トリガー: 自分を変えるコーチングの極意
- 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2016年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (307ページ)
- / ISBN・EAN: 9784532320492
作品紹介・あらすじ
「やろうとしていたことを先延ばしにしてしまう」「些細なことでカッとなる」…。大人になってから悪い習慣を変えるのは難しい、最後までやり遂げるのはもっと難しい。なぜ私たちは、なりたい自分になれないのか?それは「環境」がトリガーとなって、私たちの行動改善を阻んでいるからだ。意志の力だけに頼っていては、人は変われない。本書では、私たちの行動を決定づける「トリガー」が何かを解明し、トリガーを味方につけて行動を有意義に改善して、それを長続きさせる仕組み-セルフ・コーチングの極意を、数々の名経営者たちを指導してきた著者が伝授する。
感想・レビュー・書評
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セルフコーチングの事例、環境と意識の相関。
一般的なセルフコーチングの本との違いは、本書自体がコーチ役となって日々の自己啓発の一助となる点だと思う。
内容は素晴らしいと思うが、自己啓発要素が強いので期待していた内容ではなかったが、セルフコーチングとして機能的かつ実用的だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
もう自己啓発系は読む時間を取らないと決めていたのですが、
この本は読む必要性が出てきたので、ささーっとナナメ読み。
某読書ガイドを入手していたおかげで、ある程度本の中身は理解できていたので、大変助かりました。
人は努力とか意志の力では変われない、と著者は言います。
さらに、環境要因(トリガー)に多大な影響を受け、
望ましくない行動を起こしてしまう。
そんな時に役立つのが、「~しようと最大限努力したか?」という能動的な自問自答の問いかけ。
それを毎日やって仕組化する。
そんなポジティブなトリガーを作ってあげることで、人は劇的に変わるはずだ、ということみたいです。
(ナナメ読みなので、間違っていたら、ごめんなさい。)
正直、自分の興味のある分野ではないけど、まずはやってみましょう、ということで、
実際にちょっとしたツールを使って実証実験中です。
果たして、効果はあるのか??
著者は経営者向けのコーチを数多く経験してきている有名なコーチらしく、
セルフ・コーチングとかに興味のある人は、相性が良いかもしれないですね。 -
【自分を変えるトリガー】
A.行動を改善する上で、効果的なのが「能動的な質問」である。「あなたには明確な目標がありますか?」といった受け身の質問ではなく、「明確な目標を立てるために、あなたは最大限の努力をしましたか?」と能動的に問うことで、どこで努力し、何を変えればよいかが見えてくる。
B.「環境」が私たちをコントロールしている私たちは、「環境」が私たちの行動を決めていることに気づかないまま人生を送っている。渋滞した高速道路で、イライラしてキレることがある。それは、乱暴なドライバーに囲まれた状態がトリガーとなり、私たちの行動を一時的に変えてしまうからだ。人は環境の容赦なき力の犠牲になることがある。
C.私たちは環境とうまくやっていると思っているが、実は戦っている。環境をコントロールしているつもりだが、実際には環境が私たちをコントロールしているのだ。
D.どの組織も、「あなたには明確な目標がありますか?」といった“受け身”の質問をする。なぜ受け身かといえば、彼らに対して何がなされたかを考えるようにできていて、彼らが自分のために何をしているかを尋ねないからだ。受け身の質問を受けると、たいてい「環境」のせいにする。「あなたには明確な目標がありますか?」と尋ねられて「いいえ」と答える時、社員は「上司が決断しないから」「会社は毎月戦略を変更するから」などと外的な要因のせいにする。「私がいけない」と言うことはほとんどない。
E.仕組みがなければ、私たちは改善しない」ということだ。1 日の中に仕組みを組み入れるのは、規則性がなく手におえない環境を制御可能にする方法だ。買い物リストを作れば、支出に仕組みができる。必要なものを買うことを思い出し、不要なものを買うのを避けられる。毎週何キロ走ったか記録することは、予測のつかない人生の一部をコントロールする仕組みだ。仕組みが私たちを手助けする。日課の質問は、仕組みである。「私は最大限努力したか?」という質問に毎日必ず答えることで、
私たちの人生に欠けていた厳しさ、自己規律を植え付けることができる。 -
・P87:優秀なリーダーは成熟度に応じてリーダーシップのスタイルを変える。それが状況的リーダーシップ(SL理論)と呼ばれる所以である。ハーシーとブランチャード(SL理論の提唱者)は、リーダーは次のことをすべきだと考える
部下の成熟度の変化を追うこと
状況に応じてしっかり対応すること
状況は常に変化することを認識すること
部下の成熟度に応じてリーダーシップのスタイルを調整すること
これが状況的リーダーシップであり、リーダーと部下の関係によって4つのスタイルに分けられる
1.教示型
2.説得型(コーチング型)
3.参加型(サポーティング型)
4.委任型(移譲型)
・P235:自我が消耗する中で行動する
社会心理学者ロイ・F・バウマイスターは、1990年に「自我の消耗」という言葉を生み出してこの現象を言い表した。彼は、私たちには「自我の力」と呼ばれる有限の概念的リソースがあるとする。
それは、誘惑に抵抗する、妥協をする、欲望を抑制する、考えや発言をコントロールする、他人の作ったルールを忠実に守るなどの自主規制の様々な努力によって一日の間に消耗していく。このような状況を、バウマイスターは自我が消耗するという。
消耗は自己コントロールに限られた事ではない。多くの自己管理型の行動に適用できる。最も顕著なのは意思決定に与える影響だ。新車を買うときに何十もの選択肢から選ぶのであれ、泊まりがけの会議に参加させる人の数を減らそうとするのであれ、意思決定が多ければ多いほど、その後に続く決定を扱う時に疲れてしまう。研究者はこれを「決断疲れ」と呼ぶ。
この状態では二つの行動パターンを取る。一つには、不注意な選択をする。第二には現状に甘んじて何もしなくなる。今その瞬間、決断するには疲れすぎているからだ。 -
意思の力では習慣は変えられない。変えるためには、正しいしくみが必要だそうです。納得。
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勧められた本であるが、トリガーの題名とあまり関係しない内容の啓蒙本。
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意思は環境に影響されてしまう。影響されないためには環境を捉えた上で、行動を習慣化することが大切になる。
環境を捉えるとは自分にとっての悪循環のパターンを見つけることから繋がっていくと思う。悪いところを見つけ取り除く、または影響を弱め、良い習慣を続けやすい状況を整えることがポイント。
学び
・変化の輪「受け入れる」
・最大限努力したか
結果ではなく、プロセスにフォーカスする。
・エイワット
必要な投資か否かという問いかけ。
確かに「命という時間の最善の使い方か?」という
問いかけは自分を考えさせる。