優等生は探偵に向かない (創元推理文庫 Mシ 17-2)

  • 東京創元社
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感想 : 281
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  • Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488135065

作品紹介・あらすじ

友人の兄ジェイミーが失踪し、高校生のピップは調査を依頼される。警察は事件性がないとして取り合ってくれず、ピップは仕方なく関係者にインタビューをはじめる。SNSのメッセージや写真などを追っていくことで明らかになっていく、失踪当日のジェイミーの行動。ピップの類い稀な推理で、単純に思えた事件の恐るべき真相が明らかに……。『自由研究には向かない殺人』待望の続編。この衝撃の結末を、どうか見逃さないでください!

感想・レビュー・書評

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  • ピップが失踪した人を探す為にSNSを駆使していき、ヤラセや批判などがあり最後解決した時にはスッキリと同時にSNSの怖さも感じました。あとモヤモヤも少し残ったので最終巻に期待

  • ★5 ピップの正義感と責任感に超胸アツ! 今回は自由研究では収まらないっ #優等生は探偵に向かない

    前作の事件解決からピップは街の有名人になっていた。家族と友人たちともよい関係を継続していたが、事件関係者とは微妙な関係性になってしまっていた。
    ある日ピップは友人から、兄弟が行方不明になってしまったと相談を受ける。もう探偵ごっごはやめようと誓っていたが、友人の切実な思いに絆され、得意の調査能力で新たな事件へ足を踏み入れるのだった。

    相変わらず、クソ面白い!★5

    前作、自由研究を読んでるんなら、絶対読めという作品。
    ただ冒頭から前作のネタバレをしているので、必ず前作から読みましょうね。

    今回も独特の世界観は継続。
    海外のどこにでもある街で発生する事件、街の高校生が独特の調査能力で探偵アドベンチャーが繰り広げられます。

    ポッドキャストやSNSなど今風のツールを使いこなすのは全作の通り。小道具の使い方が上手で、読んでて楽しいです。

    ただワクワク、トキメキ感は、前作と比較すると減少ぎみ。
    事件関係者へのインタビューをボッドキャストで配信するのがメインなんですが、前作ほどの目新しさはないのが少し残念。

    ミステリー要素としては引き続きよくできていてGOODですが、前作と比較すると事件としてはシンプル。ある地点で犯人と動機は目星がつきました。

    ただ、本シリーズの特筆すべき点は、何といっても登場人物と成長の過程が最高なんです!
    前作の事件解決を踏まえて本人や家族の中で成長がありながらも、今回の事件も責任感につぶされそうになりながら葛藤と戦っていく。困った友人を助けるために、勇ましく事件解決にむけてみんなを引っ張っていくんですが、今回もそう簡単にはいきません。強大な問題や衝撃に立ち向かう姿は、それはもう痺れます!

    そして後半からの怒涛の展開は強烈! サスペンスフルで最後100ページほどはマジで読む手が止められませんでした。
    前作自由研究では考えられなかった展開、もはや高校生の探偵ゲームではすまされない、あまりにも荒々しい結末が読者をひきつけます。

    今回は優等生が考える一見正しそうな道徳感、正義感が、自身への新たな壁となって立ちはだかります。彼女はこれからもチャレンジや成長ができるのか、次回作へつながる必見のラストとなっています。

    いやーほんと、面白かった。
    バックトゥザフューチャー2を見たら、そりゃ3も見たくなるんですよ。ということで、来年も新作の翻訳を期待しておりますmm

  • シリーズ2作目。
    他の方も書いていますが前作の読了は必須です。
    今作も前作同様、王道ミステリーでとても面白かったですね〜。

    このシリーズの特徴として感じるのは、読んでいて、こちらも謎解きをしているように思えることです。
    イメージとしては脱出ゲームですかね。

    この本は事件捜査パートが内容の大半を占めているのですが、読んでいると。。

    "あれ?この話、さっきの人の話と食い違ってないか?"

    "それ、あそこにあったよ!!"

    等リアルタイムで気付きがあります。

    この点は好みが分かれるところだと思いますが、個人的には良かった点でした。

    事件捜査に重きを置いている分、ストーリーとして人間味的な深さは少し物足りないですが、それはシリーズ2作目という、いわば文量というか、登場人物と触れ合ってきた時間の長さがカバーしてくれます。

    3作目も読みます!

    ---
    彼の身元があきらかになると、全員いなくなってしまった。
    ---

  • 「自由研究には向かない殺人」の続編
    今回もハラハラドキドキが止まらない

    高校生のピップは前作での事件で、自分や周囲の人を危険にさらした事から、もう二度と探偵のような真似はしないと決めていた。
    しかし友人のコナーから、行方不明になった兄ジェイミーを探してほしいと依頼され、調査を始める。
    もちろん最初は何度も「NO」と断るピップだが、警察は全く相手にしてくれない。このままではジェイミーが……!!

    引き受けるべきか…
    すでに心は決まっている。
    それでいいんだよと、背中を押してほしい。
    ピップは相棒のラヴィに助けを求めるのだが、その時のラヴィがめちゃくちゃカッコいいんだ。

    「ピップがどの道を選ぶにしろ、ぼくはね、きみのすぐ後ろにいる。いつだって。わかった?」

    うぅ~!
    惚れてしまう!


    この作品、謎解きはもちろん目が離せないのだが、親子関係の部分にも胸が熱くなる。
    ピップのことが心配でたまらない母親は、探偵などやってほしくない。娘を守るのが母親の仕事。
    しかし信じて送り出す。
    父親も、娘の決断を尊重する。
    「ピップはもう十八歳なんだよ」


    とにかく最後まで、全ての場面から目が離せない。
    次作を読むのが楽しみです!

    • mihiroさん
      aoiさ〜ん♡私も昨日から読み出したとこです!
      まだ200ページくらいですが面白くなってきました!
      aoiさんの評価も高〜い♪ラヴィ頼もしい...
      aoiさ〜ん♡私も昨日から読み出したとこです!
      まだ200ページくらいですが面白くなってきました!
      aoiさんの評価も高〜い♪ラヴィ頼もしいですね〜\♡︎/
      これからの展開が楽しみ〜(^-^)v
      2023/11/29
    • aoi-soraさん
      mihiroさん
      ほぼ同時に読んでるなんて嬉しいなー♪
      今頃ハラハラしてるのかな?
      楽しんで下さいね(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠。⁠*゚⁠+
      mihiroさん
      ほぼ同時に読んでるなんて嬉しいなー♪
      今頃ハラハラしてるのかな?
      楽しんで下さいね(⁠人⁠*⁠´⁠∀⁠`⁠)⁠。⁠*゚⁠+
      2023/11/29
    • aoi-soraさん
      ほん3さん

      声に出るほどとは!!
      どんな衝撃が待ってるんだろ
      はやく読みたーい(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)
      ほん3さん

      声に出るほどとは!!
      どんな衝撃が待ってるんだろ
      はやく読みたーい(⁠≧⁠▽⁠≦⁠)
      2023/11/29
  • 自由研究には向かない殺人の続編作。
    前回の事が完全解決かと思いきや、その事件で有罪と思われていた人物が無罪になったり、事件を解決したことにより新たな事件を呼び寄せたりと今まで一見平穏に見えた日常が大きく変化していく、転換期となるような作品だと感じた。
    前回に比べてきついなぁと感じる部分が多く、有罪→無実というような苦い結審や、心ないデマを流してそれで捜査を混乱させるなどの事によりピッパが停学になったり、罵詈雑言を吐かれたりなど苦しい展開も多かったが、その分彼女を支える人たちの繋がりも深くなっている所がとても感動しました。
    そして、まさかの一作目に登場した人物が2作目に死亡する展開はとてもショッキングだった。三作目もあると言うことでこの後彼女の信じる正義がどこへ向かうのか、この事件で捕まらなかった犯人がその後どうなるのかがとても楽しみです。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    ピッパ・フィッツ=アモービ:高橋李依
    ラヴィ・シン:下野紘
    コナー・レノルズ:河西健吾
    ジェイミー・レノルズ:神谷浩史
    アーサー・レノルズ:小西克幸
    ジョアンナ・レノルズ:堀江由衣
    ヴィクター・フィッツ=アモービ:安元洋貴
    リアン・フィッツ=アモービ:井上麻里奈
    ジョシュア・フィッツ=アモービ:諏訪彩花
    チャーリー・グリーン:梅原裕一郎
    フローラ・グリーン:安野希世乃
    ナタリー・ダ・シルヴァ:内田真礼
    ダニエル・ダ・シルヴァ:石川界人
    ルーク・イートン:榎木淳弥
    トム・ノヴァク:土岐隼一
    ステラ・チャップマン:大橋彩香
    アダム・クラーク:白井悠介
    ジョージ・ソーン:古川慎
    リチャード・ホーキンス:小山力也
    マックス・ヘイスティングス:江口拓也
    カーラ・ワード:進藤あまね
    ナオミ・ワード:Lynn
    ローレン:大和田仁美
    アンソニー・ロウ:田村睦心
    ザック・チェン:小林裕介
    スタンリー・フォーブス:津田健次郎
    メアリー・サイズ:工藤晴香
    ハリー・サイズ:竹内良太

  • ピーナッツは好きですか?

    もちろん私は大好きです

    ちなみに好きなピーナッツ第一位は亀田製菓の柿の種に入っているピーナッツです
    第二位は亀田製菓の柿の種ピーナッツだけに入っているピーナッツで第三位はキャラメルコーンに入っているピーナッツで第四位は、あ、もういいですか?

    そんなわけなんで以前国民投票によって亀田製菓の柿の種のピーナッツ比率が6:4から7:3に減った時は人知れず涙しました
    国民何してくれとんねん!と

    あ、でも最近はあまり見なくなってきたんですが生落花生を買ってきてフライパンで煎って食べるの美味しいですよね
    温かいうちに食べるのが美味しいけど外側の殻を割るのってけっこうたいへんですよね

    そう『落花生は簡単に剥けない』なんちて

    さて『優等生は探偵に向かない』です

    前作に引き続き面白かった!主人公のヒップは今作もいい感じだし、相棒ラヴィとの信頼関係はさらに深まって二人の関係性も微笑ましい

    そして今回はヒップに正義とはなんぞや?というとてつもなく重い命題を突きつけてきます
    そしてヒップは自分なりの答えを見つけ事件解決に向けてまい進していきますが…
    優等生的正義感のままでは探偵業は務まらない?

    どうやらヒップが答えを見つけるのは三部作の最終作つまり次作になるようです

  • 前作はピップの快進撃にわくわくしたが今回はヒリヒリした。友人の兄の失踪捜索を引き受けたピップ。ネットでも現実でも受ける差別発言や真相解明時の衝撃に彼女が壊れてしまわないか憂う。ラヴィや新たな仲間と共に歩み出せる事を期待。

    • あやごぜさん
      111108さん ♪

      この巻、凄く引きまれましたが、
      確かにヒリヒリして、ピップのメンタルが心配になりますよね。
      次の巻で、明るい...
      111108さん ♪

      この巻、凄く引きまれましたが、
      確かにヒリヒリして、ピップのメンタルが心配になりますよね。
      次の巻で、明るい展開になるとよいですね、
      2023/04/16
    • 111108さん
      あやごぜさん♪

      コメントありがとうございます!
      あやごぜさんの言う通り「怒涛の終盤」に私も強く引き込まれました。本当に正義って何だろうと考...
      あやごぜさん♪

      コメントありがとうございます!
      あやごぜさんの言う通り「怒涛の終盤」に私も強く引き込まれました。本当に正義って何だろうと考えさせられましたよね。第二弾をこんな風に持ってくるとは思わず驚きました。ラストの方のあの字の並びとかはちょっとゾクゾクして「ピップ大丈夫?」と心配になりました。ラヴィの存在大きいですね。そして第三弾も絶対読みたい!
      2023/04/16
  • ピップの”グッドガールの殺人ガイド”セカンドシーズン開幕。

    セカンドシーズンと言うにふさわしい前作との時系列的な近さ。
    そして、いきなり前作事件の振り返り的なところから入り、それを土台にした物語が始まる。
    シリーズものでもここまで前作既読を前提にした設定も珍しい。
    振り返りの中でおおよその話は思い出せたけど、細かいこれって誰だっけとか、この人とどんなやりとりがあってこんな関係性になっちゃったんだっけが多々あり、前作から間を置かずに読んだ方がより楽しめる気がする。
    言うまでもなく、今作から読むのは厳禁。

    今回はピップの友人コナーの兄ジェイミーが、サル・シンの追悼会の夜から失踪してしまった事件をピップとラヴィ・シンのタッグが追うというもの。
    前作の調査で苦い思いをしたピップは、コナーからの依頼を最初は強い意志で拒むものの、警察の融通の無さに見切りをつけ、自身の正義に基づき覚悟を決めて調査を引き受ける。

    相変わらず無謀とも思える恐れを知らない突破力、行動力だったり、時に冷静さを失い爆発する様だったりはある意味若年のリアリティを感じる。
    また、前作から引き続きのSNSを駆使した調査、紙面への表現、事件の肝となるSNS利用上の罠はとても現代的でこれもまたリアル。

    それ故に、すべてのこの大掛かりなストーリーが”リトル・キルトン”というスモール・タウンで起きていること、そしてその状況を支える迂闊さがあまりにもばっこしていることに、やや都合の良さを感じてしまった。
    とはいえ終盤に畳みかける何ごともうまく行くわけではない、どちらかというとうまく行かないことの方が多い苦難の連続はほろ苦(いやむしろかなりビター)な味わいで、意外な方向性で良。

    このシリーズ、3部作とのことで完結編は来年度刊行されるのかな!?
    色々と消化不良の事案がある中で、次はどんな展開となるのか楽しみなところ。

  • 「自由研究には向かない殺人」シリーズ第二弾!
    前作の内容をちょっと忘れかけていたけど、ガッツリ前作の振り返り(ネタバレあり)から始まるので助かりました〜笑
    これは前作ありきの続編です。

    もう探偵はやめると決めてたはずなのに、身近な人の失踪でまたもや巻き込まれてしまうピップ。
    今回もインタビューとSNSを利用した捜査方法で進んでいく。

    今回も面白かった〜!
    後半は一気読み!
    前作では無鉄砲ではちゃめちゃなピップにひたすらハラハラドキドキしっぱなしの読書だったけど、今作ではドキドキ感もあるものの、SNSの闇や法の裁きへの不信感にやられるピップに心痛めてしまったり、やるせなさも残るちょっとダークな読書だった。

    謎は解けたものの気になる終わり方。
    スッキリしない所もあり、これは第3弾でって事かな。
    どういう展開になるのか次が楽しみ!


    • 1Q84O1さん
      次はね、……が、…で、……が、……を…で、……!Σ(゚Д゚)
      なんです!
      読むべし!
      すぐ読むべし!
      今すぐ読むべし!
      次はね、……が、…で、……が、……を…で、……!Σ(゚Д゚)
      なんです!
      読むべし!
      すぐ読むべし!
      今すぐ読むべし!
      2023/12/06
    • mihiroさん
      えぇぇ〜〜!!それはヤバいですねーー(°_°)!←まるで分かってない笑
      実は買って手元にあります(•̤̀ᵕ•̤́๑)ᵒᵏᵎᵎᵎᵎ
      早く衝撃共...
      えぇぇ〜〜!!それはヤバいですねーー(°_°)!←まるで分かってない笑
      実は買って手元にあります(•̤̀ᵕ•̤́๑)ᵒᵏᵎᵎᵎᵎ
      早く衝撃共有した〜い( ー̀֊ー́)و♡
      2023/12/07
    • 1Q84O1さん
      準備万端ですね!
      では、近いうちに衝撃を受けてくださいね(゚д゚)!
      準備万端ですね!
      では、近いうちに衝撃を受けてくださいね(゚д゚)!
      2023/12/07
  •  今年最後の読了本となりました。
    前作『自由研究には向かない殺人』に続き、充実した読書の時間となりました。
     前作終末では、自由研究だけに<真相を講堂の舞台で話した>のですが、事件が完全解決した訳ではなく、まだ諸作業が続いていました。
     本作は正にその続きから始まります。ポッドキャスト配信でエピソードが公開され、シーズン2を期待されるのでしたが、ピップは「あくまでも事件の公判や審理が終わるまでで、セカンドシーズンはない」と公言するのでした‥。
     が、そんな折、友人の兄が失踪し調査を依頼されます。苦渋の決断で引き受け‥、シーズン2の幕開けです。

     本作でのピップは、相変わらずの忍耐と公正をもち、困難に立ち向かっていきますが、前作と比べて性格の〝陽〟の部分が減った印象を受けました。恐らく、周囲にピップを悪しく思う人が増えたことに起因するのかと思います。物語全体に陰鬱なイメージが増したのは、やや残念に感じます。
     しかし、その分、ピップの覚悟や鬼気迫る雰囲気に、ピップの成長を見て取りました。前作と違う一面と言うより、成長した一面と感じた訳で、「やっぱりピップはいい子だなぁ」という想いは変わりません。そういう意味では、前作とまた一味違う魅力をもった作品になっている印象です。
     両作とも、ピップと共に泣き笑いしながらミステリーに浸れる、良質なおすすめ作品でした。

     今年も良質な本と出会え、ブクログユーザーの皆さんのレビューに感謝申し上げます。
    良いお年を〜。来年もよろしくお願い致します。

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