最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこ
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2006年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532312633
作品紹介・あらすじ
成功する人は、いつも、どこに注目しているか?トップクラスの人たちの「どんな行動のなかにリーダーシップやマネジメントが存在するのか」「そうした行動は、どんな欲求や欲望によって生み出されるのか」-彼らだけが知っている、たったひとつのことを明らかにする。
感想・レビュー・書評
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コンサルタントの方が書いた本なので、実例に基づいて書かれています。特にリーダーとマネージャーの違いについてが興味深く、混同しがちなことによる弊害もあるのではないかと気づかされます。管理職の方は定期的に読み返すことによって、日常業務の棚卸しにつながるのではないでしょうか。
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1年前に読んだ本で本当に良い本だったので再読。
そしてこれからも定期的に読み直す。
リーダー
未来を元に語る
より良い未来に向けて人々を一致団結させる
最高のリーダーは専門家の意見を強く求める
リーダーの出発点は自分が描く未来のイメージ
われわれ
誰を満足させようとしているかを正確に知らなければならない
ターゲットとなる顧客層を決め、そのニーズをはっきりと描いて見せる
ものを考える時間を作る。熟考し、反芻する
リーダーがチームの前で部下を称賛するとき、その理由はチームの価値観を表すものになる
マネージャー
メンバーを元にかたる
人の才能を業績に結びつける
マネージャーの出発点は部下1人
部下の才能、スキル、経験、目標を観察し将来計画を立てる
人を選び、期待する仕事内容をはっきり示し、褒める -
今の企業では、入社して役職を得ていくプロセスにおいて、マネージャーを経験してリーダーになっていくシステムのように思う。しかし、実はマネージャーの延長線上にリーダーはないのだと分かった。
リーダーにもマネージャーにも違った素質が必要で、優秀なマネージャーだから優秀なリーダー候補という訳ではない。マネージャーが適職だったり、マネージャーがダメでもリーダーに適性があるというケースだってあるはずなのだ。
それぞれに必要なことが、この本には書いてある。
優秀なマネージャーになりたいのか。優秀なリーダーになりたいのか。それぞれの目的に応じて、見る視点や行動の仕方を変えていかなくてはならない。
「たった一つのこと」と言っているが実は一つではない。しかし、多くの項目を挙げていないので、本質のような印象を持つ。まずは、実践してみる上でも明確な指針となるのではないかと思う。
構成については疑問がある。
第一部では組織の継続的な成功について書かれており、第二部では個人の継続的な成功について書かれている。
この本のタイトルでは、組織について書かれているような印象ではあるが、個人についての成功がなぜ書かれているのかが疑問だった。だが、個人についての成功は共感できる内容だった。 -
自己啓発の1つ。
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優れたマネジャーの役割は人の才能を業績に結びつけること。
優れたリーダーはよりよい未来に向けて人々を一致団結させる。また決して現状に満足しない。
リーダーには楽観主義と強い自我が必要。つまり生まれつきリーダーになり得る人がいるということ。
マネジャーの出発点が部下一人であるとするならば、リーダーの出発点は自分が描く未来イメージだ。
マネジメントの基本
1.人をきちんと選ぶ
2.期待する仕事の内容をはっきり示す
3.褒めることと認めること
4.部下に気遣いを示すこと
優れたマネジャーなら誰でも知っているたった一つのことは、部下一人一人の特色を発見し、それを有効に活用すること。
部下が成功した場合はその強みを褒め、失敗したら努力不足を指摘する。
リーダーはある一つ明確な尺度を提示することが大切である。
多くのリーダーが取り入れている3つの規律
1.考える時間を持つ
2.慎重にヒーローを選ぶ
賞賛すべき業績をあげた従業員のこと
3.練習する
よりはっきりとした未来を理解させる為の言葉やイメージやストーリーを繰り返し練習する。
つまり有能なリーダーは明確であればよい。誰の為に働くのか。核となる強みはどこにあるのか。
どの尺度に注意を集中すべきか。どんな行動をとるべきか。こういった事柄に明確であるべきである。
肝心なのは当たり前のことをいち早く見抜き、それに基づいて行動する才能を持つことだ。
継続的な成功の為に我々が知らなければならないたった一つのことは、自分がしたくないことを見つけ出し、それをやめる。
まとめ
マネジャー は部下の個性に注目し、それを最大限に活かすこと。
リーダーは未来を鮮やかに描き出し、組織がどこに向かっているか明確に示すこと。
個人が継続的に成功する為には、自分がしたくないことを見つけ出し、やめること。
翻訳書に感じられる読みにくさはあったが有用な書であった。 -
・マメージャー…よい人選をする、期待する内容を明確にする、よい仕事を認めて褒める、気づかいを示す
・リーダー…組織が向かうべき未来を明確に示す。複雑な尺度は目標とするには適さない。明確な尺度をひとつだけ設定する
・個人…自分がしたくないことを見つけ出し、それをやめる -
組織における二種類の人の引っ張り方が書いてあります。
・未来を魅せる
・個人の長所を伸ばす -
シンプルかつ肉厚。
最近職場で昇進の機会があり、あるべき像を明確にするべく手に取った。
個人的にアメリカの本は個別事例の紹介(とピンとこないアメリカンジョーク)に終始しがちという印象だったが、この本もそうした側面があるものの主張はシンプルで分かりやすく、自分ごと化して行動できるのではないかと思った。繰り返し読んでバイブルにしたいと思う。 -
優れたマネジャーは中央から見る。優れたリーダーは頂点から見る。
どちらかに得意不得意はあっても、組織の上に立つのであればどちらとも習得しておきたいもの。
面接のTipsとして参考になった箇所があった。
具体的な質問をして的を得た回答が返ってこないときは、そこをさらに深掘りしても意味がないということ。そこはその人の得意な領域ではないから、的を得た回答が返ってこない。別の質問にシフトすべき。 -
例によって海外の著書によくある感じの冗長さは否めないが、読了後にはこうじゃないと腹落ち感はないのかもと思った。
あとがきを読めば主張は明確ながら、そこまでの過程で感じたことが、心に残るのかもしれない。