スタンフォード教授の心が軽くなる先延ばし思考

  • 東洋経済新報社
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  • Amazon.co.jp ・本 (117ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784492044964

作品紹介・あらすじ

締切を守れなくても、結果は出せる!
「先延ばしや」は実は働き者!

明日を存分に活用しよう。
イグ・ノーベル賞受賞の「意義ある先延ばし理論」であなたの人生が一変する。
世界16カ国で刊行され、フランス、スペインでベストセラー入りした話題の書、待望の邦訳!

こんなクセがある人は必読!
●仕事の途中でネットサーフィンを始めてしまう
●デスクもデスクトップも探し物に苦労する状態
●完璧な仕事をする自分の姿を妄想する
●締切にいつも追われている
●先延ばししてクヨクヨする

本書を読めば、自分に自信が持て、先延ばしグセとうまく付き合えるようになります。「先延ばし」したままで何もしていない人はほとんどいません。思い出してください。何かを先延ばしにしても、その代わりに別のたくさんのことをやり遂げているのではないでしょうか。やることリストに書いたことを全部できなくても、怠け者ではありません。先延ばしをする自分にクヨクヨするのではなく、先延ばしとうまく付き合う方法を説く、これまでにない本です。

[本書への推薦の言葉]
「効率よく先延ばしをしたいなら、この本は先延ばしにせず読むことをお薦めする。
ペリー博士は、物事に手をつけられない自分との戦いに現れた救世主だ。
次から次へと現れる、義務と称した怪物よ、さらばだ」
                      ――P・J・オローク(『楽しい地獄旅行』著者)

感想・レビュー・書評

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  • ライフハック本と思って読み始めたが、先延ばし癖でも案外悪くないよってエッセイ本であった。

  • 筆者はスタンフォード大哲学の教授。
    ’20.7東大教授 哲学 梶谷真司 のラジオを聞いて、
    対話では結論を出す必要も、相手のことを聞く必要もない、
    と納得する。要は話すことは模索すること、かな。
    本書からは何も得るものはなかった、と言う結論も出すべきものではないかも。梶谷さんによれば。
    wordyとしか思えない。まだまだ読解力がないのかもしれない。

  • 先延ばしは最悪な欠点ではなく(何がを先延ばししている間に)多くのことを成し遂げている..という先延ばしに対して肯定的な内容は斬新。さすがイグノーベル賞(笑
    (かと言って、先延ばしを良しとしているわけではない)
    先延ばし体質でない人が読んだら「なんのこっちゃ?」かもしれないけど、先延ばし体質な私にはウケる内容でした。特に縦型・横型人間のあたりがなるほどそうだったのか〜でした。

  • ”The Art of Procrastination : 先延ばし思考。
    スタンフォード大学の教授が「先延ばし」を科学するのかとおもいきや…、著者ジョン・ペリー氏は哲学が専門(笑)。

    というわけで、先延ばしをする「自分」に焦点をあて、そんな自分を受け入れつつもうまく付き合っていく方法を、おもしろ真面目に述べた一冊。究極的な結論は p.88、p.102 で述べられている。そう、そんな甘い話はないのだ。

    なお、本書第1章のコラムで、ペリー氏はイグ・ノーベル賞を受賞!
    そういうつもりで読むべし。

    <読書メモ>
    ・人間は本来、合理的な生き物である。(p.2:はじめに)

    ・私の行動で最も合理性から遠いものといえば「先延ばし」だろう。あれは1995年のことだった。私は、いつまでたってもやるべきことに取り掛からない自分にうんざりし始めていた。ところがそのとき、あることに気がついた。私に関する客観的な評価は、たくさんの仕事をこなし、勤務先であるスタンフォード大学に、私の専門である哲学の分野でそこそこ貢献しているというものだった。(p.3)
     #あ”ー、分かる。わかるが、いいのか…。

    ・私の言う「意義ある先延ばし」は、「先延ばしにするからといって何もしないわけではない」という考え方が前提と成る。(p.11)

    ★仮に、何本かの鉛筆を削る以外にやることがなくなれば、どんな力を持ってしても鉛筆削りに取りかからせることはできない。その反面、たとえ難しく時間のかかる重要な用事であっても、それ以上に緊急性や重要度の高いことをせずにすむのであれば、進んで手をつけようとする。
     この事実を逆手にとってやらないといけないことを片づけるようにすれば、その過程で何かを先延ばしにすることは「意義ある先延ばし」となる。(p.11-12)
     #なんだか逆説的だが、こういうふうにとらえることが大事ってこと。

    ★リストの上位には、上位に適した用事を見極めて持ってくる必要がある。次の二つの条件を満たしているものが理想だ。一つは、明確に決まっている(が、実際には守らなくても何とかなる)締切があること。もう一つは、とんでもく重要なことに思える(が、実際はそうでもない)ものであるとこと。幸い、日々の生活にはそういう用事が溢れている。(p.13-14)
     #ちょっと Tips 的な項目。

    ・重要度も緊急性もそれほど高くない用事を見つけたうえで、それらを直ちにやらないといけない用事だと思い込む必要がある。だがこれは難しいことではない。なぜなら、先延ばしやとされる人はみな、自分を欺くことを非常に得意としているからだ。(p.16)
     #ん?、シニカル!

    ★引き受けた瞬間から、私のなかで妄想が始まる。最高の査読レポートを書いている自分の姿を思い浮かべるのだ。渡された原稿を隅から隅まで徹底的に読み込み、著者の努力がよりいっそう報われるような意見を書く。それを読んだ編集者は…(略)
     #うん、分かる! この「感覚上の完璧主義」。

    ・そういうときには、ミュージカル『ザ・ミュージック・マン』の代表的な劇中歌「76本のトロンボーン」のような曲を聴くべきだ。この行進曲を聴くと、何もかもうまくいくように思えてくる。そのリズムに乗って動きだしたくなる(p.44)
     #たしかに → http://www.youtube.com/watch?v=ODu888i14-I

    ・しかし、メールが主流になったいま、返信を受け取ったとたんにその返事を送ってくる人がいる。これをやられると、私のような先延ばしやはイライラする。メールを処理した自分を労う間もなく、同じ相手から新たにメールが届くのではたまったものではない。
     #はっはっはー、わかる(^^;)。

    ★私と同じ先延ばしやのみなさんには、この罠に陥らないようにしてほしい。先延ばしにするクセは欠点であり、秘めたる美徳ではない。この本を通じて、先延ばしやがヒーローに成る理論を見つけたいとも思っていない (略)私はただ、先延ばしは最低最悪な欠点ではなく、先延ばしグセがあっても多くのことを成し遂げられるということを伝えたいだけである。自分を欺く技術と少しばかりの自分をコントロールする意志があれば、先延ばしを減らすことは可能だ。そして、この章のポイントでもある「欠点は時としてメリットをもたらすことがある」ということを最後に付け加えておこう。(p.88)

    ★とはいえ、やらないといけないことはやらないといけない。やることリストやアラーム時計など、自分の周りにさまざまなトラップを仕掛けよう。誰かとの共同作業にすれば、何も達成しないという事態は防げる。とにもかくにも、人生を楽しむことをお忘れなく。(p102-103)

    <きっかけ>
     イグノーベル賞受賞の先延ばし理論(?)に興味があって。”

  • 先延ばしをあまり攻めなさんな、それでも変えたければ。なんだけれど。

  • やらなきゃいけないと思っていることとは違うことから手を着け始めてしまう、そんな先延ばしグセをダメだと思っていたけれど、その欠点を活かすというか、捉え方を変えることで、そんな自分を責めないで済む方法を教えてくれた本。思い当たる人は一読の価値あり!

  • 真面目に読み物というよりもジョークの効いたエッセイと言う感じ。決して嫌いなスタイルではないが哲学者の書いたエッセイというのならば土屋賢二のエッセイの方が何十倍も面白い。

  • 先延ばしすることは、悪いことじゃない。
    ある事を先延ばしすることは、別の重要な事を遂行することを促している?

  • 先延ばしを悲観することはないが、努力は必要。

  • 作業をしようとしてパソコンを開いたのに、ネットやメールを見てしまう。
    家の中のあの場所を片付けようと思いつつ、何日も何ヶ月!も経ってしまう。
    「いけないな」と思いつつ、やるべきことを先延ばししてしまう自分に、しばしば呆れてしまうことがあります。
    しかしその「先延ばし」をポジティブにとらえた本があると知り、さらには帯の暢気そうな(でもなぜか勝ち誇っている?)おじさんの写真にも心に惹かれたので、読んでみることにしました。
    まず最初に、スタンフォード大学教授である著者が、大学のWebページに掲載したエッセーが掲載されています。
    以降はそのエッセーの要素を発展させる形で、先延ばしをしてしまう原因、先延ばしをなくす方法、先延ばしすることのメリットが、短い章立てで書かれています。
    先延ばししてしまう自分を客観的にとらえて、良い部分/悪い部分を考察し、「それでも直さなきゃ」として行動を変えるノウハウをシェアする、そんなスタンスで書かれているなあと、受けとりました。
    体系的に勉強するというよりは、著者の主張の中から共感できる部分を吸収する、そんなタイプの本だと思います。
    「重要案件を先延ばししているうちに、案件自体が消えてしまうことがある」という部分などは、「たしかにそうだ」とうなずいてしまいましたよ。
    先延ばししてしまう自分/相手を、否定的に考えず前向きに付き合う。
    そんな気持ちにさせてくれた一冊でした。

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著者プロフィール

アクター・演出家・俳優指導者。英国ブリストル大学で演劇を専攻後、約10年間コミュニティーシアターでの実験演劇プログラムの開発やプロデュースをInter Action Trust と共に行う。その後、Arts Educational London Schools の演劇担当ディレクターを務める(1997年原書刊行時)。同時にヨーロッパ各地で演劇公演やアクターのためのワークショップやトレーニングを行う。ニューヨーク、ロサンジェルスでは一人芝居も上演する。ロンドンでは青少年の演劇公演や大規模な公演の演出も手がける。演技指導の経験も豊富。

「2014年 『演劇入門ブック ビジュアルで見る演技法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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