- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480832177
作品紹介・あらすじ
韓国語版136万部、日本版22万部突破の大ベストセラー、
『82年生まれ、キム・ジヨン』著者の最新長編小説。
超格差社会「タウン」最下層に位置する人々が住む「サハマンション」とは?
30年前の「蝶々暴動」とは何か?
ディストピアの底辺で助け合い、ユートピアを模索することは可能か?
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
難しかった……超格差社会の底辺の人々の物語。視点と時間があっちこっち行くので、ちゃんと読まないと話のつながりがわからなくなる!
ただ階級が全てではないし、権威は見せかけで1人1人は心のある人ばかりだなとも思います。
貧困とかまで話を広げるならば、見た目や階級だけで評価してはいけないと思わされます。 -
全体の流れは何となく掴めるが、設定の説明とエンディングまでの伏線がやや不足している感じがする。
-
ひとつひとつは描写が素晴らしく、不気味さを上手に表現していて、次々読むのが楽しくなる。
どうなるんだろう、どうなるんだろうと思って、ラスト。無。とりたてて印象の無いラストが残念。
筆者は何か伝えたいことがあると思うのだけど、そうじゃないのかな。
始終、『不気味な街の住人たち』で終わってしまった。 -
“「私たち、悪いことなんかしてないのにどうしてお互いすまながるのかな? 私に本当にすまないことしてるのは誰? 誰も私に謝らないよ。それが誰なのかもわからないし。だから私、このごろ悔しくてしょっちゅう涙が出る」”(p.88)
-
政府が企業にとって変わる国家のお話。国民はクラス分けされ、職業を割り当てられる。国民向けメディアは一本化。使ってはいけない表現がある。国家を不安にさせる分野の大学教育、職業は廃止。非公開組織の総理団の合議による特措法でいびつな公共性がうまれ、そこが諸悪の根源だとつきとめ、総理館に乗りこんだら空虚だった。誰を相手に訴えたら良かったのか顔のない政治が続いている。このクラスで仕方ないと国民が納得したらそのまま自然と維持される日常の怖さは現在進行形の話ではと捉えることも出来て深刻なテーマに思えました。