細菌 No.731 (だいわ文庫) (だいわ文庫 I 118-2)
- 大和書房 (2009年3月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784479302278
感想・レビュー・書評
-
都内の公園で相次ぐホームレスの不審死と、三分割された戦時中の機密文書の話が繋がって行くとき、その先に見えてくる真実は…。
ちょうど医療系(特に血液学)の勉強をしてる真っ最中なので、亡くなったホームレスの検死結果としてリンパ球が少なく好中球が多い、みたいな話が具体的な数字込みで登場するとそれだけで興味を持ってしまう職業病的読み方をしてしまった(笑)
そこらへんは流石、現役のお医者さんが作者であるならではの描写。
ただ、そういった知識面以外の部分は、小説としてもうひとひねり欲しいかもなー感もあった。
同じ作者の本で「脳内出血」を以前に読んでいたので、話の展開でこの作者同じ手口を使うなーと感じた箇所は幾つか。「脳内〜」が全体的にだいぶアレだった(キャラクター設定があり得ないのが大きかった+ストーリーが薄かった)のと比べると、今作は、ある程度先が読める部分もあるとはいえストーリー合成の重圧さに助けられてる感有り。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
先に出版された「脳内出血」よりも文章の軸が安定しなくて、女子大生の口調も一時的に年を取ったりして、引っ掛かる。厚さに見合う充実感がなかった。投げ出されたようだけれど、米国で研究されている数十年間変異を続ける未知の細菌の結末と、戦争中に隠され祖父の遺言となった地下の秘密への辿り着きは映画的なわくわく。
-
展開がご都合主義(まぁ物語なのだからそんなもんだろうが)過ぎるかなぁ??
古都波さんがトンデモ人間過ぎる!!
731の由来とか地下とかもっと知りたくなった。 -
医療系サスペンス。
公園で死んだホームレス。そこから始まる、戦争の遺産が絡んだサスペンスストーリー。
…と字面良く書いてみましたが、登場した神田の本屋さんがステキだという一言につきます。古本屋さん最高! -
阪大出身のお医者さんが書いた医療系ミステリー。
うーん、、、、ちょっと盛り込みすぎ??無理無理感が否めないなぁ。読みづらいというか。。。 -
2011/10/14
自宅 -
(私にとっては)新しい主人公が登場する新シリーズ。スケールがとても大きくなって、どんでん返しもわかりやすくなったエンターテイメント作品に仕上がっている。
終章はかなり過激で、スケールが大きいとはいうものの、少し安易な感じもするのだが、それでもすべての伏線がきれいにまとまっていくのは読んでいて楽しい。
初期の作品と比較すると、小説っぽさが前面に出てきて、誰にも読みやすくなってきた気がする。半日ほどで読み切れるから、出張のおともにいいかもね。 -
-
-
第二次大戦後、三分割された日本軍の秘密の絵図面。
2年ごとに遺伝子変異を繰り返し、毒性を強める細菌。
登場人物たちがそれぞれの思惑で絵図面を集め、秘密を暴こうとする。
と、魅力的な道具立てに思えるのになぜか薄っぺらい印象。
もったいない。 -
結末としては最後は読者に想像を任せるものですが
大戦中の細菌兵器 金塊 CIAなど自分がすきなテーマが入っていて
尚且つ天才だが癖のある主人公 リズム感が相まって結末を気にせず
楽しめるものでした