やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

  • ダイヤモンド社
3.88
  • (417)
  • (553)
  • (333)
  • (80)
  • (32)
本棚登録 : 7358
感想 : 594
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784478064801

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 成功するためには、才能ではなくGRIT(やり抜く力)が大切である、というのが本書の主旨である。

    何かを成し遂げるためには努力が必要であるが、そのための能力をGRITと定義し、それは粘り強さと情熱に分解できるとする。

    このGRITは遺伝の影響を受けながらも、後天的に伸ばすことが出来る。これは我々平凡な人間にとって朗報である。

    伸ばすためにはどうすればいいのか?GRITに必要な要素は4つ:興味、練習、目的、希望である。何かを心から楽しむ興味ややっていることをの重要性を理解する目的は情熱を育み、何かをやり続ける練習や困難に立ち向かうための希望は粘り強さを強化する。後半はこれらをどう伸ばすかが説明されており、GRITを伸ばすことに特化しているが教育方法にも触れられている。

    才能か努力か。そして努力する才能なのか。これは長年議論されてきていることだが、科学的なアプローチで努力が重要であり、そのための能力が伸ばせるということがわかったのは非常にありがたい。結局は何かを成し遂げるための簡単な道はないのだが、今歩んでいる道が間違いではないことがわかったのは大きな自信にもなる。

  • 「やり抜く力」
    あきっぽくて続かない私には突き刺さる言葉。
    自分にはもちろん、もっと早く読んで子育てに生かしたかったです。

    「人生の長いマラソンでどこまでがんばれるかは、体格や基礎体力のちがいによるものではなく、圧倒的に「努力」にかかっているということだ。」

    やり抜く力を育てるためには、
    「意図的な練習」が必要。
    目標を決める→目標に向けて努力する→改善→上手くできるまで繰り返し練習する。
    そして、「習慣化すること」。

    それがなかなか難しい!

  • 文字通りやり抜く力をつけたく、メカニズムから学べそうな本書を手に取った。
    「興味」「練習」「目的」「希望」の各フェーズでアクションを記載する。

    ①興味
    ・以下を問いかけて取り組むべきことを発見する
    -どんなことを考えるのが好きか?
    -いつのまにかよく考えていることは何か?
    -譲れないこと/これだけは耐えられないことは何か?
    -何をしている時が1番楽しいか?
    ・とりあえず良いと思ったことはやってみる
    -上手くいかなかった場合は取り消して構わない
    ・強い興味を持ち続けるために、親/教師/コーチ/仲間から励ましや応援をもらう
    -外部からの刺激が興味を確信に変えていく

    ②意図的な練習
    ・ある一点に絞って、ストレッチ目標を設定する
    -30回腕立て伏せを35回にしてみる、等
    ・しっかりと集中してストレッチ目標を達成する
    -多くのエキスパートは人の見ていないところで努力をしている
    ・ストレッチ目標を完全に達成できるまで改善する
    -コーチやメンターから欠かさずFBを貰う
    -達成後は新たなストレッチ目標を置く
    ・上記を完全に習慣化し、自動的な日課にする
    -エキスパートはフロー状態(努力が楽しい状態)に到達することができる

    ③目的
    ・①興味+役に立ちたいことを言語化する
    -どちらかが欠けるとやり切れない
    ・ロールモデル(お手本)を見つける
    -「15年後のあなたにとって最も大切なことは?」
    -「もっと良い人間になりたい、と思わせてくれるような生き方をしている人はいますか?それは誰で、そう思う理由はなんですか?」
    -「人々のために何かを成し遂げることが可能なのだ」と身をもって示してくれる存在が、自身の確固たる目的形成(=自分も同じように誰かの役に立てる)の重要なヒントになる
    ・もっと意義を感じれらるように変化を起こす
    -日々のタスクが、誰の役に立ちそうか?
    -より役に立つためにはどう工夫すれば良いか?

    ④希望
    ・脳もIQも「筋肉」のように鍛えられると自覚する
    ・楽観的に考える練習をする
    -どんな失敗からも学びがあると考える
    -失敗の原因は自分の能力不足だと無力感に浸るのではなく、もっと頑張る必要があるだけだと捉え直す
    ・人に助けを求めて立ち直る
    -良いメンターをつけて、励ましを貰う
    ・やり抜く力が強い集団に属して刺激をもらう
    -周りの価値観が自分の「信念」に変わる

    ⑤その他メモ
    ・やり抜く力が強いほど幸福度も高い
    ・誰でも「天才」になれる

  • ○概要
    話題になったTEDトークの"やり抜く力"の内容が記された本。自己啓発系

    ○感想
    エネルギーをくれる本。
    継続的な努力によって目標を叶えた成功者のエピソードを交えて主張が展開されており、おもしろかった。定期で読み返したい。

    ○まとめ
    ・やり抜く力(情熱×粘り強さ)が結果を作る。
    ・やり抜く力は後天的にも身につけられる。
    ・意図的な練習を継続的に行い、結果を出す

    ○メモ
    ・最高のパフォーマンスは、
    無数の小さなスキルや行動を積み重ねた結果

    ・天才を神格化してしまった方が、自分自身が引け目を取らなくて済むからラク。
    (天才と思う人ほど底知れない努力をしているのに。)

    ・なにかを本当にうまくなりたいと思ったら、自分の能力以上に背伸びをする。同じことを何度も繰り返すうちに、以前はできそうになかったことが当たり前にできるようになる。だがそれは一朝一夕にはいかない

    ⭐️1日にどれだけ努力するかより、くる日もくる日も目が覚めた途端に今日も頑張ろうと気合を入れて、トレッドミルに乗り続けることが大切。

    ・具体的な個々の目標を一つにたばねるもの、すべての目標を貫く目的が必要。それはブラさない。

    ⭐️人生でこれだと思うものが見つかるまでに何年もかかり、そのあいださたざまなことに興味を持って挑戦する。
    →まずは好き嫌いをはっきりさせてそこから積み上げる。とりあえずいいと思ったことをやってみる本当に興味のあることが見つかるまでは、ある程度の試行錯誤はやむを得ない。

    ⭐️努力あるのみ。楽しくなかろうがとにかくやるべきことはやるんだ。結果を出したときさ信じられないほどうれしいんだから。

    ・"意図的な練習"に取り組むことが、良い結果に繋がり、努力が好きになり、
    ひいてはやり抜く力の向上につながる。

    →意図的な練習とは? 3つ
    ①具体的な弱点の克服のために、高めの目標設定
    ②達成を目指すために1人の努力を惜しまない
    ③改善すべき点がわかったらうまくできるまで何度も繰り返し練習する

    ※意図的な練習は、同じ時間に同じ場所で。
    ルーティン化することでやりやすくなる。

    ・捉え方次第で、仕事かキャリアか天職か変わる
    ex)レンガ職人の話

    ・才能×努力=スキル スキル×努力=達成

    ○アクション
    目指す目標に対しての努力の時間と場所をルーティン化する(朝のマック)

  • 学歴社会であるアメリカにおいてベストセラーになった本であり、アメリカにおいてGRITがどうとらえられているのか気になった。
    作者の主張は一貫して以下のようなことである。1.才能に焦点が当たりがちだが、GRITは同等以上に重要。2.なぜならスキルを身に着けるのはGRITによるものが大きく、またアウトプットはスキルと粘り強いトライ(GRIT)の掛け算であるから。3.自分が情熱を注ぎ続けられる分野に、長きにわたって努力を注ぐことで、GRITが高いとあるといえる。4.GRITはプロフェッショナル環境に身を置くことや幼少期の育て方によって、後天的に伸ばせる。
    特に2の主張はスタンダードだが、自分の経験上も納得できるものが大きい。
    GRITは根性論とか気質として片付けがちだが、確固たる能力として見直して、自分自身についても自省したいと思う。
    書評としては、おそらく自分がアメリカではやった自己啓発書の類をそれなりに読んだことがあることから、全体感として真新しい主張ではない(選択と集中、目的化、カイゼンや習慣化、など)。とはいえ、これらを著者なりの切り口やデータソースでまとめているとこは、インプットに値する。

  • 自分なりに目標を持って、以前にはできなかったことを出来るようにすることが大事だよ、という言葉を抱えて生きていきたい

  • ★やり抜く力は、自分にとってかけがえのないことに取り組んでこそ発揮される★

    3部構成で、初めにやり抜く力の定義や意義を、残りのふたつでやり抜く力を育成するための方法が述べられていた。
    個人としては、やり抜く力の定義が分かれば、方法はある程度考えつくので、この本の醍醐味はpart1だと思う。

    「やり抜く力」と「なんでも試す」ことは、二項対立だと思っていたが、「なんでも試す」ことは「やり抜く」ことの手段として取り上げられているのが新鮮だった。

  •  タイトルの通り、学業や仕事で成功するためには、「やり抜く力」が重要だと説いている。
     少し困難な目標に対して長期的にチャレンジすることで、やり抜く力を鍛えて行きたいと思う。特に本書では課外活動の重要性を説いており、好きなこと(趣味など)に対して意識的に高い目標を設定し、簡単に諦めずに続けていくことを実践していきたい。
     ちなみに、やり抜く力を伸ばすに当たって個人的に引っかかった点は以下の2点。
    ①やり抜く力を高めるためには、少し困難な目標を設定することが大事だが、難しすぎると目標を達成できず、「学習性無力感」に陥ってしまう。目標設定の匙加減が難しい。
    ②やり抜くことを意識するあまり、早く見切りをつけるべきことまでずっとやり続けてしまうことも考えられる。やり抜くことは重要だが、続けても仕方ないと思うことはすっぱりやめてしまうことも重要。
     

  • 0 なんで読んだの?
    (1) 有名な本だし、やり抜く力に興味があるから
    (2) グリットの内容とトレーニング方法を学びたい
    (3) グリットのトレーニングができる状態を希望

    1 どんな本?
      私が読んだ色々な本と繋がる部分が多々ある内容
     で私のこれまでの読書を通じた学びを実感できた。
      キーポイントは「やり抜く力」が人生に与える影
    響と、「やり抜く力」は育てる事ができると言う
      見解。似た様な本との違いは有名な研究者と協力
      しているシーンがたくさんある事。

    2 構 成
    3パート全13章構成で、パート1が「人生に与え
    る影響」、パート2が「内から伸ばす方法」、パー
    ト3も「外から伸ばす方法」になっている。
      やり抜く力の秘密から始まり、皆天才と締めくく 
    る。構成が分かりやすくて面白い工夫になっている。

    3 著者の問題提起
    人生の成功に必要なものは才能よりも「やり抜く
    力」である。

    4 命題に身立った理由
    幼い頃著者が父に「お前は天才じゃない」と言わ
    れ続けた著者が天才賞と呼ばれる賞を受賞し、「や
    り抜く力」の重要性を確信したから。

    5 著者の解
    「やり抜く力」は才能よりも重要で、育てる事がで
    きる。個人としても教育者としても「やり抜く力」
    を育てる事が成功や幸福につながる。

    6 重要な語句
    (1) グリット「やり抜く力」
    情熱と粘り強さ
    ア 情熱とは興味を持ち続ける事
    イ 粘り強さとは困難や挫折に直面しても努力を
    続ける事
    (2) 究極的関心
    人生の目標、人生哲学
    (3) やり抜く力を伸ばす4ステップ
    ア 興味
      つまらない部分も認識しつつ、楽しみながら 
        成長。情熱を育む方法が大事
    イ 練習
     終わり無く成長に喜び続ける。意図的な練習
       が不可欠(大変と楽しいは共存する)
    ウ 目的(自分より大きな存在との繋がりを意識)
    意義の確立。最初からでは無く徐々に辿り着
       く。利他目標と利己目標は共存できる。
    エ 希望
     全体でも各項目でも大事。立ち向かう力であり
       失敗についての解釈が大事(能力では無く努力が
       足りなかった)、人の支えはとても大きい。
    (4) 成長思考(成熟の原則)
       人は成長し続ける。脳の可塑性。
    (5) 懸命な親(指導者)
       要求が高いが支援をする。厳しさと寛容は共存
    できる。心から相手を思って手を差し伸べる。分
      別は親が教育する。興味の関心は自主性を尊重す
      るが、止めるタイミング等は親や指導者が管理。
    (6) 課外活動
       1年以上続けてなんらかの進歩が有れば何でも
      良い。
    (7) 目標
       上位目標、中位目標、下位目標の関係はリンク

    7 感 想
      読んでいて目標の関係を整理したい気持ちになった。私の目標の意義を具体的にしたいと感じた。一番刺さったのは大変と楽しいは共存できると言う事。深く知りたい事はグリットを伸ばすトレーニング方法。図から目標の関係や努力と才能の関係を学んだ。人には成熟の原則をすすめたい。タイトルはピッタリだ。

    8 todo
      上位、中位目標のリンクを確認。
     成長に喜びを得る記録、意図的な練習の計画
      失敗した努力が足りないと思える様に「成長思  
    考」と良く見るところに貼る。
     

      

  • 最近よく見るライフハック的な発想とは違う

    愚直にやり続けることの大切さを思い出させる本

    努力すれば成功に近づくし、努力する力は鍛えられる

    諦めさせないことで「やり抜く力」を外部から鍛えることが出来るとのことだが、本当は辞めさせた方がいいことと、辞めさせない方がいいことの線引きが難しいと感じた

    いろんなステージの人に勧められる

アンジェラ・ダックワースの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
稲盛和夫
佐々木 圭一
リンダ グラット...
ベン・ホロウィッ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×