- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488453114
感想・レビュー・書評
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短編集。真っ向の犯人当てと言うより、物語の核に謎がある。異国の描写が読みやすい。人に対してドライな印象を持った。小川洋子を感じた。表題作と氷の皇国が好き。
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ひとつ目の感想には、「巧いなぁ!」が出てきました。
読んでいて、建設的に物語の要素が姿を現して、風呂敷が広げられていくのが分かります。そういう感覚を読者に感じさせない小説も好きだけれど、読者を置いて行かないどころか手をぐいぐいと引かれるような構成に力強さを感じました。
それぞれの短篇は舞台も時代も、ミステリーの性質もてんでばらばら。一つの話から次の話へ移った瞬間は戸惑ってしまうけれど、どの物語の世界もしっかりと濃い色と厚みを持っていて、どれほどの労力と時間がこの一冊に費やされたのだろうと驚くばかりでした。
とくに最後の「氷の皇国」は、氷に閉ざされた大地、石造りの城塞、色硝子のランプに揺らめく炎など、異世界ファンタジー好きには堪らない情景をこれでもかと描き出しています。解説にて、作者は長編用にこの世界設定を練ったとあるので、ラズラト河河畔の漁村やユヌースク帝国全体を舞台にした超大ファンタジーへの期待に胸が高まります。 -
内容(「BOOK」データベースより)
美しい庭園オーブランの管理人姉妹が相次いで死んだ。姉は謎の老婆に殺され、妹は首を吊ってその後を追った。妹の遺した日記に綴られていたのは、オーブランが秘める恐るべき過去だった―楽園崩壊にまつわる驚愕の真相を描いた第七回ミステリーズ!新人賞佳作入選作ほか、異なる時代、異なる場所を舞台に生きる少女を巡る五つの謎を収めた、全読書人を驚嘆させるデビュー短編集。 -
読み進めるほどにこの世界に入り込んでいった。
一箱古本市で題名目隠しして、選んだ本。 -
少女たちを中心に据えた物語集。
表題作は美しいイメージが入ったが意外と骨太な物語だった。 -
一度目より二度目、繰り返し読むとますます感動が深くなるよ。あさってに横浜でトークイベントがあるそうです。サイン貰えるみたい!楽しみ!
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表題作の語り手が、事件に関わってしまった自分の娘に対して何の感情も示さないのが、事件そのものより怖い。
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図書館で。
面白くない訳では無いけれども…という感じ。
オーブランの少女は色々無理がある気がする。ユダヤの女の子のシェルター、という着眼点は面白いけどわざわざ生活苦の子供たちを集めたのもなんだかなぁ?という感じだしオネエサマの豹変ぶりもちょっとおかしい。さらにその後のエピソードまで年が立ちすぎてないか?というような。なんか…うん、無理があるんですよね…。
大正ロマンみたいな女子学生さん二人の話が一番可愛かったかな。あまり罪のない感じが。他の話はあまり印象に残らなかったかな~ -
2017.6.27読了 73冊目