ぼくはこんな音楽を聴いて育った (単行本)

著者 :
  • 筑摩書房
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480815385

感想・レビュー・書評

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  • 同じ年の大友良英さん。あまちゃんの音楽くらいしかちゃんと聴いていないけど、大友さんが高校ジャス研に入るまで、同じような音楽を聴いていたのね。
    素晴らしい音楽紹介本でもあり、ほろ苦い青春小説?としても読めます。

  • 前衛的なフリー・ジャズ,ポップス,映画・テレビの劇伴など幅広い分野で活躍する著者が,生まれてから上京するまでの自分の歩みを,そのときどきに聴いて影響を受けた音楽と合わせて語る。ほぼ私と同世代でもあり,子どもの頃の特撮ドラマのテーマ曲,テレビから流れてくる歌謡曲のあたりは,ああ,あったあったと共感しながら読んでいく。後半,とある事情から高校のジャズ研に入ってしまったあたりからは,濃いフリージャズなども出てきて(阿部薫? デレク・ベイリー? 知りません…),そんな音楽家がいたのかと驚く。各話ごとの末尾に付けられた紹介文の丁寧なこともあって,どれも聴いてみたくなる。大友氏の音楽家に至るまでの道は決して平坦ではないどころか,ズッコケだらけだったようだ。続編が書かれたらまた読みたい。

  • 大友さんの若い頃と音楽と。コラムが分かりやすい!

  • 著者の幼少期から青年期までの生い立ちと、タイトル通りの聴いてきた音楽の紹介。
    「あまちゃん」の音楽でブレイクするまで、著者のことはずっとアングラの人だと思っていたが、経歴を見るとそうでもなかった模様。
    本文が語り口調なので読みやすく、途中に挟まれる他のライターによる解説のコラムも本文の内容をうまく補足してくれて、総合的に大変わかりやすくなっている。
    本書を読んで、またさらに聴いてみたい音楽が増えた。
    本書は青年期までしかカバーされていないので、その後大友青年がどうなって今に至っているかにも非常に興味を覚えたが、あとがきでは3部作として書いてみたいと思っているとの記述があったので、期待して待つことにしよう。
    あと、著者は幼少期に団地住まい、その後地方へ引っ越しというところは私と同じだったのでそこに親近感を覚えた。

  • 大友さんが生まれてから、横浜で育ち、福島に移り、浪人し、大学へ進むまでのライフヒストリーを通じた、生きた昭和の音楽史。甘酸っぱい青春の思い出を照れつつも開陳してくれたり、自分では下手くそと言いながら、がむしゃらに音楽に食らいついていき、キャバレーのバンドに加えてもらったりのパワーに感嘆。聞きたい、見たい、読みたいと思ったものが溢れ出てきて困った。→坂本九「悲しき六十歳」、ウルトラQの劇伴、ビートルズ来日の貴重なドキュメント竹中労「ザ・ビートルズレポート」、山下毅雄のテレビ劇伴音楽、オーネット・コールマン「フリージャズ」、タイガース「廃墟の鳩」、ラジオの自作、新谷のり子「フランシーヌの場合」、ポール・マッカートニー&ウィングスの「007/死ぬのは奴らだ」、NHKFM近藤譲パーソナリティの「現代の音楽」、阿部薫との邂逅、タモリ「ソバヤ」、高柳昌行・阿部薫「解体的交感」、日野元彦カルテット「流氷」、友部正人「にんじん」、デレク・ベイリー「Where is the police?」、間章の批評、マイルス「Get up with it!」、ジム・ホール、ビル・エバンス「アンダーカレント」、副島輝人「日本フリージャズ史」、阿部薫・山崎比呂志「Jazz Bed」。

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著者プロフィール

1959年、神奈川県生まれ。ギタリスト、ターンテーブル奏者、作曲家、映画音楽家、 プロデューサー。映画やテレビの音楽を山のように作りつつ、ノイズや即興の現場がホームの音楽家。活動は日本のみならず欧米、アジアと多方面にわたる。美術と音楽の中間領域のような展示作品や一般参加のプロジェクトやプロデュースワークも多数。震災後は故郷の福島でプロジェクトFUKUSHIMA!を立ち上げ、現在にいたるまでさまざまな活動を継続中。2013年『あまちゃん』の音楽でレコード大賞作曲賞を受賞。2014年よりアンサンブルズ・アジアのディレクターとしてアジア各国の音楽家のネットワークづくりに奔走。2017年札幌国際芸術祭の芸術監督。2019年福島を代表する夏祭り「わらじまつり」改革のディレクターも務めた。

「2022年 『藤倉大の ボンクリ・アカデミー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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