黒後家蜘蛛の会5【新版】 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488167134

作品紹介・あらすじ

〈黒後家蜘蛛の会〉での謎解きの宵は、名給仕にして名探偵であるヘンリーのもてなしさながら、読む者に心地よいひと時をもたらす。著者自身が誰よりも楽しんで書いた連作ミステリは、ほかでは得がたい魅力に満ちている。第5巻には、万単位の蔵書から愛書家が遺贈した一冊の本の書名を当てる「三重の悪魔」、アシモフの実体験をそのまま作品化した「待てど暮らせど」、いっぷう変わった密室の謎に挑戦した「秘伝」など全12編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 好きなのは「同音異義」と「目の付けどころ」ヘンリーの行動に驚いた「水上の夕映え」はあとがきも微笑ましい。有栖川有栖の解説にあるように「黒後家」はあとがきが面白い。「まだまだ書き続ける」とあったが最終回になっちゃったのが寂しい限り。

  •  「汗牛充棟(かんぎゅうじゅうとう)」,「稀覯(きこう)」といった、日常生活ではまずお目にかかれない日本語に出会えます。
     しかし、元は米国のミステリー小説であるため、米国特有の冗談や文化的前提がスムーズに読み進める際の障りになることもあるでしょう。

     和訳文から原文やその背景を推し量るといった読み方, 遊び方が好きな人にはオススメ。

  • シリーズ5作目。やっぱり「そんなの知らないよ!」ってのが多くて到底推理できるものではないのだけれど、それでも充分に楽しめます。ヘンリー、カッコいいなあ。
    お気に入りは「ひったくり」。これは考えれば解けた……かもしれませんが。ここまで推理を働かせるというのもなかなか難しいことですねえ。とりあえず、なんか解けそうな気がしてしばし考えてみたのですが。無理でした(苦笑)。
    「水上の夕映え」は、アメリカの地理的な問題なんて全然わからないので、こんなのわかるわけないよ、と思って考えもせずに読んでいたら。この真相にはあっと言わされました。おそらく地理に詳しくなくても、最低限の知識があれば驚けるかも。

  • やたら口煩く、機嫌が悪いと他人に罵詈雑言を浴びせるミステリー作家、イマニュアル・ルービン。てっきりアシモフ先生は自分をカリカチャライズしてるんだろうとおもってたら、モデルは友人の作家なんだと。50年来の友人で、会えば雑言の応酬だが、互いに相手の為なら水火も辞せぬ仲とのこと。
    最後に知った意外な事実。

    安定の蘊蓄オジサンたちの集まりに齎される謎。日本人には判らないネタも多いかな。「アリバイ」「秘伝」は答えが判った。「アリバイ」について云えば、日本の簡単なミステリーによくあるネタだからね。

    いつものレストランんで、いつものメンバー。マンネリを感じることがなかった。ミステリーの面白さもあるけど、居心地が良い連作。
    もう続きが読めなのか。残念。

  • 2024/1/13読了。とうとう5巻まで読んでしまった。楽しい『黒後家蜘蛛の会』を傍聴させてもらったような臨場感。最後にはヘンリーのお声がかりが待ち遠しかった。

  • まだまだ,日常から溢れ出るネタを使った短編が生産されただろうに.まさに命の続く限り楽しんで創造され続けたシリーズでありました.

  • 黒後家蜘蛛の会ラスト。

  •  「○○○○の会」というのに惹かれて手に取る。

    それぞれ色んな職業に就いている人達が、月1レストランに集まって会合を開く。だいたいゲストが1人来る。大抵が困っているから知恵を貸してくれと言った進行で進む。ご飯食べながらやいやい言う。まとまらない。どうしたもんかね。。。何故か慎ましい給仕のヘンリーがいつもサラリと解決して終わる。
    毎回このパターンなので飽きるっちゃ飽きるし、むしろ動かざる部分なので、安心して謎解きに集中できる。まあー楽しいよ。でも悩まない読書って頭に残らないね。

  • 12人のゲストが語った悩みの答えををメンバーが語り合う。最後はヘンリーが締めてくれる。
    そこにあるのは、水戸黄門の印篭のような安定感。

  • 新版・新カバーのシリーズ五巻目。今回の新版での再刊のおかげで、読もうと思っていた作品に取り掛かる事が出来て良かったです。最後まで楽しく読みました。

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著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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