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- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488501044
感想・レビュー・書評
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澁澤龍彦の解説にもある通り、怪奇というよりは奇想・幻想小説の類いの短編集。それでも「死女の恋」や「手」等の傑作(お気に入りです)もあります。
しかし、何といってもこの本の白眉は、30ページにも及ぶ澁澤龍彦の解説じゃないかと。読了後、この手の物語に興味を持った読者には、格好の読書ガイドになっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
全5巻からなる「怪奇小説」アンソロジーシリーズの第4巻で、フランス編。
英米編と比較して「怪奇色」はやや希薄で、どちらかと言えば奇妙な味わいの方が濃いような。これは澁澤龍彦氏が解説で触れているが、お国柄、国民性のようなものらしい(ハイネがそれについてフランス人を皮肉っているとか)。
たまたま幻想的なものが描かれると、それは著者自身の狂気の現われであったり、精神医学的な分析を伴うものであったりするのだ(モーパッサンなどはその典型例だろう)。
ふぅん、ラテン的合理主義には恐怖や幻想などの非論理が介入する余地はない、のかぁ……。 -
このシリーズは怪奇小説、幻想小説というだけではなく海外小説というもののエッセンスでもあると思います。
このシリーズのおかげで私は幸せになりました。じゃなく、海外の文学作品を読む気になりました。高校生の頃。
特に4巻フランス編はとても文学的。
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