- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480072153
作品紹介・あらすじ
ビジネスの武器になる論理的思考力を確実に強化するには。必須のスキルを3つに絞り、具体的トレーニング方法とともに指南する。
感想・レビュー・書評
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本書は、論理的思考力を実際に身につけるための一冊である。
■論理的思考
・思考とは、情報と知識を加工すること
・現実の問題の解決策を見つけるには ①知識、②情報か効力、③情報収集力 の3つの力を構成する
・論理展開の方法 ①演繹法、②帰納法
■3つのコアスキル
・第1 適切な言語化スキル ①言葉の選択、②十全な文、③文章・文脈の整理
10種の接続詞 順接、逆説、並列、対比、列挙、換言、例示、補足、理由、結論
・第2 事象を分けるスキルと、繋げるスキル
分け方 ディメンジョン(抽象水準:菜の花、花、植物等)の統一、適切なクライテリア(分類基準)の設定、MECE
繋げ方 コロケーション(意味の共通項、星、柔らかい等)、アナロジー(類似性、類推)
・第3 定量的な判断スキル
確率、統計
■コアスキル習得の具体的方法
・What to do 何かを練習するのか
①タテの因果、ヨコの因果の補則 タテ:なぜ5 ヨコ:複数の原因の羅列
②ベン図を用いた、集合関係の判断 包含関係
③ビラミッドストラクチャーのよる体系化 構造
④フェルミ推定による定量的感覚の訓練 近似、定量的推定
⑤正反の立論 肯定側と否定側の両方の論理構築の訓練 双方の論理構築を一人で行う
・how to do どう練習するのか
①手を使う ⇒紙に書いてみること
②経験と紐づける ⇒具体と抽象をいったりきたりする
③集中して考える
・練習の総時間 どれくらいやればいい
①1万時間 エキスパート
②1000時間 1つのスキルを回りから認めてもらえるレベル
③300時間 まず、最初の目標、ふと上昇するタイミング
■クリティカルシンキング
・脳のメカニズム
①システム1 知識と経験の集積によって働く、無意識的な直観的判断
②システム2 意識的に思考して結論を出す思考的判断
・クリティカル・シンキングとは 批判的思考 ⇒ よく吟味する
・論理チェックの3つのポイント
① 根拠は妥当か
② 論理は妥当か
③ 結論と現実との整合性
目次
まえがき
第1章 論理的思考とは
第2章 論理的思考のコアスキル
第3章 コアスキル習得の具体的方法
第4章 クリティカル・シンキング
参考文献
あとがき
ISBN:9784480072153
出版社:筑摩書房
判型:新書
ページ数:272ページ
定価:860円(本体)
発行年月日:2019年04月詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
論理的思考とは??
を徹底的に解剖した本
普段何気なく考えて、話したり書いたりすることって、こういう思考からか…と腑に落ちると思います。
ただ、かなり堅苦しくて難しい部分もあるので、気楽に読みたい人には向かないかもしれません。 -
自分はこの著者の弟子だったのかもしれないと思うくらい、普段やってることが書かれてて、これでよかったんだなと安心した。適切な言葉選び等、必要なのに周囲にうまく説明できない部分も明快に書かれていて参考にしたい。論理的思考には知識と経験が必要というのがまた納得。認知心理学、行動経済学分野の引用も知っている範囲のことで読みやすい。
足りてないのは統計、フェルミ推定、クリティカルシンキング、バイアスの意識。息をするように使いこなしたい。 -
ひと言だけ書いておきたい。
これで1000円もしないなんて、安すぎ!
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論理的思考とは、どう言うことを指すのかを、分かりやすく端的に示してくれる。ただ、私の場合一回読んだだけでは、体に落ちきれないので、人に私が説明できるようになるまで、何度か読み返したい。
波頭亮さんをこの本で知ったが、登壇時の話し方を含め興味をそそられた。頭の回転が速く理解力の高い人に思える。羨ましい。。。 -
[出典]
「解像度を上げる」 馬田隆明 P.365
「問題解決力を高める「推論」の技術」 羽田康祐 -
第1章 論理的思考とは
1思考とは何か
人がものを分かるということ
思考のメカニズム
思考によって得られるもの
体系化による次元の拡大
因果の捕捉による結果のコントロール
時間軸の取り込み
事象の構造化
2論理とは何か
「論理そのもの」を知るぶ直理の定義
したがってとなぜならば
論理の成立要件
形式要件;2つの命題があること
意味的要件:文脈的繋がりがあること
「論理的である」とはどういうことか
客観的妥当性があること
受け手の理解が得られること
3論理展開の方法
演繹法とは
演繹法の使い方
帰納法とは
帰納法の使い方
演繹法と帰納法の関係
正しさの条件
客観的正しさと論理的正しさ
ファクトとロジック
第2章 論理的思考のコアスキル―3つのコアスキル
1「適切な言語化」スキル
過不足の無い言業の選択
シニフィアンとシニフィエ
十全な文の作成心
語順と助詞の選択
曖味な表現の回避
「文章・文脈」の整理
ピラミッドストラクチャー:構造化
接続詞の活用:シナリオ化
2「分ける」スキル・「繋げる」スキル
「分ける」スキル
ディメンジョン:次元の統一
クライテリア:適切な切り口の設定
MECE:モレなくダプリなく
「繋げる」スキル
コロケーション:意味の共通項で繋ぐ
アナロジー:構造の類似性で繋ぐ
3「定量的な判断」スキル
確率で判断する
論理的思考における確率的判断
統計的に判断する
代表値とは何か
分布の形とばらつきを掴む
確率と統計に基づいた論理的思考
4アセットとしての知識と経験
「適切な言語化」のための知識・経験
「分ける・繋げる」ための知識・経験
「定量的な判断」のための知識・経験
第3章 コアスキル習得の具体的方法
1what to do:何を練習するのか
「タテの因果・ヨコの因果」の捕捉
「ベン図」を用いた梨合関係の判断
「ピラミッドストラクチャー」による体系化
「フェルミ推定」による定最的感党の訓練
「正反の立論」による総合カトレーニング
2how to do:どう練習するのか
手を使って考える
経験と紐づけて考える
集中して考える
3練習の総時間量:どれくらいやればよいのか
1万時間、1000時間、300時間
3カ月300時間が1つの目安
第4章 クリティカル・シンキング
1ネイチャーとして間違える脳
脳はかくも間違える
4枚カード問題(ウェイソン選択課題)
囚人問題
ブラナリア観察実験
認知バイアスとは何か
確証バイアス:信念への固執が招くバイアス
感情ヒューリスティック:好き嫌いに起因するバイアス
ステレオタイプ:固定観念によるバイアス
後づけの論理による誤り
無意識で働く「システム1」と意識上の「システム2」
2クリティカル・シンキング:それは本当に正しいのか
論理チェックの3つのポイント
根拠のチェック
論理のチェック
結論のチェック
1根拠と論理へのフィードバック
クリティカルなスタンス -
面白かった。また読みたい。
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何を練習するかwhat to do、どう練習するかhow to do。
吟味する思考こそがクリティカルシンキング。
システム1とシステム2。システム1の直感からシステム2で論理的思考を後付け。 -
読むのは2回目。社会人なら読んでおきたい本。少し学術的なので、読む段階でベーシックな論理の概念や、日本語の正しい意味を知らないと、読んでも身につかない。意外と出来てない大人も多いと思う。