シュレーディンガーの少女 (創元SF文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488745028

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  • ディストピアSF短編集

  • 満足度高めのSF短編集。SFぎらいでも読めた!どころか引き込まれた!

    ・六十五歳デス
    完全ディストピアの世界観に強おばあちゃん入れて、漫画映えすごそう。読んでる間すごく脳内で映像化できた。紫さんかっこよすぎる。

    ・太っていたらだめですか?
    いちばん血なまぐさいのに友情エンドでよし、とはならない。短いから箸休め的なギャグなのか?

    ・異世界数学
    好き。キャラも立ってて小ネタも楽しい。
    タイトルまんま。

    ・秋刀魚、苦いかしょっぱいか
    視点をちょっと未来にすることで秋刀魚にノスタルジーを感じさせるの天才。秋刀魚食べたくなったしSFに地続きの未来を唯一感じられた。SF苦手でも触れやすい。

    ・ペンローズの乙女
    孤島の少女に漂流少年が初恋、っていうと可愛らしいけど独特な因習が出てきて……で終わらない視点構造が好き。

    ・シュレーディンガーの少女
    さすがの表題作。これ最後に持ってくることでいい感じに締まるしまとまりもいい。ガール・ミーツ・ガールAI、切ないこの読後感も無限の世界のひとつ……

    面白かった!!

  • 女子が多種多様な理由で理不尽に退場させられる未来を描いたライトSF短編集。一話目の「六十五歳デス」がわりと好き。

    ■六十五歳デス:65歳になると強制退場の世界。64歳の紫さんの潔さがいい。母性と伝承の物語。
    ■太っていたらだめですか?:デブコンテストで負けたら強制退場の世界。いくらなんでもありえなすぎか。
    ■異世界数学:数学禁止法で強制退場の世界。かくれんぼの人数問題でひっかかりそうになった。
    ■秋刀魚、苦いかしょっぱいか:秋刀魚が食べたくなる話。強制退場無し。
    ■ペンローズの乙女:生け贄で強制退場の美少女に恋する少年。ドレイク方程式。
    ■シュレーディンガーの少女:生き残り確率50%の量子自殺

  • 個人的には『ペンローズの乙女』がお気に入り。
    視点が行き来するので最初は面食らったが、収束していくのが気持ちよかった。皮肉なラストも切れ味抜群。

  • 「本書のコンセプトは『ディストピア×ガール』です」と著者あとがきにあり、まさにその通りの短編集。ディストピアを描いた小説には耐性があるんだけれど、残酷描写はとても苦手なので、正直読むのがつらい箇所が多かったです。でも読み終えられたのは、ユーモアもあるから。魚を見るのも食べるのも好きなわたしは、『秋刀魚、苦いかしょっぱいか』が一番楽しんで読めました。

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著者プロフィール

1972年茨城県生まれ。東北大学理学部卒。2010年に「あがり」で第1回創元SF短編賞を受賞。著作に同作を収録したSF連作集『あがり』のほか、『架空論文投稿計画』『5まで数える』『イヴの末裔たちの明日』などがある。

「2022年 『シュレーディンガーの少女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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