旅するように読んだ本: 墨瓦鑞泥加書誌 (ちくま文庫 み 27-3)

著者 :
  • 筑摩書房
3.43
  • (8)
  • (11)
  • (22)
  • (3)
  • (2)
本棚登録 : 244
感想 : 24
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480432742

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 宮田節、がクセになる。
    紹介されている本を読むかはわからないけど、宮田氏の文章を読んでるだけで楽しい。
    よくもまぁこんな変な本を知っているなぁ。。と感心してしまう。

    ーーー
    ・役者絵や美人絵さえも「抜くためのおかず」に使われた例があるとし、研究者たちの顰蹙を買ったというか、あ〜言っちゃったよというか、タブーを破ったのであるが(p.173)
    ・自己啓発本には、常になんかズレてる感じがつきまとっているものである。(p.213)
    ・男が最終的に石好きになるのは、結局、放っておいても死なないからかもしれない。(p.222)

  • 単行本のタイトルは『はるか南の海のかなたに愉快な本の大陸がある』。私もこっちのタイトルの方が好きかも。人文書を中心とした書評集。他の書評本ではあまり見ないような本が色々と紹介されていておもしろかった。著者の着眼点もおもしろい。また読んでみたい本が増えてしまいました。

  • 自分からは手に取らないような専門書を紹介してくれる。
    紹介というよりどこかのお店に入って友達から本の感想をふらっと聞いた感じ。

    手に取る人が多くないマニアックな内容、視点が好みの方は読んで面白いと思う

  • 読書エッセイ。歴史、文化、風俗、自然、地図など、ジャンル色々。読みにくそうな専門書でも絵が面白いとか、虚実入り乱れて楽しいとか、そういう視点が正直で好き。どれもこれも面白そうな本だと思うが、個人的には刺激が強いので、宮田さんの文章で間接的に触れるくらいがちょうどよかった。それにしても、本当に地図が大好きなのね。十二国記の重厚な世界観に、やたら詳しい地図まで描かれたら、私はたぶん混乱する……。

  • 「本の雑誌」にて掲載されたものを加筆修正し、タイトルを変更して出版された"本”紹介本。
    章やタイトル毎に完結している為、電車やバスの中だろうがとても読みやすい本です。

    個人的には読了中まるで友人と「この本が面白かったから読んでみてよ」とやりとりするような感覚を覚えました。

  • 書評集。国内外の人文系書籍が中心。
    普通だとあまり手に取らないような研究書寄りのものも入っている。
    ちょっと独特な品ぞろえかもしれない。

  • もう少し経ってからまた読む

  • 今こそ再読、再読まつり。なにせ図書館も休みだし。本棚の前で何にしようかと選ぶのもまた楽し。わりと最近読んだつもりでも1、2年前だったってことはざらにある。長編に取り組もうと思うと、その途端その前にあれもこれも読んでからと別方向に欲が出てなかなか長編挑戦が実現しない。キンドル本を整理したりブクログの他の方の本棚をのぞいたり本のまわりをうろうろしていればとりあえず幸せでいられる自分でよかった。

    好きな作家の書評を読むのは楽しいものだが、今回は最初の時よりさらに楽しめた。著者が作品を面白がっている様が深いのに笑える。タマキング好きだわ。

  • 旅と同じ目線で読書をする。本を読むのと同じ目線で旅をする。これが宮田スタイル。こうして読んだ45冊の本を、旅をするときにこだわりたいテーマに分けて紹介する斬新な読書案内。(アマゾン紹介文)

    自分にとって書評の価値は、如何に読みたい本を増やしてくれるか、という点にあります。また、プラス評価でもべた褒めだけでは遠のくこともあれば、マイナス評価でも記述次第で読みたくなったり。
    こちらはどちらの面でも大満足。どんどん読みたい本が増えていきました。中でも、補陀落渡海に関しては一度しっかり読んでみたいと思っていたので、こちらで紹介されていたものから始めてみます。

  • 外国人から見た日本や、少数民族、深海から小説世界まで、未知の世界を旅するような異邦人の感覚を味わえる本を集めた書評集。

    どの話もまさに「ほんまかいな」の連続で、人文書がこれほど面白い読み物だとは知らなかった。

    どれも読んでみたいと思わせるが、
    アボリジニの空間認識の仕方、江戸の世俗論、立体読書のすすめ、素朴絵はぜひ手に取ってみたい。

全24件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

旅と散歩と石ころと変な生きものを愛し、いかに仕事をサボって楽しく過ごすかを追究している作家兼エッセイスト。その作風は、読めば仕事のやる気がゼロになると、働きたくない人たちの間で高く評価されている。主な著書は『いい感じの石ころを拾いに』(中公文庫)、『東京近郊スペクタクル散歩』(新潮社)、『アーサー・マンデヴィルの不合理な冒険』(大福書林)、『明日ロト7が私を救う』(本の雑誌社)など。

「2023年 『路上のセンス・オブ・ワンダーと遥かなるそこらへんの旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮田珠己の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×