- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532320423
作品紹介・あらすじ
能力よりも努力よりも大切な、「注意」と「集中力」。全世界500万部『EQ』著者の最新作待望の邦訳刊行!
感想・レビュー・書評
-
マインドフルネス、瞑想等最近注目されるスキルに関する有用性がわかる。
マシュマロ テストからもわかるように、感情をコントロールするスキルが社会で成功するために重要であることを再認識。
経営者には共感性も必要だと、自分がワーカーだった頃は上司に対して感じていたはずなのに、自分が上に立つと人は忘れてしまうのか。それとも、その頃から共感性を欠いたまま昇進してしまったのか?ひょっとすると共感性を欠いていた方が出世し易い?パワハラがはびこっているところを見ると、その可能性が高い!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「やらなくてはいけない」と思っていることがあっても、別のことを考えてしまう、飛び込んできた情報に反応してしまう。
そんな集中力のない自分に気づき、”改善しなければ”と感じることが、日常生活で多々あります。
その”集中力”について書かれている本があると知って、「自分の悩みを解決するヒントが得られるかもしれない」と期待して、読んでみることにしました。
本書は大きく、7つのパートで構成されています。
人間が何かに注意を向ける、集中するということはどういうことなのかをまず定義し、その要素となる、自己への集中、他者への集中、外界への集中それぞれについて、解説しています。
その上で、どのようなトレーニングにより集中力を高めることができるかを紹介し、最後に、組織を率いるリーダーに求められる集中力を提示しています。
各章の中でまず、関連するエピソードを紹介し、その上で著者の考察を展開していくというパターンで書かれているので、ずっしりとした本の外観よりは、取り組みやすい内容になっているかと思います。
自分がいま、集中力を失っているなと感じた時に、本書に書かれているどの状態にあるのかを意識すれば、改善出来るかもしれない、と前向きな気持ちにさせてもらえました。
集中力を高めるトレーニング方法については、もう少し具体的な事例を知りたいなと思いましたが、本書に書かれていることを参考に、自分なりに取り組んでみたいと思います。
. -
3つのタイプの集中力、自己への集中、他者への集中、外界への集中。テクノロジーが人間注意を奪って、人関関係を断ち切ってしまう。目の前のせ起っている事に関心が向かない。
脳のトップダウンシステム能動的、ボトムアップシステム受動的。情動をトップダウンで制御することは可能。マインドワンダリングの効用。じっくり自由に考えをめぐらす時間の確保が何より重要。
脳のおしゃべり止めるための瞑想。注意が疲労した時は休息とること。自然ぼ中に身を置くこと。
自己認識は極めて重要な集中であり、人生の指針となる内なるこえにみみを傾けること。
マインドフルネスとリーダーシップ。 -
素晴らしかった。
集中力が成果に結びつくという主張ですが、「人間が注意散漫になる(集中できない)根本原因」を能の二つの機能に着目して科学的に立証しています。その理論が各章を通じで軸となっているので説得力があり、腑に落ちる。
実生活に役立ちそうな助言もたくさん。反復演習は単に数をこなせばいいだけではなく、一回一回に集中して行ったほうが成果は飛躍的に向上する、とか。
自身の集中力や成果の出し方に関心がある人だけではなく、教育者にもお勧め。 -
取り留めのない本という印象。
タイトル通りに集中力、がキーワードになっているようだが、要は成功するには云々というのを多方面から述べた本。最初は脳科学的な脳の働きに関することを述べた後、共感性やシステム思考、マインドフルネスの話など、あらゆる観点の話がでてきて、散漫な内容。
最後は、人は短期的な決断をしがちだが、リーダーは長期的思考が必要、みたいなことを言って完了。そんなことはわかっているけど、何?という感じだった。
300ページ書いてある割に、頭に残ることが少ない。近いテーマだと、最近読んだ「スマホ脳」のほうが断然分かりやすかったなあと。
各章で様々な観点の事例が出てきて、何がよい、何が悪い、というのが書かれているものの、結論がよくわからない。深く掘り下げるテーマが少なく、全てが同レベルで繋げられているせいかもしれないし、それに対してどう行動すべきか、筆者自身も明確に書けていないからではないか。残ったものが少ない、机上の空論の本だった。 -
作家、心理学者、ジャーナリストであり、EQの著書で知られる著者による新刊。
タイトルや第1章からすると、注意力や集中力に関する本のように思える。が、実際の内容はかなり多岐に亘る。途中で、これは何の本か何の章か、よく分からなくなってしまうほどだ。一応、テーマは注意力、集中、自制といったキーワードで括れそうだが、他にも共感、感受性、パターン認識、システム思考なども重要なトピックとして登場する。全体に亘って、脳科学や行動心理学、EQなどの研究成果が科学的根拠として示される。
日常生活で即実践できる何かを求めて読む本ではないが、長期的・全体的な視野で人生やビジネスを見直すのには役立ちそうだ。 -
vol. 335 最新作待望の邦訳。リーダーが手放してはいけない「力」とは何か?http://www.shirayu.com/letter/2015/000678.html
-
集中力を高めるための具体的な方法論がもっと知りたかった。
・自分の最も深い価値観や目的意識に従って人生を歩むための強烈な指針は、どこから来るのだろうか?決め手は自己認識、とくに自分の内なる肉体の声を聞きとる能力だ。微妙な生理的反応には、決定を下そうとしている案件に関するその人の経験のすべてが凝縮されている
・他人の意見に押し流されて自分の内なる声を聞き逃すことのないように。そして、何より大切なのは、自分の心と直観に従う勇気を持つこと。心や直観は、自分がほんとうはどうありたいのかを既にわかっている
・愛する者がそばにいてくれるだけで鎮痛効果がある。共感が強ければ強いほど鎮痛効果が大きい
・電子メールを返信するまでに長い時間がかかるほうが社会的権力が大きい。つまり、上司は部下からのメールを長い間放置しておくが、部下はその逆
・マインドフルネスを身につけると、どんな場面においてもバランスの取れた落ち着いた対応ができるようになる。一つの考えに拘泥せず、意識にのぼるものに自由に注意を向けられるようになる。傷ついたり失望したりしがちな人も、マインドフルネスがあれば、みじめな堂々めぐりにつながりかねない思考の流れを断ち切ることできる。思考に流されるのではなく、立ち止まって「それは単なる思考にすぎない」と見切り、その思考にもとづいて行動するか否かを選択できる
・やらないと決めることは、やると決めることと同じぐらい重要なのだ
・システム思考を身につけても、自己認識と共感能力がなければ、優れたリーダーにはなれない
・優秀なチームはくすぶる不和を表面化させて沸騰する前に処理するなど、集団の自己認識を高める努力をしている -
【ノート】
・2017/5/16に風呂の中で一通りページ繰り。面白そうかな。それにしてもSQって、ゴールマンの中では黒歴史なのか?最後、リーダー論になってるという展開は何だろう、興味深い。
・2019/11/09 ザッとななめ読み。
「注意力」によって能力が発揮できたり、学習したりスキルを習得できる。が、「注意」が伴っていないと、つもり、漫然とだと効果は上がらない。「注意力」が散逸するのを制御できることは脳科学でどの部位の活動によるものかので把握されており、それはマインドフルネスなどで鍛えることができる。これは、くよくよとネガティブなことに悩んでしまう精神状態にも有効な、こころの力だ。
【目次】
Part 1 「注意」を解剖する
第2章 基本
第3章 心の中のトップ・ダウンとボトム・アップ
第4章 「うわの空」でいるメリット
第5章 集中と夢想のバランス
Part 2 自己を知る
第6章 人生の内なる指針
第7章 他者が見るように自分を見る
第8章 「自制」のコツ
Part 3 他者を読む
第9章 見えすぎる女
第10章 「共感」の三つのかたち
第11章 社会的感受性
Part 4 もっと大きな文脈で見る
第12章 パターン認識、システム思考とは
第13章 システム認識の欠如がもたらすもの
第14章 未来の機器を見通す
Part 5 理にかなった練習法
第15章 「1万時間の法則」の盲点
第16章 ゲーム脳の功罪
第17章 注意と集中の訓練法
Part 6 良きリーダーの集中力
第18章 リーダーが選択すべき道
第19章 必要な三つの集中力
第20章 優れたリーダーの条件とは
Part 7 より大きな視野を
第21章 遠い未来を考えられるリーダー