妄想とツッコミでよむ万葉集 (だいわ文庫)

著者 :
  • 大和書房
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本棚登録 : 289
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784479307938

感想・レビュー・書評

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  • ルールが確立し、風流なイメージの平安以降の和歌とは、一味違う。
    バラエティに富んだ「万葉集」の世界をひもとく。

    心情や、歌の詠まれた状況などを、たのしく紹介。
    現代語訳が関西弁なので、ぐっと身近に感じる。

    今と変わらない喜怒哀楽もあれば、当時ならではの風習や感覚も。

    ダジャレや言葉遊びの精神は、昔から変わらない。

    蟹の気持ちになって詠まれた歌など、オチもあって、まるでショートショート。
    こんなに笑える歌もあるんだなと、教科書にあまり出てこないような歌の解説が、おもしろかった。

    ツッコミがコミカルで、和歌の知識があまりなくてもたのしめる本。

    そんなに妄想という感じではなかった。

  • にゃんこまるさんの本棚を見て読んでみたくなりました。にゃんこまるさん! 素敵です。8.2夕。

    • りまのさん
      ありがとうございました‼
      ありがとうございました‼
      2020/08/03
    • りまのさん
      にゃんこまるさん
      とっくに購入済でした。面白かったですよ♪
      2021.1.13      りまの
      にゃんこまるさん
      とっくに購入済でした。面白かったですよ♪
      2021.1.13      りまの
      2021/01/13
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      りまのさん
      にゃ〜ん
      猫は未読、、、嗚呼
      りまのさん
      にゃ〜ん
      猫は未読、、、嗚呼
      2021/01/14
  • 結局、人は孤独でだからこそ繋がりたくて、こうやって言葉を繋ぐ。
    それは今のSNSとも根本は同じなんじゃないかなぁ。
    1300年前の人の言葉に笑い共感しあー人間てそんな感じよね、て思える素晴らしさ。
    この本がというわけじゃないけど万葉集と親しむ事って人間讃歌なのかなぁなんて思った。

  • 三宅香帆|note
    https://note.com/nyake

    相澤いくえ - pixiv
    https://www.pixiv.net/users/15747647

    妄想とツッコミでよむ万葉集 - 株式会社 大和書房 生活実用書を中心に発行。新刊案内、書籍目録、連載エッセイ、読者の広場。
    http://www.daiwashobo.co.jp/book/b481207.html

  • 「聞いて!これっておもしろいんだよ!」って思って話してくれる人の話ってついつい聞いてしまうし、おもしろいよね。万葉集についてもっと知りたくなった。

  • ”萬葉集を読んでいると、「現代と同じだなー、人間って変わらないなー」と共感する部分と、「全然現代とちがう、奈良時代ってこういう考え方してたんや」と驚く部分と、両方ある。私たちはそのどちらも持ちながら、それぞれの時代を生きる、のだろう。"という言葉に深くうなずく。1400年も前の人の感情や言葉のやりとりを垣間見れるという不思議さ。時に、これは今でいうSNSで、とか、LINEのメッセージだと読み解いたり、真正面から受け止めるとシリアスだったり問題視されそうな歌も、実は背景を丹念に追っていくと、宴会で披露された歌のやりとりだったりしたのでは、と妄想したりするところが興味深く。個人的には石川郎女、紀郎女、大伴家持あたりが気になりました。また、萬葉集に影響を与えたという、中国古典の恋愛文学「遊仙窟」、額田王をとりあげた大和和紀「天の果て地の限り」あたりは手に取りたいと思いました。

  • 20200319〜0329 万葉集は好きだからちょこちょこ解説本とか読んでいたけど、知らない歌も沢山あるなあと思った。

  • 語り口は軽くて、面白いブログ読んでるくらいの気軽さで読めるのに、文学的な視点からの切り口が、「そう読むのか!」とハッとすることが多くてさすがだなーと思う。侮れないなあ。
    常々、枕草子はブログやん、と思ってたので、「景色を詠んだ歌はインスタ映えを狙った歌」、という解説には大いに頷きました。
    自分が心を動かされたことを他の人にもシェアしたい、という気持ちは今も昔も変わらないんだなあ。そうして、いつの世にも共感されてきたものが古典として残ってきた。そういうことが、今の、主に若い世代の人にもわかりやすい例えやノリで語られる。これなら自分に近くて、いわゆるお勉強としての「文学」という畏まった感じではなく、楽しむもの、自分の気持ちを代弁する親しいもの、として感じられるんだろな、と思う。
    後半の、亡き者を偲ぶ歌の解説あたり、特に「想いが芸術に昇華するとき」の項は、そういう意味で読み応えありました。

  • 大学院で万葉集の研究をしていた著者だから書けた本。研究で培った確かな知識に裏打ちされた妄想が炸裂!

    著者にかかれば、魔法のようにどの歌も生き生きとした人の営みが見えてきて面白い。

    いろんな裏話もあって興味深いけど、あの額田王と大海人皇子の美しい歌のやり取りが、中年になったふたりの、狩猟の後の宴会の座興に歌われたものだったとは…ショック。

  • 万葉集?勉強の本かぁ…と思っているあなたにぜひ読んで欲しい。

    著者の三宅夏帆さんが和歌はもちろん歌人たちの関係や時代背景を含めた上で面白おかしく読み解いていてとても楽しく読めた。
    興味深い豆知識もたくさん。(奈良時代のおまじないとか)


    あれこれ妄想を募らせても昔の人が何を思って歌を詠んだのか本当のところはわからない。
    ただ、カタチにしないと何も残らないのだと思った。

    自分語りになるのだが、私は自分の言葉で伝えるのがどうも苦手だ。
    人と喋ってもほぼ聞き役。SNSでつぶやこうとも結局文章を削除してしまう。

    自分の気持ちに自信がないのだ。

    でも私の気持ちがわかるのは私しかいないから、自分の今感じたこの気持ちを大切にできるように言葉というカタチにして残していこうと思った。
    それがたまたま誰かに届いてくれたらラッキー。

    そう思わせてくれた本。

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著者プロフィール

1994年生まれ。高知県出身。
京都大学大学院人間・環境学研究科博士前期課程修了。大学院時代の専門は萬葉集。大学院在学中に書籍執筆を開始。現在は東京で会社員の傍ら、作家・書評家として活動中。
著書に『人生を狂わす名著50』(ライツ社)、『文芸オタクの私が教える バズる文章教室』(サンクチュアリ出版)、『副作用あります!? 人生おたすけ処方本』(幻冬舎)、『妄想とツッコミでよむ万葉集』(大和書房)、『(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法』(笠間書院)。ウェブメディアなどへの出演・連載多数。

「2021年 『女の子の謎を解く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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