知徳国家のリーダーシップ

  • 日本経済新聞出版
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784532324063

作品紹介・あらすじ

 歴史を踏まえたとき 改めて未来が見える!
 米中対立、日本経済の低迷、政治不信、コロナ禍――
 揺らぐ世界のなかでこの国が立ち向かうべき方向とは?
      知の巨人が徹底討論

 中国の台頭と米中の対立、変化への対応ができなくなった日本の経営トップ、急速な人口減と高齢化に伴う社会不安、そして新型コロナのパンデミック――内外に課題を抱えた日本。この危機から脱出するためには、新しいリーダーの台頭が欠かせない。
 明治維新後の近代日本を創った大久保利通、伊藤博文、渋沢栄一、益田孝、戦後日本の躍進の基礎を創り支えた吉田茂、中曽根康弘、本田宗一郎、稲盛和夫の8人の傑出したリーダー達の生き様を振り返りながら、野中郁次郎、北岡伸一という現代日本を代表する2人の「知の巨人」が、リーダーシップ、教育、組織、知的機動力などの論点を軸に、歴史的史観を踏まえ、日本が直面する課題や、あり得べき姿について徹底的に語り合う。

 軸とするテーマは大きく4つ
 1 現代の日本にとって危機ととらえることができる急激な環境変化を複合的な危機ととらえる
 2 明治150年の近代化の経験をふり返り、「温故知創」の観点で未来へのヒントを探る
 3 野中の理論的枠組みを用い、社会が暗黙知(文化、慣習等)から形式知(新たな製品技術等)を創出するメカニズムを分析し、明治や戦後の日本の何が優れていたかを明らかにする
 4 北岡の歴史観という時間軸(横軸)と野中の知識創造という縦軸を交差させることで、現在の日本の宿痾や今後のあるべき姿をよりシャープで普遍性のあるものとして読者に問う

 12時間に及んだ2人の対談から、読者は今日本が直面する危機の本質を理解し、それにどう立ち向かうべきかを自ら深く考えるヒントを得ることができる一冊である。

感想・レビュー・書評

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  • 知の巨人の対談本。
    明治維新から現代までの8人の政治家や経済リーダーを取り上げ、共通する行動様式を明らかにしつつ、今の日本に取って不足しているものや、尽くすべき義務について語り合っている。
    タイトルにある「知徳」とは、福沢諭吉の言葉で、サイエンスとアートとも言い換えられる。本書では、バランスをとりながらの実践知がリーダーシップにおいて重要だという姿勢で使われている。

    やや難しく読み応えのある内容ではあるが、知的欲求が満たされると共に、大局的に物事を見たり、リーダーシップを発揮すべき場面での振る舞い方なども学べる一冊。

  • 明治、昭和、平成の政治。理想を追求する人が、少ない。

  • 1.リーダーシップ=責任を取る(気構え)
     本質への深い洞察 未来のダイナミックな構想 現実の課題対処
     オペレーショナルではなく、国家観・歴史観
    2.プロジェクト・リーダーを育成
     実践重視 ビジョンを明示 チームに高い負荷・人材の成長を
     京セラ「アメーバ」 アイリスオーヤマ「商品開発決定会議」
     vs官僚組織 法務・財務・人事でコントロール ビジョンはない
    3.4.5.

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著者プロフィール

国際協力機構(JICA)特別顧問、東京大学名誉教授、立教大学名誉教授

「2023年 『日本陸軍と大陸政策 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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