世界システム論講義: ヨーロッパと近代世界 (ちくま学芸文庫 カ 39-1)
- 筑摩書房 (2016年1月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480097187
感想・レビュー・書評
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2時間程で世界の歴史と覇権がどのように動いてきたかがわかりやすくまとまっていふ良書。
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「世界システム論」はイマニュエル・ウォーラステインが提唱した概念で、国家ではなく交易・経済を有機的なシステムとして捉える。国家を超えるという意味での「世界」であり、全世界を意味するわけではない。
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17世紀にオランダが隆盛を極めた後、イギリスやフランスがいかにして世界のシステムを構築していったのか、アジアとの位置づけが理解できた。
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最初はだるいが、半分過ぎて面白くなってきた。
産業革命は奴隷貿易の産物、
アメリカを作ったのは故国で食いつめた貧民と流刑者、
フランス革命は… と、
世界システムの目で見ると革命の神話は崩れ去る。
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2017/05/01 再発見
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KM1a
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新しい歴史の考え方
モギセカと併せて読むと理解が深まりそう
(難しいけど) -
世界史の見方が180度変わることは間違いない。
世界は一つのシステムなのだ。
だから、すべての事に理由がある。 -
歴史学の分野でシステム論と呼ぶからには、当然、ニクラス・ルーマンのシステム論が根底にあるのだろう。ルーマンがひたすら抽象的な理論に徹したのに対し、これなどはその考え方を中世〜近代世界史に適用した、具体的な学説の例といったところか。
しかし本書ではじゅうぶんに「システム論」的なところが感じ取れず、世界史を「社会システムの自律的動向」として把握しきることは困難だった。
ところどころに面白い知見も見られるが、どういうわけかそうした個別の知が相互につながってくることがなく、単なる「雑学」のような、ばらばらの知識のように見えてしまった。なので、読んだときにはおもしろく思っても記憶に残らず、それは全体像のゲシュタルトに結びつかないからなのである。
本書が壮大な学術を語り尽くすには小ぶりに過ぎるということもあるだろう。個々の章はばらばらであり、「システム」の統一感が出てこなかった。
世界システムの中核としてのヨーロッパ文化と、中国などアジア文化等との関係など、示唆的なところはあったのだが・・・。