女王国の城 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (507ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488012274

感想・レビュー・書評

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  • UFOを信仰する「人類協会」に幽閉された江神部長を救出するために、英都大学推理小説研究会の面々が協会の本拠地を訪れる。無事再会を果たすものの殺人事件が発生し、警察への連絡を拒絶する協会にやんわりと軟禁される一行。外界から<閉ざされた城>の中でやがて第二第三の悲劇が・・・。

    前作「双頭の悪魔」から実に15年ぶりの江神シリーズ。待ちに待ったファンを満足させる出来に仕上がっていると思う。このシリーズの特長であるロジカルな展開は健在で、犯人特定に至る論理はシンプルかつ説得力大。またシリーズキャラクターのコミカルな掛け合いもあいかわらずで笑いを誘う。難点は物語が長すぎることぐらいか。シリーズ物は二作目以降質が落ちていくという流れが定説だが、本シリーズは作を重ねるごとに円熟味を増して面白くなっていると思う。個人的には「双頭の悪魔」が最もオススメ。江神シリーズ未読の方は「月光ゲーム」「孤島パズル」「双頭の悪魔」・・・と是非順番に読み進めてほしい。

    週刊文春ミステリーベスト10 1位
    このミステリーがすごい! 3位
    本格ミステリ・ベスト10 1位
    本格ミステリ大賞受賞(2008年)

    《江神(学生アリス)シリーズ》
    1.月光ゲーム
    2.孤島パズル
    3.双頭の悪魔
    4.女王国の城
    5.江神二郎の洞察

  • なかなかの長編。
    江神部長を追って、宗教団体「人類協会」の聖地「神倉」に向かうアリス一行。その協会の「城」内で起こる殺人事件。
    結構登場人物も多いし、いろいろ事件は起こるし、アクション?ありと盛りだくさんだけど、最終的な解決編は思ったよりあっさりめだったかも?
    心理的な壁と物理的な壁なるほど。

    そしてこの前作の『双頭の悪魔』を未読だったことに気付く…。読まなきゃ。

  • 江神二郎のたたみかける推理を聞くために、長い前振りを読む。ミステリの王道。作家有栖シリーズも面白いが、学生アリスシリーズも冊数が少ないながらも良作揃い。まだ読んでいない作品も読みたい。

  • シリーズ物ですが、まだこの本しか読んでいません。それでも登場人物の関係性はなんとなくわかったし、おもしろく読めました。
    犯人は思っていた人と違ったー。
    他の本も読もうと思います。

  • 学生アリスシリーズ4作目!わたしはいままでのシリーズで一番好みかな。
    凶器の隠し場所はつまらないなと思ったし、11年越しのそれが使い物になるかもわからないのにそこまでして手に入れようとする?と疑問符も浮かんだけど…
    真犯人の豹変シーンは個人的によかった。ワイダニットが結構魅力的だったと思うんだ。自分の家族をめちゃくちゃにした団体で、出世を喜んだりしてる奴がいたらバカバカしくなるしめちゃくちゃにしたくなるよなあ。
    最終的に江神さんが神倉へ来た理由も、事件が起きても110番しようとしない理由も妥当性あった。

  • 200225
    ◆読書記録2冊目
    ◆No.086
    ◆2読了目
    ◆2読了目は創元推理文庫で読了している

  • 舞台は、急成長の途上にある宗教団体“人類協会”の聖地、神倉。
    大学に顔を見せない部長を案じて、推理小説研究会の後輩アリスは江神二郎の下宿を訪れる。
    室内には神倉へ向かったと思しき痕跡。
    様子を見に行こうと考えたアリスにマリアが、そして就職活動中の望月、織田も同調、四人はレンタカーを駆って木曾路をひた走る。
    “城”と呼ばれる総本部で江神の安否は確認したものの、思いがけず殺人事件に直面。
    外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は決死の脱出と真相究明を試みるが、その間にも事件は続発し…。
    (アマゾンより引用)

    うーん、何か話がややこしくて…
    ちょいちょいどうでもいいようなことぶっこんでくるから、無駄に一冊が長い

  • 江上シリーズの第4弾の長編。宗教団体がらみの事件が起き、「城」に閉じ込められる面々。長いなーという印象。

  • 長いけど面白かった

  • 双頭の悪魔が受けたからって今度は江神さんか~分厚いから読みたくないな~と思っていたら面白かった。文量に対してさくっと読める。重くて持ち歩くのはつらかった。

    凶器の隠し場所云々については納得いかないし、あんなに全員の出身地を明記しては関係ありますと言ってるようなものではないだろうか。とかいろいろあるけど「事件をひた隠しにした理由」がよかったし釈然としない気分をラストに晴らしてもらえるので読後感がよかった。
    宗教を使って実際密室ではなく入れる場所が事実上密室になる、という設定も面白い。

著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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