オペラ座の怪人 (創元推理文庫 (530‐2)) (創元推理文庫 F ル 1-2)
- 東京創元社 (1987年1月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (470ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488530020
感想・レビュー・書評
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ミステリーというには芸術色が色濃い。想像の羽を伸ばさないと、なかなか浸れない物語背景。切穴とかボックス席とか、天井桟敷といった空間をどう目に浮かべられるかで、味わいが違う。映画と共に楽しむのにふさわしい作品かも。
「エレファントマン」などもそうだが、悲壮感漂う醜い男というのは、好まれたモチーフ。美女や美男の恋愛物語に格好のスパイスとなっている。オペラ座での事件は、幽霊ではなく人間の仕業であったが、その人間の魂が、ある女性の声に包まれ安らかになっていく、そんな物語だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
訳が古いのを読んだので、現代文のセンター試験を解いてるような感じだった。でも、だからこそ伝わってくる悲しみがあったというか、この訳でよかった。
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角川版の訳がちょっと軽かったのでこちらを見てみた。
「怪人」ではなく「幽霊」になっているのが良い・・・怪人って、二十面相じゃあるまいしw
角川版と比べ一長一短あるけれど、全体としてはこちらの雰囲気が好き。 -
ルルーの作品。本格推理じゃないけど有名なので読んでみたら、途中から読み進めるのが止まらず、世界に引き込まれるパワーと読み終わった後の余韻がすごかった。登場人物、多分ずっと忘れられないだろうなぁ。特にあの悪なのに憎みきれない怪人(;_;)
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ミュージカル版を初めて見たのは大分前。
原作を初めて読んだのも大分前。
映画版はオンタイムで見た。
面白くって、はらはらドキドキ。
毎回十分楽しめたけれど、怪人の悲哀がちょっと分かってきたのはつい最近、舞台をもう一度見てから。-
2014/03/10
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劇団四季の舞台を見てから小説を初めて読みました。舞台の方も迫力があって凄かったけれど小説の方も文字でしか表せないオペラ座の世界観があってとても良かったです。
個人的な意見ですが、オペラ座の怪人とクリスティーヌの関係は共依存のようなものだったのではないでしょうか。オペラ座の怪人は醜い自分を愛してくれる人を求め、クリスティーヌは天国のパパが送って来た音楽の天使を求めていた。お互いの条件を満たすのがお互いだったのでは、と。だから2人の関係を恋愛としてでは無く互いが求めていたフィルターを通して映し出された関係の世界だったのでは無いかと感じました。 -
謎解きも、かなり厳しいけど時代を考慮すれば、やっぱり傑作だな。ルルーは好きな作家の一人だから安心して楽しく読めたな。