- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488110017
感想・レビュー・書評
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神父×殺人事件=無限の可能性!!?
東野圭吾に物足りなさを感じている方、グロいだけのミステリーに辟易している方、シャーロック・ホームズ全巻読み終わっちゃったよ!て方、必読。 -
最近の推理小説は、グロさばっかり強調するか、ラノベになるかのどっちかだし、やっぱり本格ものが好きです。
グロくないしチャラくないし。
文体が古くて読みづらいのが難点...
受験を見据えて文学系のエッセイも読むぞー -
一見してとんまにみえるブラウン神父の物語。
神父は、みずからが改心させた元泥棒の探偵、フランボウにくっついてさまざまな難事件をたちまち解決してゆく。
シンプルで無謀な問いが、神父の、半ば強引ともいえる論理的な結びつけによって解決してゆくのがとても面白いです。何となく分かるトリックもありましたが、大半は「神父がいつの間にかすべて見通している」という印象を受けました。
「強引ともいえる論理的な結びつけ」と書いたのは、推理が必ずしも物証に依っていないからです。本書の「秘密の庭」という話が象徴的ですが、神父の推理で説明できることは確かなのですが、それを認めないこともできる。
けれど、大半の犯人は神父の説得でその罪を認める。神父の方も、それを警察へ突き出そうとはしない。人間の良心に対する神父の確信のようなものを感じました(ただし一部の話は除く!)。
物的証拠だなんだというギッシリした論理ではなくて、どこかに余白がある感じが面白いですね。解説の言葉を借りれば、正統派の推理小説に見せかけた本格小説、まさにその通りだと思います。 -
<セリフ回しも慣れれば楽しい>
正直一章目は退屈でたまらなかったのだけど,二章目で「え?!」となって,「見えない男」の時にはさらに「!!?」となった.
特に「見えない男」は登場人物の役割の変化にも驚いたけれど,作品自体の妖しさが小さなころに読んだ怪奇譚+探偵譚を思い出しドキドキした.
好きなのはやっぱり「イズレイル・ガウの誉れ」かなぁ.
小日向文世さん主演,三谷幸喜脚本とかで見てみたい. -
ブラウン神父は海外ドラマで見たことがあり、原作も読もうと手に取った。
「見えない男」「奇妙な足音」のトリックはこんな発想があったのかと驚くばかり。
トリック的にやや強引なものもあるにはあったが、ブラウン神父の語りで説得されてしまうのは解説にも書いてあった通り。
最初の章から出てくるフランボウという一人の人間の変わり具合が面白い。
彼を見ているとレ・ミゼラブルのジャン・バルジャンを思い起こしてしまう。
どちらも神父(司教)のおかげで悔悛し、真っ当な道を進み始めるのだ。
人間こんなにもガラッと変われるものなのかなと不思議な気持ちになる。
続編もそのうち読みたい。
フランボウが出てくるのなら嬉しいな。