V字回復の経営: 2年で会社を変えられますか 実話をもとにした企業変革ドラマ

著者 :
  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532149345

感想・レビュー・書評

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  • うんちく豊富。臨場感あり。

    機能別組織の構造的問題。顧客の視点、競合の動向が欠如。内向きの政治劇。
    マトリックス組織でタテとヨコの利害がぶつかるのは宿命。
    一つ上の階層にいる共通の上司が早め早めに積極的に動くことが必要。上司自らが積極的に動き回りいち早く手を打つ。
    トップは何をやろうとしているか戦略のストーリを明確にするとともに、それを実現する具体的なアクションを起こす。
    組織の再構築だけで終わらせてしまう経営者が多い。

    改革のシナリオは過去に対する「強烈な反省論」を具体的な事実関係や数字の裏付け(徹底的な事実・データに基づく追い込みが不可欠)とともに提示することから始まる。
    この反省に共鳴できないと、この先のアクションプランが腹に落ちない。

    改革8つのステップ
    1)成り行きのシナリオを描く:現実直視/このままいくとどうなるかを見極める
    2)切迫感を抱く:あるべき姿とのギャップが危機感/切迫感となる。
    3)原因を分析する
    4)改革のシナリオを作る
    5)戦略の意思決定をする
    6)現場へ落とし込む
    7)改革を実行する
    8)成果を認知する

  • プレジデント2008.3.31号で高田貴久(プレセナ・ストラテジックパートナーズ代表)、丸善社長の小城武彦が、必読書にあげ、特に小城は「今ある経営書の中で最高の一冊」と持ち上げていたので期待して読んだ。確かに面白いし、ファイトを書きたてられるが、なんとなく理論の裏打ちはなく、宗教の教祖が書くモラル書の匂いが濃厚。同著者の「戦略プロフェッショナル」も読んだが・・。

  • ● 「創って、作って、売る」は企業競争力の原始的構図であり、それをスピードよく回すことが顧客満足の本質である。

    ● たとえ『商売の基本サイクル』を速く回せる組織が実現しても、『戦略』が曖昧なままだったら効果は出ません。お粗末な戦略を高速に実行するのでは、かえって始末が悪い。

    ● 経営改革において「組織の再構築」と「戦略の見直し」はワンセットで検討することが不可欠である。現実には、組織をいじり回すことを先行させてしまう経営者が圧倒的に多い。

    ● 計画を組む者と、それを実行する者は同じでなければならない。他人にやらせることを前提に立てた計画は無責任になりがちである。あとで失敗の原因を計画のせいにすることもしばしば起きる。

    ● 改革とは上から下への「魂の伝授」に他ならないと思います。その魂とは何でしょうか。私は事業を先導する経営者にとって、あるいは経営者的人材の育成において、もっとも重要な要素は「高い志」であると思います。

  • 200906/改革シナリオを検討する始めの段階では選択肢を規制しない/顧客の不満は何か。何故我々はそれを満たせないのか?/競合はなぜ我々より強いのか。その負け戦の原因は?/適正な経営行動の第一歩は厳しい現実直視から始まる。中身を自分で扱える大きさにまで分解していく。経営者が現実直視を怠っているケースは多い/「あるべき姿」が明確でないとうまくいっているかいないかの判断は成り行きに流され、厳しい現実直視は先延ばしにされてしまう/肥大化した機能別組織10の欠陥/事業を元気にするには「商売の基本サイクル」を貫く「5つの連鎖(価値連鎖・時間連鎖・情報連鎖・戦略連鎖・マインド連鎖)」を抜本的に改善しなければならない/スモール・イズ・ビューティフル/反省論が中途半端なままだと改革の結集が起きない/営業戦略のカギは、いつも営業マンの頭の中をスッキリさせておく、つまり彼らの心理的集中を確保すること/戦略の内容の良し悪しよりも、トップが組織末端での実行をしつこくフォローするかどうかのほうが結果に大きな影響がある。戦略を決定したらそれで自分の役割が済んだつもりのトップは多い/成功の要因とステップ:?改革コンセプトへのこだわり、?存在価値のない事業を捨てる覚悟、?戦略的思考と経営手法の創意工夫、?実行者による計画作り、?実行フォローへの緻密な落とし込み、?経営トップの後押し、?時間軸の明示、?オープンで分かりやすい説明、?気骨の人事、?しっかり叱る、?ハンズオンによる実行/

  • NRIは、危機意識の持ち方が半端ではなく強い。個人の危機感、周りからの危機感。職場の雰囲気が、日常的にピリピリしている。いいのか悪いのかは別にして。
    多角経営についてだが、バブル崩壊時に、多角経営していた企業がドンドン倒産していった。我々は?と自問すると、あれも、これも自分のサービスに関連するコンテンツであったら、なんでもかんでも取り入れて、多角経営をしている。やっと今、それに対してメスが入っている。

  • これは、本当におもしろい!企業改革のドラマである。教科書みたいです。?問題解決の糸口が見つけられない場合は…ひとりひとりの理論、思想、コンセプトがバラバラな状態が多い!!集団として現実を整理することが出来ない。?組織改革 10の狙い?事業責任が明確な組織に?損益が見えやすい組織に?「創って、作って、売る」が融和して速く回る組織に?顧客への距離感が縮まる組織に?少人数で意思決定できる組織に?社内コミュニケーションが速い組織に?戦略を明確にしやすい組織に?新商品育成が促進される組織へ?社内の競争意識が高まる組織に?経営的人材の育成が早まるそしきに

  • 硬直化した収益の上がらない会社をどう回復させるか。
    改革に抵抗する人間はどんなタイプでどんな対抗をするのか。
    組織を劇的に変革するために何が必要なのか。
    これは30前後のマネージャーに読ませたい。

  • soso 組織改革

  • 単なるビジネス本の域を超えています。サクセスストーリーの小説としても抜群です。泣きました。多くの人に読んで欲しい本です。

  • ○2年で変わらなければ10年たっても変わらない。
    三枝氏は経営のプロですね。

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著者プロフィール

(株)ミスミグループ本社名誉会長・第2期創業者。一橋大学卒業、スタンフォード大学MBA。20代で三井系企業を経て、ボストン・コンサルティング・グループの国内採用第1号コンサルタント。32歳で日米合弁会社の常務、翌年社長就任。次いでベンチャー再生等二社の社長を歴任。41歳から事業再生専門家として16年間不振事業の再生に当たる。2002年、ミスミCEOに就任。同社を340人の商社からグローバル1万人超の国際企業に成長させ、2021年から現職。一橋大学大学院客員教授など歴任。著書4冊の累計100万部。

「2023年 『決定版 V字回復の経営 2年で会社を変えられますか? 「戦略プロフェッショナル・シリーズ」第2巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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