- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784478370629
作品紹介・あらすじ
学校、病院および各種協会や団体のマネジメント、成果、リーダーシップはどうあるべきか。
感想・レビュー・書評
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「自分は何をもって記憶されたいか」
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ドラッカー著ということで、教科書的なものかと思いきや、禅問答や哲学書のような形でテーマ別に有識者との対談が要約されていて読みやすかったです。
「ミッションは何かをまず考える」
「長期的な視点で(モノよりも)人に着目する」
「反対意見が組織の結束を強くする」
といったことがいかに大切かを説くための拠り所にしたいと思いました。 -
民間企業にも非営利組織は存在する。
経理などのスタッフ部門がそうだ。
極端に言うと、メーカーの場合、営利組織は営業と開発だけ。
昔は、製造部門(工場)も営利組織だったかもしれないが、
以前は職人の手の中にあった製造工法等のノウハウが
科学的に分析/データ化されてきており、
それが全世界、特に中国に広まってきているので、
今では、付加価値を生みにくくなっている。
本屋に行くと、企業がどこで付加価値を生むことができるのかがよくわかる。
ものづくりに関する本(トヨタ生産方式?脱規模の経営をめざして 等)は
山のように売られているが、
マーケティングはコトラーの本がある程度、
開発管理に関しては、ほとんど見当たらない。
つまり、その分野の本がたくさん売られているということは、
ノウハウが文書化されており、それを読んだ人は誰でも
そのノウハウを吸収することができるということだ。
これではビジネスの差別化ができない。
それに対して、マーケティングや開発管理はまだまだベストの
手法というのが存在しない。
だから、本が書けない。
あるいは、知っていても、他社にまねされるのが嫌なので、
文書化したくない。
だから、付加価値を生むことができる。
話がそれたが、スタッフ部門では、シェアードサービスセンター化するところが
増えてきており、そんな組織には、この本は有益だと思う。
以前、超大企業の経理のシェアードサービスセンターを勉強しに
その会社まで足を運んでヒアリングをしたが、
どうもうまく行っているとは思えなかった。
非営利組織で働く人のモチベーションを維持するのは難しい。
何をもって、その仕事を報いてあげるのが良いのか?
組織のコストダウンをすればするほど、その組織の売上は落ちていく。
そんなビジネスの矛盾をどう解決するのか?
誰か教えてください。 -
ほかのドラッカーの本に比べると対談とかもあり、読みやすい。
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参考図書
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1991年発行ながら “現代の古典” と勝手に思ってる本を9年ぶりに再読した。響き方がハンパないのは、自身3年前に “なんちゃって管理職” になり、今年からファンド・レイジングの勉強を始めたからだと思う(本書ではファンド・デベロップメント(資金源開拓)とも言っている)。
「リーダーシップとは、行動することである(p60)」
「大事なものは地位ではなく、責任である(p235)」
肝に銘じる。 -
学校や教会その他の非営利組織の運営に大切な考え方、そして誤った考え方などが迫力ある表現で並んでいる。どちらかというと避けるべき不味い例が、正に自分に当てはまるとビンビン響いてくる。リーダーがしてはならないこと。自分の要ったことは誰もが理解していると思う。しかし誰も理解などしていない!!決定する前には人と相談しなければならない。組織内の個性を恐れることも思い当たるところが多い
必要な4つのもの、プランニング、マーケティング、人、資金。これも示唆するところが多い。アウグスティヌスの言葉は覚えておきたい。「奇跡を求めて祈り、成果を求めて働きなさい。」成果を求めて働くようにしてくれるものが、戦略。そして戦略が意図を行動に変える。忙しさを仕事に変える。 -
20年以上前の本だが、現在の日本でも通用する。
「企業は財やサービスを供給する。政府は統制する。しかし、「非営利」機関は、財やサービスを供給することもなく、統制することもない。その製品は、「変革された人間」である。つまり、非営利機関は、人間変革機関である。その「製品」は、治癒した患者、学ぶ子供、自尊心を持った成人となる若い男女、すなわち、変革された人間の人生そのものである。」
<目次>
まえがき
第?部 ミッションとリーダーシップ
第1章 ミッション
第2章 イノベーションとリーダーシップ
第3章 目標の設定|ヘッセルバインとの対話
第4章 リーダーの責任|マックス・ドプリーとの対話
第5章 リーダーであるということ|まとめとしてのアクション・ポイント
第?部 マーケティング、イノベーション、資金源開拓
第1章 マーケティングと資金源開拓
第2章 成功する戦略
第3章 非営利組織のマーケティング戦略|フィリップ・コトラーとの対話
第4章 資金源の開拓|ダトレイ・ハフナーとの対話
第5章 非営利組織の戦略|まとめとしてのアクション・ポイント
第?部 非営利組織の成果
第1章 非営利組織にとっての成果
第2章 「してはならないこと」と「しなければならないこと」
第3章 成果をあげるための意思決定
第4章 学校の改革|アルバート・シャンカーとの対話
第5章 成果が評価基準|まとめとしてのアクション・ポイント
第?部 ボランティアと理事会
第1章 人事と組織
第2章 理事会とコミュニティ
第3章 ボランティアから無給のスタッフへの変身|レオ・バーテルとの対話
第4章 理事会の役割|デヴィッド・ハバードとの対話
第5章 人のマネジメント|まとめとしてのアクション・ポイント
第?部 自己開発
第1章 自らの成長
第2章 何によって憶えられたいか
第3章 第二の人生としての非営利組織|ロバート・バフォードとの対話
第4章 非営利組織における女性の活躍|ロクサンヌ・スピッツァーレーマンとの対話
第5章 自らを成長させるということ|まとめとしてのアクション・ポイント
役者あとがき
索引
2013.08.13 借りる
2013.08.16 読書開始
2014.02.17 再読開始
2014.02.24 読了 -
"日本でも徐々に増えてきたが、NPOやボーイスカウトなどの非営利組織の運営についてドラッカーさんの示唆に富んだ教えが載っている。アメリカでは、こうした市民活動が盛んであり、政府任せの運営ではなく、自らが主体性を持って様々な活動に取り組んでいる事例が多々ある。
今後、日本でも地域活動やボランティア活動なども活発になるのかもしれない。
忘れないようにメモしたものを下記に残しておく。とても参考になった。
使命が第一
使命を明確にし、長期的に活動をしなければならない。例え週に1回のボランティアでもリーダーであればその使命を担った組織のために、自分が何をすべきか、組織は何をすべきか、を考え行動しなくてはならない。
使命から成果へ
1.市場を知ること。誰が顧客なのか?
2.常に改善とイノベーションを行う必要がある。
3.寄付者の基盤構築。寄付してくれる支持層を開拓しなければならない。
そのために、調査を実施すること。そして、次の戦略は味方のトレーニングだ。
成果を上げるためのマネジメント
非営利組織でも成果の領域を明らかにする必要がある。
「期待されていることを行っているか?それは、正しい活動か?ニーズに応えているか?」
人事と人間関係
非営利機関は、情報を基盤とする組織でなければならない。実務を担う人々から、最終的な責任を負うべきトップ層まであがっていく情報と、その逆にトップから降りてくる情報を中心にしたものであるべき。そして、非営利機関は何かを学び続けていく組織で、情報の流れが重要。人のマネジメントで重視すべきは、常に成果である。非営利機関の役員は自らの成果を上げるためには、人々が仕事をしやすいように、成果を得やすいように、仕事を楽しむように働きかけなければならない。
自己開発
効果的な自己開発は、改善と変革。" -
非営利組織での経営者にとっては参考になる。ミッションの重要性、スタッフとの関わり方、経営者としてのあり方、どれも身にしみて感じられた。自分に課せられているもののが何なのか、考えさせられる。やる気が出た。