達するための第一歩だ。
    自己訓練は、知的作業だ。それは、潜在意識のメモリーバンクに保存されている現在の自分に関する情報とは異なる思想と感情を、新たに自分に記憶させるための訓練なのだ。そして、有無を言わさぬ訓練の繰り返しによって、新しい情報が自分の"ロボット"に入り込んでいく。その結果、やがて新しい自己イメージがつくり出されていくわけだ。
    勝者の独り言はこうだ。
    「もちろん、できる。それを心の中で1000回も繰り返し練習したんだから」
    敗者はつぶやく。
    「そんなこと、私にできっこない。どっやったらいいのかさえ、わからない」

    p160 自己訓練をより活発にするために、今日から始める10のこと
    ①これから1ヶ月間に、たとえば、次のところへアポイントメントを取って訪ねて行くこと
    航空会社のパイロット訓練シミュレーター、コンピュータ・シミュレーションゲームや大学にある訓練施設など、いますぐシミュレーションぎじゅつを実体験することだ。
    ②視覚化とシミュレーション技術に関する音声教材を聴くこと
    ③やらなければいけないにもかかわらず、やりたくなくて先延ばしにしている仕事を書き出すこと
    ④目標を想定し、具体的に考えるとき、すでに、まるで実現したかのように、達成の様子を正確に映像として思い浮かべること
    ⑤頭の中で重要な目標達成のイメージ再現を何度も繰り返すことを、日常の訓練とする
    ⑥契約を成立させたとき、大勢の人の前で話をしたとき、従業員の訓辞したとき、スポーツ競技に参加したとき、愛する人とデートしたとき、いずれのときでも、人生の重要な出来事のあとには、必ず自己イメージを高めるような独り言を言うようにする
    独り言は、勝つために必要な最高の自己イメージを持つように工夫し、コントロールする。うまくできた場合は、「これは、本当に自分らしい」と言う。出来映えの悪いときは、「私らしくないな。私ならあれよりうまくできて当然だ」と、とっさに言う。そして、頭の中で、失敗した行為を、今度は正しく再演する。
    ⑦目標を正しく頭の中に描き出すためにいちばん適している時間は、自由でリラックスしているときだ
    ⑧自分の目標達成についての予行演習は、容赦なく、根気強くやり続けること
    ⑨生活の中にスポーツを取り入れること
    ⑩少なくとも週3回は、ジョギングをするか、長い距離を歩くこと

    その日その日に勝つには
    目標を持ち、いつも
    世界選手権で勝利を得るために
    戦っているように日々を送ること。
    あなたのすべてのエネルギーを
    あなたの目標へ
    あなたの理想像へ向かって
    注いでいくのだ。

    p181 「豊かな人生観を描く」まとめ
    勝者は、自分自身も、世の中という"巨大な絵"の一部であることを知っている。それこそが人生そのものだ。勝者となる者は、巨大な絵の中に遠近画法を取り入れて、自分の総合的な人物像を見る。勝者は、あらゆる角度から、自分自身を非常に詳しく知る術を身につけているのだ。また、勝者となる者は、他人の目を通して客観的に自分自身を見ることができる。彼らは、自然や宇宙と一体感を持つことができる。
    勝者とは、時間の価値をする人間でもある。それは過去から学ぶことであり、将来の設計を立てることでもあり、また、"いま"を精一杯に生きることでもある。
    勝者は、ほかの人々から搾取することなく、皆で勝者になろうという姿勢をとる。恋人、家族、友人、自分の住む地域の人々となるべく会話を重ね、ともに勝者への道を歩もうと努力する。つまり、「私があなたの勝利のために手助けできるとしたら、それは私も勝つことだ」というわけだ。
    豊かな人生観を持つことは、生命体の傷つきやすい脆さや生態系の微妙なバランスを理解することだ。人生は、私たちの生命のすべての細胞に巧みに織り込まれた精神力をもとに描かれる。その生命の神秘的な力を組み込んではじめて、豊かな人生観を持ちうるともいえるだろう。
    勝者は、肉体は滅びる運命にあることをはっきりと知っている。だからこそ、美しく年をとていけるのだ。勝者は、死を人生というげーむの最後の瞬間としてやむなく受け容れるのではなく、次の段階へ移行と受け取る。死ぬことの意味を本当に理解することはできないかもしれないが、彼らは死を恐れない。そして、いずれ死がやってくるとき、それから逃れようとむなしい抵抗をすることもない。
    勝者は、木陰をつくる木を植える。しかしそれは、自分のためにではない。
    勝者は言う。
    「私は、いまという瞬間を生きている。できる限り楽しみ、皆と一緒に過ごし、何かをやり、人々に私の幸福を分け与えたいと願う」
    敗者はつぶやく。
    「今日1日、どうやって過ごしていいかわからない」

    p183 豊かな人生観を描くために、今日から始める10のこと
    ①自分自身に尋ねてみること
    ②人々と兄弟姉妹のように接すること。動物を人間のように扱うこと。自然をもっとやさしく扱うこと
    ③配偶者や恋人に今日中に連絡し、「愛している」という意思表示をし、相手の存在価値を認めること
    ④今晩、子どもたちに「おやすみ」を言うとき、ひと言つけ加えること
    ⑤両親や親類に、電話でもいいから、「あなたは、どんなに自分にとって大切な人か」ということを、今日、伝えること
    ⑥毎週、老人の話を聞いてあげたり、勇気づけたりする時間を持つこと
    ⑦直接には何の見返りも義務もないことに、あるいは人に、寄付すること
    ⑧今度の土曜日に、何年もやりたくてできなかったことをやること。そして、こういう土曜日を月1回ずつつくること
    ⑨ひと晩5、6時間の睡眠で足りるように実験してみること
    ⑩もう一つか二つ、外国語を学ぶこと

    <成功方程式>
    思いつく + 信じる = 到達する
    具象化する + 自分のものにする = 認識する
    想像する + 具体的になぞる = 現実化

    p190
    "いい印象を持たれること"と、人生で成功を収めることの間には、明らかな相互関係がある。

    p198
    勝者には話術の秘訣がある。それは「KISS方式」と呼ばれるものだ。すなわち、「Keep It Straightforward and Simple――率直かつ簡潔に」とおうことだ。

    p201 「印象的な自己表現」まとめ
    勝者は、自分を印象的に表現することができる。常日頃から、さまざまな行動――ものの見方、歩き方、話し方、聞き方、対応の仕方に最高の自分を表現する。彼らは、自分の情報を与えたり、流したりするばかりでなく、自分の接する人々からそれぞれの情報を得ようとする。そして、相手の本当の気持ちを知り、実りあるコミュニケーションをしようと全力を尽くして努力する。
    勝者は、人間関係においては第一印象が最も強烈であり、その後の相互の関係は、最初の4分間で決定されるも同然だと承知している。勝者は「私と話ができてよかったでしょう」と言う。相手は「あなたといるのがいちばんいい」と言うはずだ。自分の名前を気軽に言い、心温まる微笑を浮かべている顔ほど、勝者であることをはっきり示す証はない。彼らは握手の手を差し伸べ、相手の目をじっと見つめながら、その人生観を聞くなどして相手に関心のあることを示す。
    勝者は、相手に敬意を払うことがコミュニケーションの最大の秘訣だと心得ている。
    勝者は言う。
    「何をしてほしいのか言ってみたまえ。たぶん一緒にできることがあるだろう」
    敗者はつぶやく。
    「そんなこと話し合っても何にもならないさ。だいたい、オレたちは波長が合わないんだから」

    p203 「印象的な自己表現」まとめ
    ①自分に対する認識を正しく持つこと
    ②肯定的に自分を評価すること
    ③率先して自分をコントロールすること
    ④モチベーションを高めること
    ⑤大胆な自己期待を持つこと
    ⑥どん欲に自己イメージをつくり上げること
    ⑦明確な目標を設定すること
    ⑧活発な自己訓練に励むこと
    ⑨豊かな人生観を持つこと
    ⑩印象的に自分を表現すること

    人生の目標を達成しようとするとき
    限界がたった一つある。
    それは、自分が決めた限界だ。

    p207
    第1ステップ、積極的な自己認識を持つ計画から始めよう。いつもの生活から一歩引き下がって、海岸を、森を、山道を歩いてみるといい。自然の神秘と豊かさを観察できる。その中で、いま自分は何をしているのか、どこへ向かっているのか、そして、どんな人間になりたいのか、正直に見つめることだ。そうすれば、いかに自分が素晴らしい個性を持っているのかを見極めることができ、自分の潜在能力のすべてについて、いかに過小評価してきたかに気付くに違いない。
    第2ステップ、肯定的に自分を評価するための計画を立てる。

    p208
    第3ステップ、率先して自己コントロールできる人間だと、自らを位置づけることから始まる。

    p209
    第4ステップのモチベーションを高めることへと向かうはずだ。

    第5ステップ、自分への大胆な期待を持つこと。

    p210
    第6ステップは、どん欲に自己イメージをつくることだ。

    第7ステップ、明確な目標設定をすることによって、生きる目的をもたらすこと。

    p211
    目標が定まり、その達成を心に決めたとき、いよいよ第8ステップ、自己訓練が始まる。

    毎週、成功をシミュレートし、目的を達成した感激にひたれるようになったら、第9ステップ、豊かな人生観を持つための過程に移行しよう。

    p212
    第10ステップ、印象的な自己表現ができるようになったら、思考と行動は別々のものではなく、渾然一体としてあるものだという認識を持つことだろう。ここに、基本的かつ重要な法則がある。
    「他人に愛されたいと望むなら、まず、他人を愛すること。尊敬を得たいと望むなら、しかるべき行動をとること」

  • 新人の頃、このままではいけないと思い、新人同士で勉強会を拓くことになったきっかけの一冊。

  • 一見すると難しい専門書のように思えてしばらく”積読”になっていたのですが、読み始めると、翻訳のわかりやすさもあってか、非常に読みやすく一気に最後まで読み通すことができました。
    論理性と具体性とを兼ね備え、そしてパワーがもらえる素晴らしい本だと思います。
    数々の勝者のエピソードが書いてありましたが、私が一番感動したのは「ベトナムの捕虜」の人たちが、収容所を自己改善の場として、技術や語学力を身につけたというエピソードです。
    どんな状況にあっても、”人生の勝者”に生まれ変わることができるんだと、そう信じることができました。何度でも読みかえしたい本です。

  • 旦那が買った本を先に読了(笑)
    私的には、「成功」という言葉にコンプレックスがあるので、見るたびにBLACKorWHITEな思考に陥らないように気をつけて読みました。

    今まで知った啓発知識と重なる事も多かったですが、総じて丁寧に説いてくださっている本だな、と思いました。章末の具体例が便利。

    自分を理解することの大切さ、認める事の大切さは、カウンセリングや日々の生活でひしひしと感じています。

  • 自己啓発本。
    すっきりまとめられているので読みやすい。
    自己暗示が重要とな。

  • 成功者となるための心構え、人生を豊かにする視点を導入する自己啓発ものであるが、流麗で力強い言葉回しが多用されておりモチベーションの高揚感は他と一線を画している。
    なお、本書でいう成功、失敗とは経済的なそれではなく、あくまでも精神上のものである。経済に追われ精神が貧しいものになってはならない。

    以下は気に入った部分の抜粋

    ・自己啓発は一生ものの計画だ(p.30)
    ・成功体験を記憶に深く刻むこと、そのときの心の高揚を忘れないこと。失敗体験は経験として吸収すれども、いつまでも固執したりしない(p.36)
    ・自分のクセや関心の在りどころに注意を払い、意識的に努力をしていけば、生き方を変えることも可能である(p.37)
    ・自分の能力、ユニークさを認識すること。「自分がこういうタイプの人間だからこそ、うまくやることができる」と考えること。健全な自己評価
    ・表層意識下の”判断”と潜在意識下の”ロボット”の関係は面白かったし、分かりやすかった。この概念は6章以降頻繁に出てくる。
    ・自己イメージを克服、変えていくのは難しいが、その「自分が自分自身をどう捉えているか?」という自己イメージこそが自分そのものである。そのことをしっかりと認識して、ゆっくりとでも自己イメージを高めなくてはならない(6章)。
    ・人生をかけるような目標を、具体的な数値で持っているか?それに向かって今どのポイントにいるか、自分で認識しているか?
    ・敗北は練習、習慣によって定着化することがある。イメージトレーニングが大切だ。その中では決して敗北しないのだから。そして潜在意識内の”ロボット”は現実とイメージトレーニングを区別できない。まるで本当に起きたことのように錯覚してくれる。自分を変えることができるのだ。

    概して読書とは前半が面白く、読むほどに飽きてくる(特に自己啓発ものは同じことの繰り返しでこの傾向が強い)ことが多いが、本書は後半に行くほど面白くなっていった。判断とロボットの概念を生かして後半の章は軽快に話が進んで行く。テンポが良く読みやすいし、あとがきも面白かった。

  • この一冊があれば、他の自己啓発本は必要ない。

    まさにそのとおりです。

  • 人生で大切なことは、すべて書店で買える

  • 自分で化した制限以外に、何の制約もない。
    ムダにできる時間はない。

    第1章 積極的な自己認識
    行動しないものは、行動できないものと同義
    相手の立場にたって考える


    第2章 肯定的な自己評価
    自己啓発は一生モノの計画
    いつでも丁寧に「ありがとう」を言う

    第3章 率先した自己コントロール
    しなければならない、ではなく、自分で決めた
    日常生活の中で、人生の報酬は社会への奉仕と後見からもたらされるものと考えること
    今日行動せよ、明日に延ばすな
    フランクリン「財布の底をはたいて頭に入れてしまえば、誰もそれを奪い取ることは出来ない。」

    第4章 モチベーションを高める
    ~すまい、という否定形では集中できない。
    するつもりです、ではなく、します。

    第5章 大胆な自己期待を持つ
    よい結果を思い描く
    朝から夜まで、前向きな言葉を自分に言い聞かせる
    困難は自分を飛躍させるチャンス
    緊張する出来事は、ゆったりくつろげるための訓練

    第6章 どん欲な自己イメージづくり
    潜在意識のロボットが意識レベルの判断をコントロールする
    成功している自分になりきる
    自分が思いこめたら成功したも同然

    第7章 明確な目標設定
    一日の目標を前日の夕方に定める。明日なすべきことを優先順位順に書き出して、朝リストを読んで行動にとりかかる。
    5年、来年、翌月の日程、翌週のスケジュール、翌日の目標
    仕事、健康、家族関係、個人的態度、経済力、社会への貢献度、教養、趣味
    可能だと思うより低めの目標、漸増的に目標を設定、目標達成を儀式化する

    第8章 活発な自己訓練
    自己訓練なしに目標達成できない=自己ロボットに自己イメージを植え付ける訓練が必要
    暗示学習法
    自分自身に規律をもつ。できる範囲で毎日いつでも想像力を使う練習をする

    第9章 豊かな人生観を描く
    相手に敬意を払う 相手に自分にたいしてよりも多くの関心をそそぐ
    そのことによって、相手のロボットに伝わる
    意識しなくても、いろいろな面で伝えていることがある

    第10章印象的な自己表現
    物事を柔軟に受け取る

    自分にはできる、という思い込みをもつ。
    次に、目標設定をしてそれを潜在意識に信じこませる訓練を
    毎日毎日行う。そのために、目標シートを読んだり、リラックスして考える時間をとること。そのときに、すでに実現したかのような感覚をもつこと。
    これができたら、豊かな人生観を持って印象的な自己表現が可能になる。

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