- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784534052438
感想・レビュー・書評
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人類誕生から21世紀までの世界史を1冊で解説するという野心本。世界史における35のキーポイントを設定し、それにしたがって、時代を読み解く構成。
あまりに急ぎ足なので、なんとなく世界史を知ってみたいというレベルの読者はついていけなくなる。が、そうでない人なら読み応えあり。世界大戦後や、欧州などに偏ることなく、どの時代も地域も均等に説明しているのが好感。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2016.12.6 12/27返却2017.1.6再度 1/24返却
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数年前から全く成果の上がらぬ世界史の学びなおしをしているわけだが、本書は遂に出会った「学びなおしのための最適な一冊」だと個人的には思う。
一言でいえば、世界史をあらすじで辿っているわけですが、そのような試みをしている類書は山とある。
本書が違っているところは、このような言いようが許されるのであれば「世界史のメインストリーム」に的を絞っているところが、成功の要因である。
世界史入門と銘打った類書でよくあるのは、単に高校世界史をまんべんなく切り詰めて短くし、文章を平易にし、図解を増やして何となく見やすくしただけ。というか、薄味にしただけのものが殆どで、書いてあることは分かるが結局何も残らないというのが殆どだった。
本書は違った。
どのようにして現代の世界が作られてきたか?という観点で最も影響の大きかった時代の流れに的を絞っていること。更にそれを構造化し、大きな歴史の流れの枠組みを提供していること、そして常に前後の「流れ」に力点を置いて、あたかも一本の大きな大河のように連続した物語として歴史を読めるようになっていることが、圧倒的に類書より優れていた。
世界史をどう語るか?は無論、論者の数だけパターンがあると思うが、本書は、これから様々なパターンの世界史を学んでいくにあたり、あるいは各時代の詳細な歴史を学んでいくにあたって、最初に備えておくべき基本形として最適なのではなかろうか。
私個人でいえば、ようやく自分の中で軸となる世界史理解が本書で形成されたと感じており、なぜ早くこの本に手を伸ばさなかったのかと悔いているくらいである。 -
読了。
よく纏まっているのだが、どっかで読んだことある感が拭い切れず、ちょっと教科書っぽいトンマナで、エンタメとしてはイマイチ楽しめなかった。
ただ、ヨーロッパ史に中国史を付け足して強引に近現代に持って行くレガシーな世界史観ではなく、ユーラシア大陸史を中心として全体を俯瞰したイマドキの歴史観で纏められているため、受験生が世界史全体の流れをつかむ…とかの用途には非常に有用だと思う。 -
世界の歴史がざっくりわかった。自分的にはここで興味を持った歴史を深く調べたいと思う。
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偶蹄類(ヒツジ、ヤギ、ウシ、ウマ、ラクダ)はオスの周りでメスが群居する。オスが少なければ飼育しやすい。牧畜の始まり。
ブタは草では飼育できないため、農耕社会で飼われた。
中華思想は殷から周への交代期に作られた。自らを天下の中心と考える閉鎖的な世界観。
馬と戦車で帝国が生まれた。貧しい遊牧民が大河の流域の豊かな農耕地帯を征服し、寄生するために築いたのが帝国。
ローマ帝国、アケメネス朝ペルシャ、マウリア朝、秦帝国。
土地の公有制=均田制は強力な権力を生み出した。民衆には過酷な制度。
ヴェルサイユ体制で、ドイツがアメリカからお金を借りて英仏に賠償金を支払い、それを戦時中のアメリカからの借金の返済にあてた。これでアメリカの経済覇権が確立した。
アメリカの利上げで、資金の流れがアメリカに集中して、ヨーロッパ経済が疲弊した。
1929年の経済危機では3年後に株価は最高値の15%になった。
通貨切り下げ競争とブロック経済化が世界大戦の引き金。
ファシズムの台頭=政治的経済的見識を持つ議員が大切。
太平洋戦争=1941~1945.石油とくず鉄の輸出禁止が引き金。
戦後のユーロダラー=アメリカに還流しないドル=ばくち的な金融取引の資金となった。 -
世界史をただの時系列ではなく、地政学や関係値でまとめながら解説し、読み解き方のポイントを示唆してくれる。歴史の裏側の意味を理解することができるが、ストーリー性に欠けるため入り込みにくい。政治的な歴史に並行して、経済の歴史の成り立ちにも触れている点が良い。
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世界史の流れを、わかりやすく解説した書。現代とのつながりも併記されているため、歴史を学ぶ意義も感じられる。
図で見る世界の歴史と地理
第1章 世界史の始まり
第2章 四つの河川文明の出現
第3章 地域ごとに並び立つ帝国の時代
第4章 ユーラシアが一体化して起きた文明の大交流
第5章 再編されていくユーラシア
第6章 世界史の舞台を大きく拡張した大航海時代
第7章 大西洋が育てた資本主義と国民国家
第8章 イギリスがリードした「ヨーロッパの世紀」
第9章 地球規模の時代へ -
世界史の一連の流れを一冊にまとめた本。紙幅の関係上、深い部分まで掘り下げている訳ではないですが、どのような歴史を辿って現在があるのかを把握するのに十分な一冊となっています。
世界史の全容を手軽に学びたい方には打ってつけの書籍かと思われます。 -
人類の出現から21世紀の現代までの世界史がまとまった一冊。
ただ年表の説明ではなくて、“後にどのような影響を与えることになったか”などのポイントも書かれているので、わかりやすかった。