- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488420116
作品紹介・あらすじ
森の奥深くの別荘で幸子が巻き込まれたのは密室殺人だった。閉ざされた扉の奥で無惨に深された別荘の主人と、癖のある六人の客-表題作の「大きな森の小さな密室」をはじめ、死亡推定時期は百五十万年前という抱腹絶倒の「更新世の殺人」ほか、安楽椅子探偵、日常の謎など、ミステリでお馴染みの七つのテーマに超個性派探偵たちが挑む精緻なミステリ連作集。
感想・レビュー・書評
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『アリス殺し』以前の短編を集めたもの。帯カバーに「名探偵コナン」や「金田一少年の事件簿」と煽ってあるが3作目までは確かにそんな雰囲気。あとはバカミス的な話。アリスシリーズに出てくる徳さんや新藤礼都が登場して私的には楽しかった。
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順番かなぁ〜。
著者はアリス殺しから入ったので、
あの刑事2人が出てきたのは嬉しかったけど、
おそらく、著者の作品を読み込んでいる人、
順番に読んでる人には、
ご褒美的な本なんだろうなって思った。
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色々なスタイルの推理短編集。
東野圭吾さんの「名探偵の掟」を思わせるメタ視点でユーモラスな作品が多かった。 -
色々なタイプの事件の短編ミステリー集です。
・大きな森の小さな密室(犯人当て)
・氷橋(倒叙ミステリ)
・自らの伝言(安楽椅子探偵)
・更新世の殺人(バカミス)
・正直者の逆説(??ミステリ)
・遺体の代弁者(SFミステリ)
・路上に放置されたパン屑の研究(日常の謎)
「殺人鬼にまつわる備忘録」の謎をすっきりさせたくて読みましたが、直接関係はなさそうです。
「備忘録」にも出てきた岡崎徳三郎(徳さん)が「路上に放置されたパン屑の研究」にも登場します。田村二吉との普段からのやり取りがそのまま伺えます。
この短編を読んでから「備忘録」を読んだ方が、ほんの少しですが、ひっかかりがなくて良いかもしれません。
そして「進藤礼都」が出てきてとても興奮しました。
「クララ殺し」は後の作品なので、こっちが先ですが、年齢がかなり上でした。
性格はそのまま。何が気になるかはここには書けませんが、気になるっ。
「密室・殺人」にもこの2人は出ているようで、読んでみたいと思いました。
小林泰三という人の頭の中を覗いてみたい。
読むたびに想像つかない世界に招いてくれるので、読後、何だか開放された気分になります。 -
短編集だったんだー…。1話目を読みきってストップしてしまった。トリックとかストーリーも、んーーー…なんだかなぁ〜って感じがした。
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'21年6月22日、読了。小林泰三さんの作品、初です。この方、普通は人気作「アリス〜」辺りから入るのかな?でも、何故かコレが気になって。
いやぁ…面白かった!読み始めたら止まらなくて、殆どイッキ読みでした。
特に…「自らの伝言」、「更新世の殺人」、「路上に放置されたパン屑の研究」あたりが…あと、「遺体の代弁者」も、かな。
「自らの〜」と、「更新世の〜」の、新藤礼都!笑った!いっぺんに、好きなキャラに!ネタは、過去に類似のを読んだり、想像ついたり…でも、そういうのを楽しむ小説ではない!って思いました。新藤礼都に、持っていかれたぁ!
で、「更新世の」、ですが…バカミスというのは、読んだ事なくて…「???」と思いながら読んでいましたが…最後の礼都の「つっこむとこは〜」ってセリフで、僕的には全てがストン、と…バカミスって、こういう事ね!おバカ!だし、そんなバカな!だし。
「正直者の逆説」だけ、マジで「???」→全くわかりませんでした。悪ふざけ?僕がバカなだけ?
次は、「因業探偵」、行きます!久々に、期待で軽い興奮状態…。-
「正直者の逆説」、私にも難解でした‥数学の証明問題みたいで。小林泰三さんの頭の良さに着いていけなかった。
教えていただいたように、徳さんや...「正直者の逆説」、私にも難解でした‥数学の証明問題みたいで。小林泰三さんの頭の良さに着いていけなかった。
教えていただいたように、徳さんや新藤礼都に会えて楽しかったです‼︎強烈なキャラクターですが憎めないですね。2021/08/16 -
111108さん、こんにちは。いつも「いいね」、ありがとうございます。
徳さんと新藤礼都!大好きなキャラです!111108さん、こんにちは。いつも「いいね」、ありがとうございます。
徳さんと新藤礼都!大好きなキャラです!2021/08/18
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初読み作家さんのミステリ連作集。
登場人物が随分ユニークでキャラが立っていて面白い。
人気ミステリーといえば、名物探偵、とか、でてきますもんね。
短編集だけあって、それぞれ主人公がいるのですが、1番好きなのは超限探偵Σでしょうか。論理的な天才。
等身大な、一緒に頑張って謎を解いていくタイプもいいんですが、小説ならではの超天才キャラって、いつも惹かれちゃいます。安定感と安心感が抜群。
さて、肝心のミステリーですが、どうでしょうか。
短い物語だけあって、謎解きゲームのような味わいです。
それにSF要素も混ざった、ユニークな仕上がり。
死亡推定時期は150万年前…とか、随分と飛躍した要素も出てきて最初は面喰ったりもしたんですが、そういうものだとわかって読むと楽しめます。
他の作品も読んでみたい。 -
「アリス殺し」を読んでから「クララ殺し」を探しているのだが、中古本屋の本棚になかなか並ばず、代わりにこの本を買ってみた。
犯人当て、倒叙、安楽椅子探偵、バカミス、メタ、SF、日常の謎といった様々な趣向の短編ミステリー集。
自身の作品に生み出した探偵たちを再び登場させ作者自身が楽しんで書いているよう。
いずれも肩肘張らずに楽しめるが、話の面白さでは「路上に放置されたパン屑の研究」が一番。探偵としては進藤礼都に魅力。「正直者の逆説」は考えても分かりそうにない。 -
丹地陽子さんの表紙、久しぶり。「アリス殺し」が私的にはいまいちだったのであまり期待はしていなかった。 癖はあるものの、クスッと笑えるとこもあり、どれも面白かった。「正直者の逆説」(??ミステリ)が好き。あちこちに出てくる岡崎徳三郎、(通称徳さん).ときには鋭い探偵タイプなのに、どこかうすら惚けたとこがあったり…。
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シュールだわー。エスプリ?何て言うかわからないけど、とりあえず、真面目にコケにしてやろう的な姿勢がバンバン出てて、面白かった。