- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480872968
作品紹介・あらすじ
あなたの中にあるあなたの忘れてしまった大切な物語たち。
感想・レビュー・書評
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偶々、美術書関連の書棚に並んだ美しい背表紙を、
ぽ~っと眺め歩いていたら、目についた。
(あ。クラフト・エヴイング社の本だ。)
すーっと取り出し、ぱらぱら眺めていたのだが、
(う~ん?前に借りて読んだかな…)
「雲、売ります。」
こんな魅力的なキャッチコピーを目にしたら、
間違いなく買い求めたであろう「雲」が、並べてあるはずのMYコレクション棚は
空っぽなままだから、
やはり未読なのだ。
だが、
心に広がるこの既視感は・・・?
この後、遥か「遠すぎる、ある国」まで旅をする事になるのだが、
年をとっていく過程で、
否応無く置いていかざるを得なくなった、懐かしいモノ達に再会できて、嬉しかった。
もしかしたら、
本を閉じた後は、この国の事をさっぱりと忘れる仕組みになっているのかもしれない。
その証拠に、読後もコレクション棚に『雲』は並ばなかった。 -
21のエリアからなるアゾット国。祖父が辿った際に遺した1ヵ月半分の日記を読み、その国を辿る。
テーマは旅、酒、出会い。
第1、2、3の手帳を読み進める度に、アゾット国の全貌が少しづつ浮かび上がってくる。
そしてエリア毎に生産する、少し内容的に毒をはらんだアルコールたち。センスの良いアンティーク調の写真に癒されながら、祖父の思い出を紡いでいく。
第3の手帳の『星をめぐらせる劇場』が印象的。 -
きっかけ:クラフト・エヴィング商會の本を以前読んだことがあり、世界観が好き。今回読んでみてもやっぱり好き。ほかの作品も読んでみたい。
・誰が師匠になるか分からない
・旅日記を読むと旅をしている気分になれる
・話に出てくる「見えないオーケストラ」はリモートでの合唱により可能になったと思う
・「さかさまに降る雨」のくだりが気になった -
文庫を先に買い読み、単行本も欲しくなりやっと入手して、また読みました。
架空の国へ、お手軽に旅行に行けますよ。
大好きだなぁ。
文庫には無い、すてきな写真が盛りだくさんなのも良かったです。
また読みたくなるんだろうな。 -
ブクログの中で紹介されていて「読みたい」と思っていた一冊。
最初はなかなか入り込めなかったんだけど
この作られた世界をすごいと思い
作られた設定をすばらしいと思えました。
最後の謎解きには、"あぁなるほど" と思える結末。
ぱらりと1ページ開くだけでもアゾットの世界に迷い込める。
いずれ購入したいです。 -
もう、本当に大好きです。
しばらくこの世界に酔ってました。
物語、構成、写真、装丁。
すべてにおいて素晴らしく、面白く、魅力的で。
空想と現実の間を彷徨いながら、
この世界観に、夢中になっていました。
解釈の戦いには、はっとさせられ、
蒸しパンの解釈にクスっと笑いました。
第3の手帖は特に。
なんて素敵なのでしょう。 -
プラネタリウムのくだりがとても素敵。クラウドシュガーを食べてみたいです。
日常、あまり考えないような、ちょっとした死角をつく言葉の数々。ゆったりした気分でじっくり読むのに向いている本です。 -
とにかく、圧倒的な妄想力で描かれる不思議な世界がとても魅力的。
さらに、物語を見ても、表現しているテーマにしても非常に共感できました。
そして、全てが丸く収まる構成力にはただただ脱帽。
詳細まで練りに練った設定や細部にまでこだわった劇中アイテムの再現など、読むだけの小説ではなく、見て、感じて楽しむ内容に大満足の1冊です! -
各地区のムーンシャイナーの由来と効能がどれもぴったり。言葉が雲となり、雨となり、 地上に再び戻ってくるという考えに惹かれる。
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クラフト・エヴィング商會の本はどれも素敵です。
空想の旅への地図。
いつもいいね!をありがとうございます♪
先日、吉田篤弘さんの本を読んでから
すっかりハマってしまい(^...
いつもいいね!をありがとうございます♪
先日、吉田篤弘さんの本を読んでから
すっかりハマってしまい(^_^;)
今、少しずつ読んでいる所なんです。
クラフト・エヴィング商會の本は素敵すぎて、
どうしても手元に置きたくなってしまいます。
今日、MOTOさんのレビューを読んで、
次に買うのはこの本にしよう!と決めました♪
読むのが本当楽しみです(*´▽`*)
こちらこそいつもはなまる、ありがとうございます!!
もう~、読んでいただけるだけでもありがたいのに、、感謝、感...
こちらこそいつもはなまる、ありがとうございます!!
もう~、読んでいただけるだけでもありがたいのに、、感謝、感謝の気持いっぱいで、すごく嬉しいです。(^^♪
ところで、私もそうなんです。
「つむじ風食堂…」に出会って以来、吉田さんの本を好んで読み続けています。
そして、
>手元に置きたくなってしまう…ってのも、よ~~くわかります!!
どのページを開いても、どの言葉から入っても、
(ここに来たかった♪)と、感じる雰囲気が素敵ですよね。
「雲をつかむような」この本も、つかみきれないところが、とても面白いんですよ♪
(的を得ない表現で、申し訳ないです~(^^;)