あるヒステリー分析の断片: ドーラの症例 (ちくま学芸文庫 フ 4-6)

  • 筑摩書房
3.08
  • (1)
  • (1)
  • (9)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 46
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480089847

作品紹介・あらすじ

ドーラに何が起こったのか。夜尿、偏頭痛、咳、そして失声、失神。このユダヤ人少女の病は長く重い。原因はわからない、あるいは多すぎる。しかしフロイトは言う、「口を閉ざす者は指先で語り、体中の毛穴からは秘密が漏れ出てくる」と。その分析と治療ははたして成功したのだろうか。「夢とヒステリー」と題された本作は、『ヒステリー研究』と『夢解釈』を書いたフロイトが、精神分析の理論と技法をいっそう成熟させた有名な症例研究である。疾病利得、症状行為、転移といった基礎概念に具体的な裏づけが与えられる。そのロマネスクな文体の魅力に加え、「いままでに書いたなかでもっとも精妙なもの」とフロイトが自賛する作品が新訳で登場。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ヒステリー全般については発病動機をなかなか打ち負かせないというところに、精神分析を含めたあらゆる治療法の弱点がある。運のめぐりあわせは、こうしたことをもっと簡単に解決する。
    夢で空想される状況は、夢形成の条件に従って選ばれるものであり、その結果、空想される状況において小児期の状況が繰り返されることになる。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1856年生まれ、オーストリアの心理学者、精神科医。神経病理学者を経て精神科医となり、神経症研究、自由連想法、無意識研究を行った。精神分析学の創始者として知られる。心理性的発達理論、リビドー論、幼児性欲を提唱し、人間の心の『無意識』という世界を発見したことによって、マルクス、ダーウィンとならんで20世紀の思想に大きな影響を与えた人物の一人ともされる。1939年没。主な著書は『ヒステリー研究』『夢判断』『日常の精神病理学』『精神分析入門』『自我とエス』『性欲論三論』など。

「2024年 『フロイト著作集第7巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ジークムント・フロイトの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×