天使が開けた密室 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.27
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本棚登録 : 504
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488466015

作品紹介・あらすじ

行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。そのバイト先で高額の借金を負うハメになり困惑していたところ、「寝ているだけで一晩五千円」というバイトが舞い込んだ。喜び勇んで引き受けたら殺人事件に巻き込まれて…。怖がりだけど、一途で健気な美波が奮闘する、ライトな本格ミステリ。期待のシリーズ第一弾!短編「たった、二十九分の誘拐」も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 出会ったのは富士見ミステリー時代。
    その後新刊が出ない(そもそも富士見ミステリ自体が…)のを残念に思っていたら、ある日創元推理でのコレを見つけたという。思わず本屋で小躍りしてしまいました。
    富士見の方で持っているのに、書き下ろし短編の為にまた買いましたとも!

    ライトノベルで発行されたものの、中身は本格ミステリ。主人公の美波と、お隣さんで探偵役の修矢のやりとりや関係も気になるけど、やっぱり目からウロコのトリックが心地いいです。

    加えて、解決までにあちこち散りばめられているミスリードにはまりっぱなしです。伏線もさることながら、美波の友達の、かのこや直の自作推理なんかも妙に説得力があって、「そういうことか」なんて納得してたら実は真相は……と予想を裏切られる事もしばしば。私みたいにハメられやすい人は特に(汗
    一つの事件に、色んな推理がつくのが特徴と言ってもいいかもしれません。もちろん、真相は一つです。

    それから、人が死ぬミステリにしては、何だか優しい雰囲気が漂う作品というのもお気に入りになっている一つ。表紙のミギーさんの絵も、その雰囲気に一役かっています。(追記:まりおさんの絵も大好きでした)
    特にこの一作目は、その雰囲気を一番感じられる作品。

    タイトル、要注意です。

  • なんとなく面白そうだという勘で買ったこの本、当たりでした。元はライトノベルレーベルということでミステリとしては期待していなかったのですが、予想以上にちゃんとしたミステリでした。読みやすい文体で面白かったです。続きを読むのが楽しみ。

  • 主人公の美波ちゃん、ちょっと直情型なところがあるけど、とても善良な子で好き。周りの子たちもとても濃い。続編もあるようでうれしい

  • 表紙イラストと、「密室」という単語に惹かれて購入。
    冒頭のプロローグが、誰の視点なのか予想を立て、読み進めたところ、予想的中。
    また、犯人及び、密室トリックについても、自分の予想通りだったため、意外性を感じるところはありませんでした。

    タイトルに込められた意味は、気づきませんでしたが、「密室」はダブルミーニングになっていて、片方の密室の捉え方は、面白いと感じました。

    同時収録されている短編も、予想通りの展開でしたが、読みやすかったこともあり、まずまず楽しめました。

    「ライトな本格ミステリ」と紹介されているように、ある程度ミステリを読み込んでいる人であれば、少し物足りなさを感じるかもしれません。

  • 天使というか、ある意味天使かもしれないが。
    良い振舞いも悪い行いもいずれ自分に還ってくるものなのかもしれないね。誰も見ていないからと思っていても、お天道様もとい天使が見ていると思って行動した方がいいかなって思った。
    面白かった

  • 到底あり得ない設定や主人公の言動から、子供向けの印象が強い。

  • リアリティがなさ過ぎて、途中笑ってしまった。読者対象は中高生あたりかな?

  • 美波はアルバイト先でのトラブルで、多額の借金を負うことに。
    「寝ているだけで一晩5千円」という好条件のアルバイトに飛びついたが、その勤務先で殺人事件に遭遇してしまう。

    著者デビュー作。
    富士見ミステリー文庫から出ていた『激アルバイター・美波の事件簿 天使が開けた密室』に短編『たった、二十九分の誘拐』を加え、それぞれ最初のものに加筆修正したものを収録した文庫本。

    富士見ミステリー文庫、ライトノベル。
    主人公や周りのキャラクタの立ち居振る舞いはまさしく、それ。
    帯に、“怖がりだけど健気な美波が、探偵・修矢と奮闘する期待のシリーズ第一弾”とあります、そう、探偵役=主人公ではないのです。
    修矢は美波の家のお隣さん。
    出会いが最悪だったため、最初は仲の悪い2人(ベタです…ベタな設定、好きです)。
    お話自体も美波が軸となって進むし、事件が起き、美波がそれを修矢に持ち込むに至るまでは彼の活躍らしい活躍はありません。
    事件が起こるまでも若干長めで、ミステリ!と張り切っていると、若干「まだ~??」とじりじりしちゃいます。
    ライトノベルとしては、落ち着いた作風なのですが、ミステリとしては、緩やかな印象。
    ドキドキハラハラがもう少しあっても、良かったかな。

    主人公含め、周りのキャラクタに愛嬌があるのは、好感を持ちました。

    殺人事件ではないけれど、ひとつの事件が起きる、短編の『たった、二十九分の誘拐』の方が私は好きです。
    爽やか。

    シリーズなので、2作目以降、どう変化していくのかが気になる。
    文章と作品の雰囲気自体は好きなので、2作目は読んじゃうかもっ。

  • ジュニア向け?

  • 帯にある「寝ているだけで一晩五千円!?」って、そこが引っかけだよねとわかるよね。
    とんでもないアルバイトでよく泣く女子高校生のやるものじゃないよってセリフが出てくるけど、オバサンだってやりません、そんなバイト。いくら背に腹は代えられないったっていやだわ。
    伏線やら回りのことを読み進めるうちにあっという間に本は半分。いつ事件が起こるのかと思っちゃった。
    出てくる人物の感じから、男の子が読んだ方が受けるかもと思ったよ。
    2巻目も買ってあるから早いうちに読もう。

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