ポップスで精神医学 大衆音楽を“診る"ための18の断章

  • 日本評論社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535984356

感想・レビュー・書評

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  • 493.7||Y45

  • 精神医学をポップスの曲から分析する内容。私はハナレグミを聞きました。

  • 歌詞を「精神現象の隠喩として」みて、歌い手や、そのほかの人の心理分析。
    手法は面白いと思ったが。。
    紐解いている曲がわからないf^_^;
    18曲中わかったのは2曲のみ。
    そのうち1曲しか、ピン!とこなかったのは、歌詞も知らなければ、その歌い手や関係者も知らないから。。
    と、いうことで、★低め。
    でも、障害やパーソナリティを理解するには、わかりやすいのかも。。解説されている人物を知っていれば。。、

    出てくるのは、発達障害、摂食障害、性同一性障害、解離性障害、PTSD、薬物依存、うつ病、アルコール依存、ADHD、統合失調症、強迫性障害、中心気質、自殺防止、トラウマ、対象消失、「無敵の人」の犯罪、マザコン、ストーカーなど。

    ◆発達の道のりは「これでえのだ!」の連続の続きなのだ‼︎ 「天才バカボン」
    ◆摂食障害を越えて 「少女」
    ◆「性同一性障害」は二丁目のおかまを救ったか 「DESIRE 情熱」
    ◆「中心気質者」にとって「自由」とは何か? 「トランジスタ ラジオ」
    ◆アイドルが解散するとき 「失恋記念日」
    ◆「無敵」のロックンロール! 「友達なんていらない死ね」
    ◆薬物依存のことを隠さないで 「ステップUP↑」
    ◆中年男性のうつ・自殺予防のヒント 「ま、いいや」
    ◆だましだまされアルコール依存症 「サヨナラCOLOR」
    ◆あばれはっちゃくの生きづらさ 「タンゴむりしんな!」
    ◆こころの安全基地としてのTM NETWORK 「Get Wild」
    ◆トラウマを抱える子どもを支えるオト・コトバ 「Something jobim 光る道」
    ◆対象消失後も人生は続く 「遠野物語」
    ◆親不孝息子から母へ 「ANAK(息子)」
    ◆北山修を振り返る 「風」
    ◆統合失調症に似合うロック、なんてあたり得るのか? 「昆虫ロック」
    ◆アルファロメオと強迫症状 「ケッペキにいさん」
    ◆ストーカーにおける嫌われ者の美学 「逃ガサナイ」

  • 音楽
    医学

  • 書名の通り精神医学の観点からポップス(= J POP)を分析するという本なのだけれど、精神医学の入門書としても読める中々に面白い本だった。
    作者の心理状態のありさまを読み取る手立てとして歌詞を中心とした分析となるわけだけれど、これが所謂ロッキンオンジャパン的な方法論への皮肉としても作用しているなと思った。

    彼らがやっていることは素人精神分析であって、音楽評論ではないというのをプロの精神分析家が一家言申したカッコウになっているから。

    特に岡村靖幸に対する分析はナルホドと思い『家庭教師』の世界をより深く理解する手立てになるのではないかと思った。

    岡村靖幸が抱える孤独と「大学へ行ってキャンパス・ライフをエンジョイしたかった」という発言に見え隠れする青春への憧憬と大人になりきれない自分へのもどかしさ。それらがないまぜになったのが「ステップ・アップするため倫社と現国学びたい」という歌詞なのではないか? という見立てとか。

  • この本とは偶然とも必然とも呼べるような出会いでした。こういう出会いがあるから読書はやめられないんですね。あるジャンルの本を探しているときに、書店の方が一生懸命探してくださり、何冊が手渡して下った本の一冊がこれでした。横浜の有隣堂さん。本当にありがとうございます。その日はずっと幸せな気分でいられました。

    ポップスという縛りがこの本を面白くしているんでしょう。
    クレイジーケンバンド(CKB)に俄然興味がわいてきました。以前知り合いだった女の娘がCKBの大ファンでした。ちょっと甘酸っぱい思い出です。またこの本でCKB知り合ったのも何かの因縁でしょうか。

    これは企画および編集の勝利とも言える本だと思います。
    いや面白いわこれ。心からおすすめです。

  • 松本医師のテキストがよかった。岡村靖幸論など音楽評論家顔負けのクオリティである。残念ながら他の先生方のは「文章を書くのが好きな素人の文集」の域を出ない。まあ、当然といえば当然。でも素人でも医師なら本になっちゃうんだなあ。うらやましいよ。

  • 493.7

  • 2016/08/14

  • 筆者の先生方がまさにイキイキとしている。精神科医の暴走(筆?)は思いの外ウケた。取り上げる楽曲への想いと疾患に対する想いが交錯し過ぎて、若干のムリがあることはご愛嬌の範囲。病気のことを知り、病跡学的関心も満たしてもらえた。

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著者プロフィール

東京えびすさまクリニック

「2019年 『わからなくても、こころはある』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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