チェーホフ短篇集 (ちくま文庫 ち 5-13)

  • 筑摩書房
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480426178

感想・レビュー・書評

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  • 恋愛模様がメインの短編集。けれど一貫してテーマとしてとりあげられているのは労働、思想、幸福について、実生活との両立の難しさについて。大体が主人公がちょっとアレな感じの女に振り回されるという展開。

    「アリアードナ」は滑稽で良い。一番好きだったのは「知人のところで」、気持ちが冷める時ってあんな感じだし、人生にまつわるタイミングの妙が描かれている。
    「イオーヌイチ」もよかったなぁ。

  • 翻訳が酷すぎると思いました。
    どの話を読んでも、全く意味が分からない。
    そして、”ルーバシカ”とかロシア語そのままの単語もあります。
    ロシア語分からない人は、意味分からないと思います。
    単語をただ訳すだけでは、意味がありません。
    きちんと訳し、意味が分かるように文章を構成してこそ、翻訳家だと思います。これでは、一般人がした、ただのロシア語訳のようです。

  • 一言で言えば、大人の恋愛小説である。11編の短編が入っていて、「イオーヌイチ」「かわいいひと」「犬をつれた奥さん」は他で読んだ。「芝居がはねて」は恋愛劇をみて、その気になった少女がホーイフレンドに悲劇の主人公になりきって手紙を書く話である。「少年たち」はアメリカに金を堀りにいき、美しい人と結婚するという夢を実現しようとする少年が駅までいって連れ戻される話である。「金のかかるレッスン」は、冴えない男がフランス語の家庭教師に懸想する話、教師には子供がいることがほのめかされる。「くちづけ」では、猫背で山猫のようなヒゲをもつ砲兵隊将校がほかの将校といっしょに地主の家に招かれる。ダンスやビリヤードの仲間に入れぬ彼は家を歩き回って、ある部屋の暗がりで逢い引き相手に間違えられて謎の女性からキスされる。その後、誰だろうと延々と想像をたくましくするが、結局、相手が誰なのかは判明せずに終わる。「国語教師」は若くして美しい花嫁をもらった教師が幸福に飽いて、妻を殴ろうかと思ったり、凡俗な生活をぬけだそうかと思う話である。「アリアードナー」は、田舎暮らしがいやで、外国にでていき、次々と男の財産を使い果たす女の話。すこし『マノン・レスコー』に似ているが、男は次の犠牲者が現れて一安心して終わる。「中二階のある家」は簡単にいうと求婚して断られる話である。主人公の無為に日々を過ごしている画家は、ある地主の文学好きの末娘にほれるが、その姉は教師で社会運動家、村を牛耳る政治家に対抗し、療養所や図書館などを村に建設しようとするが、画家はこれに反対、根源の問題は労働環境にあると批判した。姉は画家を何もしない怠惰で冷淡な男と考え、妹の結婚を断り、外国へ行かせる。「知人のところで」の主人公は弁護士、没落しつつある幼なじみの女性に招かれ、若いころ楽しく過ごした田舎へ帰るが、怠け者で浪費家なだけなのに自分を理想主義者と考えているムコのせいで、土地や屋敷は競売がきまり、もはやどうにも手のつけられない状態で、借金も申し込まれる。一家が末娘と彼が結婚してくれないかと見張られているような雰囲気のなか、いたたまれなくなり、末娘を好ましいと思いながらも、予定を切り上げてモスクワの事務所に帰ってくる。全体的に所謂「劇的」な要素がなく、「それでもつづいていく日常」の一部を切り取った感じの話である。この短編集の全ての話は「すれちがい」で終わる。「中二階のある家」はナロードニキ運動から、やがて二月革命(1905)につながっていく雰囲気だろう。チェーホフは犬好きではないかと思う。わりと犬がでてくる。

  • かわいそうなイポリート・イポリートゥイチがすき。
    あたりまえのことしか言わないの。

  • もっと早く出会いたかった。

  • 読み飽きてしまったので一旦終了。
    アリアードナの途中P.144まで。
    「金のかかるレッスン」と「くちづけ」はきゅんとしてよかった。
    ロシア人の名前がよくわからないのと、話が退屈なので飽きてしまった。
    また機会があれば再読。

  • 独特のユーモアにあふれた表現、大げさでまるで劇場で見ているかのような感覚がとてもいい。

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