子守唄 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (369ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488216054

作品紹介・あらすじ

眠るようにベッドに横たわる母と二人の幼い子ども。だが喉の傷と大量の血が、彼らが殺されたことを物語っていた。母親は結婚してスウェーデンにやってきたフィリピン女性。夫とは別れ、女手ひとつで子どもたちを育てていた。捜査線上に浮かんだ、被害者と親しかったらしい謎の男性。一家が住む高級アパートを買ったのはその男なのか? ハンマルビー署、ショーベリ警視以下捜査陣は、衝撃の事実にたどりつく。好評シリーズ第3弾。訳者あとがき=木村由利子

感想・レビュー・書評

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  • スウェーデンの好評ミステリ。
    ハンマルビー署、コニー・ショーベリ警視シリーズ、3作目。

    ベッドで眠るような姿で発見された母と子ども達。
    母親ケイトは結婚のためにフィリピンから来た女性だった。
    夫とは別れ、女手で二人の子どもを育てていたのだが、それにしては高級なアパートだった。
    別れた夫は気力をなくしたような目つきをしていて、かなり年上。
    捜査を進めるショーベリらは意外な展開に驚愕することに‥

    ショーベリは子沢山の平和な家庭を築いている穏やかな男。
    だが最近、とある大きな迷いを抱えていた。
    父親を早くなくし、母親は昔のことを語らず、自身も子供の頃の記憶がほとんどない。
    それには、ある事情が‥

    部下の女性刑事ペトラは1作目で自らが被害に遭い、そのことを公に告発はしないと決めたものの、完全には克服できないでいた。
    同僚ハマドが事件に関わっていると疑いながら、確かめることはできずにいる。
    冷たくされているハマドは、事情がわからずにいたが‥?

    北欧のミステリとしては分厚すぎることもなく、比較的とっつきやすいのでは。
    ショーベリの生い立ちが明らかになって母親と話し合えたのは良かったけど、何か考えさせられます。
    大きな問題が起きてしまった後で、その重さを受け止めかね、人生が変わってしまう‥
    事件の人間関係とも響き合う、切ない内容でした。

    3部作で終わる予定だったのは、ショーベリの幼い頃の問題がここでいちおう解き明かされるからかな。
    好評だったのと、ペトラの問題は書ききれずまだ続く!ので、延びたってことでしょうか。
    8作で完結したそうです。

  • ハンマルビー署、刑事コニー・ショーベリのシリーズ3弾。
     悲しかった…。事件の背景そのものも、ラストも。このシリーズの刑事は主人公コニーもすごくまともだし、部下の刑事も半分くらいは穏やかな人たちだった。だから事件そのものは凄惨なものが多くても静かに読めた。でも今回はしみじみと悲しいわー。じっくり書かれているので、ただ残酷なだけではなく、悲しい運命を書いた、という感じ。本国では8作目で完結したらしいけど、日本でも残り出版されて欲しい。続きを読みたい。

  • 前作までの伏線は回収しきったかな。
    エピローグがいい。

  • 2月16日読了。図書館。邦訳はここまで。残念。

  •  そういう事だったのか……。

     ショーベリが、この事件はきっとこうに違いないと確信した辺りから、すっかり気分が彼と同調していて、とてもスリリングだった。

     一つは終わり、もう一つも終わり、でもそこから一つが始まり、他の一つは引き続いていく。早くこの先が読みたい。

     でも全部で8冊らしいのだけど、これまでの3冊は年に1冊ペースだったのに、昨年は刊行されておらず、ちゃんと最後まで翻訳版が出版されるのかとても心配。宜しくお願いしますよー。

  • シリーズの、日本で出版予定があった中でのラスト1作。
    群像劇っぽくもあったが、最後の最後であの人が全部持ってった感。
    色々とモヤモヤが残る終わり方であったよ。これ、残り5作でスッキリするのかな?
    でなかったらペトラとハマドが報われなさすぎる…。

  • 眠るようにベッドに横たわる母と二人の幼い子ども。だが喉の傷と大量の血が、彼らが殺されたことを物語っていた。母親は結婚してスウェーデンにやってきたフィリピン女性。夫とは別れ、女手ひとつで子どもたちを育てていた。捜査線上に浮かんだ、被害者と親しかったらしい謎の男性。一家が住む高級アパートを買ったのはその男なのか? 
    ハンマルビー署、ショーベリ警視以下捜査陣は、衝撃の事実にたどりつく。好評シリーズ第3弾。
    訳者あとがき=木村由利子

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