リガの犬たち (創元推理文庫) (創元推理文庫 M マ 13-2)
- 東京創元社 (2003年4月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488209032
感想・レビュー・書評
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スウェーデンのミステリー作家ヘニング・マンケルの''ヴァランダー警部''シリーズ第2作です。
密輸船がバルト海を航行中に救命ボートを発見したが、乗っていたのはスーツを着た男2人で既に死んでいた。ボートはスウェーデン南部の海岸に流れ着き、イースタ署の冴えない中年男ヴァランダー警部が動き出した。
拷問され銃殺された2人は何処かで殺害されボートに捨てられたが、死体を隠す事も無く発見されるのを期待したかの様な手口や男達の身元、拷問の理由等、またしても困難な事件が冬の暗いイースタに降ってきた。
被害者の2人は、ラトビアの首都リガの犯罪者だった。リガ警察からイースタに派遣されたリエパ中佐は事件を引取り帰国した日に殺害され、ヴァランダーが捜査協力でリガへ派遣される事となった。今回の舞台は、バルト三国のラトビアです。歴史的には隣国ロシアに何度も侵攻され蹂躙されてきた国です。
本作は、1992年に刊行されてますがバルト三国は前年にロシアから独立したが共産や軍部の力が色濃く残った時期で物語もそんな政治状況に翻弄される気骨ある市井の人達を巻き込んで起きた事件です。
ヴァランダーは、今回警察官というよりスパイさながらの密入国、不法捜査を行ったが同期は、惚れっぽい性格が原因かも知れない。前作では検事の女性に、今作では被害者の未亡人に心を捉えられ前回同様に告白し無様な結果となる憎めないモテない冴えない中年だった。そんなヴァランダーが好ましいと感じる私でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
話が混沌として、ヴァランダーが困惑してるように自分も困惑して終わった。
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シリーズ2作め、ラトヴィア国なんて、本当に良く知らないから、世界地図見ながら、成る程ねぇ、こーゆー地理関係なのか!なんて感じ入りながら、読了!
ラトヴィアで、事件解決なんて、ヴァランダー刑事さすがです! -
刑事ヴァランダーシリーズ第2作。
ある冬の早朝、スウェーデンの海岸に救命ボートに乗った二つの死体が漂着する。
彼らは誰で、一体どこから流れ着いたのか。
捜査協力のためバルト三国はラトヴィアの都市リガから、スウェーデンのイースタに派遣された警察官、リエパ中佐。
その彼が帰国当日に殺害され、今度はヴァランダーがリガへ向かい・・・
1990年代、ペレストロイカの煽りで揺れ動くラトヴィア国家。
その病巣を暴くべく革命を企てる活動家たちと協力しながら、事件解明へ動くヴァランダー。
活動家たちとヴァランダーの接触は絶対に知られてはならない。そのために、現実とは思えない(いや小説なんだけども)危険を冒しながら体当たりの捜査を進めるヴァランダーの活躍と、ド派手なアクションシーンに今作もアドレナリン全開!
行ったこともないのに、想像の中でのラトヴィアの暗く寂しい風景が頭を離れない。
はぁー、面白かった・・・。 -
ヴァランダーシリーズ第2弾。スウェーデン南部の海岸に、スーツ姿の男2人の死体を載せたゴムボートが流れ着く。東欧圏から流れ着いたらしい。管轄区域であったことから、ヴァランダーが関わることになるが、事件は思わぬ方向に進んでいく。
彼がなかなか惚れっぽいと分かって苦笑い。 -
ヴァランダーのシリーズ第2弾
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キナ臭い世界(社会)情勢をテーマにしているもののそうした問題性を映した物語としては凡庸というか残念な作の印象。ルポ(報道)が伝えるところの圧政(暴政)の現状など易く知ることが出来るワケで、そこ(ラトヴィア)に招かれてほとんど旅行客然の主人公の暢気さに対しては、いくらなんでも・・の認識(思慮)の不足がうかがえるように思われた(言い過ぎか?)。しかしそれでも惚れっぽい主人公ヴァランダーの人間臭さの魅力はよくとらえられ、また物語展開の緊張感あるその最中にも巧くユーモアを織りこんだ筆致はよかった。終盤は緊迫感ある展開で惹きこまれはしたのだけれどやはりもう少し物語に厚みが欲しかった。
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(後で書きます)
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面白い。題材に驚かされる
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途中から、急転回のスパイ小説。何度か、眠気に襲われながらも、結末が知りたくて、読了した。