退職刑事 2 (創元推理文庫 M つ 3-3)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 119
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488434038

作品紹介・あらすじ

22時48分着の下りで浜松に降り23時29分発の上りで帰る、それを繰り返した女が一週間目に死体で発見された-。現職刑事の五郎は名誉の負傷で入院中、そこへ見舞客が持ち込んだ「四十分間の女」事件。退屈していた五郎はもちろん、退職刑事である父親、同室の患者も加わって謎解きが始まった。議論百出するも、元刑事の洞察は宛として天眼通の如し。およそ不可解な行動の背景とは。

感想・レビュー・書評

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  • 退職刑事第二弾。

    言語は生き物だとはよく言われるが、「スタイリスト」には驚いた。
    自分では使ったことはないが、
    その昔、「おしゃれ」に近い意味で使われていたことはわかる。
    決してテレビ等の出演者の服を用意する職業のことではない。

    「デラックス」はもう少し新しい。
    自分で使ったことは多分無いが、以前はよく広告で見かけた。
    今で言えば「ラグジュアリー」か。

    だいぶ時代感に慣れてきた中で、元刑事がハワイ旅行とはお大尽な。
    この時代の海外旅行はかなり高額なはず。
    長男のお支払、という設定のようだが。

    「四十分間の女」が一番面白かった。
    私が不名誉な骨折で入院中という設定の目新しさか、
    見舞いの友達が持ち込んできた出来事という目新しさか。

    最終列車の四十分前の列車でやって来て、最終で帰る女。
    それが一週間くり返され、最後に死体で発見される。
    女は何をしていたのか。なぜ死んだのか。
    納得できる推理かと言えば微妙だが、
    意外な展開でしかも未発生な犯罪とつながるところが面白かった。

  •  シリーズ第二作。安楽椅子探偵ものは難しい。しかも二作目となるとなおさらだ。都築大人にしてこれか。マンネリとまでは言わないが同工異曲。四十分間の女など工夫されたものもあるものの、解決が無理筋だよなあ。洒脱なじいさんの語り口と息子の現職刑事との掛け合いは相変わらず楽しいが、それだけではさすがにこの先を読もうという気にはならない。

  • 2002年11月29日、初、並、帯無
    2016年5月3日、伊勢BF

  • 退職刑事シリーズ・第2弾。

    不可解設定や密室ものなど、今回も充分楽しめる内容でした。

  • 5巻へ

  • 短編7話。

    遺書の意匠
    遅れてきた犯人
    銀の爪きり鋏
    四十分間の女
    浴槽の花嫁
    真冬のビキニ
    扉のない密室

    四十分間の女は,鉄道推理小説ならではの謎解き。
    最初は「悪夢の最終列車―鉄道ミステリー傑作選 (光文社文庫)」で読みました。

  • 『遺書の意匠』自殺する人間が楽しみにしている芝居のチケットを買うか?(笑)遺書の謎は納得(笑)
    『遅れてきた犯人』自首しようとしてきた狙撃犯人の恋人の死体(笑)考え方を変えるわけだね(笑)
    『銀の爪切り鋏』爪を切られてるのは分かりやすい(笑)しかし結末はすごいな。チョット現実離れしてしまっている感じの真相だったかな。
    『四十分間の女』駅に現れ謎の女
    『浴槽の花嫁』殺害された新婦。意外な真相。これも先入観に囚われているとダメだと言うことだね。
    『真冬のビキニ』
    『扉のない密室』花婿殺人。ちょっと無理があるような(--;)『黄色い部屋の謎』のような感じだ。

  • 短編集なので当たり前ですが次から次に事件がぽんぽん出てきます。謎がとかれると「おっ」って感じ。種を明かされると意外と単純なんですよね。すごいなぁ。

  • 安楽椅子探偵もの。
    あいかわらずのおもしろさ。これは全巻読むっきゃないですね(*^m^*)

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著者プロフィール

(つづき・みちお)1929-2003。東京出身。10 代から時代ものを発表していた読物雑誌の衰退に伴って海外ミステリ翻訳家に転向、『E
QMM(エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン)』日本版編集長を経て、1961年『やぶにらみの時計』を刊行、推理作家となる。トリッキーな趣向を凝らした作品の一方、ユーモラスなアクション小説、捕物帳を含む本格推理、ハードボイルド、SFミステリなど多彩な作風をもつ。永く無冠でいたが晩年に日本推理作家協会賞、日本ミステリー文学大賞を受賞。

「2022年 『都筑道夫創訳ミステリ集成』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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