ねぼけ人生〈新装版〉 (ちくま文庫)

著者 :
  • 筑摩書房
4.03
  • (46)
  • (39)
  • (33)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 429
感想 : 57
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480034991

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 1982年に出版された著者の半生記。
    あちこちに出ている話も多いかもしれないが、著者の生きてきた昭和の時代を具体的に感じられます。

    P161、著者が紙芝居でだんだん食っていけなくなってくる話。
    「僕は、紙芝居は、本当にアカンようになりかけているのだと思った。子供の頃に、日露戦争の広瀬中佐の映画を見たことがあるが、沈みゆく船では、ある時機を逸すると、もはや逃げることもできず、まきぞえをくってしまう。僕は、今こそが、紙芝居丸の沈没の時だと思った。/逃げなければならぬ、遅れるとアブナイ。」
    これは、ちょうど今の時代にあてはまる分野がありそうで、非常に教訓になりました。

    [2010.9.7]

  • のんびり気楽に生きたほうが幸せなんです。

  • 平易な言葉選びの中に、熟練された人生の重みが響いている。

  • ひさしぶり生命観に満ち溢れた本を読むことがでした。
    朝のテレビ小説から現在の水木しげるさんの様子を知り、期待して手にとった本でしたが期待以上の内容。
    水木しげるさんの生命観と人生観に満ち溢れています。
    戦争での体験や戦後の貧困生活をこれだけ前向きに捉えた人間力は本当に素晴らしい。さらに水木さんの周りの奇人たちも実に味わい深い人々ばかりです。

    どんな自己啓発や哲学の本でも、水木さんの人生から学ぶことには到底太刀打ちできません。

  • 以前に読んだエッセイと内容がかぶっていたので割りとさーっと流し読んだ。
    南方での戦争の描写から戦闘が凄まじかったことが分かる。
    ラバウルに行ってもマイペースな水木先生には完敗だな。
    営んでいた下宿の店子も変わった人が多すぎる…!
    当時の漫画家たちもキャラが濃い!
    手元に置こうかなー、これ。

    寝ずの番事件は一瞬の出来事で、奇襲みたいなものだったろうから
    水木先生を攻めるのはお門違いだなと思う。
    戦争中瀕死の上官に頼まれたのにパパイヤ食べちゃったのは
    ちょっとなんだかなーと思ってしまったけど、
    食べ物が少なかった中でのことだと考えると何とも言えない。
    戦争ってこういうものなんだ、と。
    戦後に生きる戦争の欠片も知らない私たちがとやかく言えることなんて存在しないと思った。

  • 水木先生の「わたしは変わり者なのです」臭が最初は鼻についた。
    けれど戦地に赴くあたりから急に話が面白くなっていた。

  • 人生の不思議さや重さを感じました…。私たちは生きているのではなく生かされているのかと思います。

  • めっちゃ面白かった!

  • 水木先生を知りたいひとがまず読むべき一冊。ほかの本で断片的に出てくるエピソードがまとめて読めます。別に興味無いしというひとにも、たぶん面白いです。

  • ほのぼのしたし感動した

全57件中 41 - 50件を表示

著者プロフィール

1922年(大正11年)生まれ、鳥取県境港市で育つ。太平洋戦争時、ラバウル戦線で左腕を失う。復員後、紙芝居画家を経て貸本漫画を描き始め、1957年『ロケットマン』でデビュー。以後、戦記もの、妖怪ものなど数多くの作品を発表。1965年『テレビくん』で第6回講談社児童漫画賞を受賞。1989年『昭和史』で第13回講談社漫画賞を受賞。1991年紫綬褒章受章、2003年旭日小綬章受章。主な作品に『ゲゲゲの鬼太郎』『河童の三平』『悪魔くん』『総員玉砕せよ!』『のんのんばあとオレ』など。2015年11月死去。

「2022年 『水木しげるの大人の塗り絵 あの世紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

水木しげるの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×