十九世紀フランス哲学 (文庫クセジュ 989)

  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560509890

感想・レビュー・書評

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  • ネオクリティシスムを勉強したくて読んだがまったく意味が宿っていない文章で全然頭に入ってこない....ウィキペディアよりひどい

  • ジャン・ルフラン『十九世紀フランス哲学』白水社文庫クセジュ、読了。華々しいフランス現代思想に比べると19世紀のそれはナイーヴで、同時代ドイツに比べれば貧しいイメージだが、いやいや、とんでもない。19世紀こそ現代人がイメージするフランスの出発点。思想家は現実と理想と格闘していたのだ!

    華麗で猥雑な、そして残酷な19世紀フランス。大革命の解釈とマテリアリスムへの対応が課題となる。本書はヴィクトル・クザンとオーギュスト・コントを導きの糸にしながら、思想家群像を描き出す好著。二百頁足らずの小著ながらその情報量に圧倒される。

    訳者あとがき(川口茂雄)で日本思想史との関連の言及有り。第三共和制初期に留学した中江兆民は『理学鉤玄』(1886)で当時のフランス思想界の様子に言及。

    「……撰択説(エクレクスチム)は法国ウイクトル、クーザンノ定ムル所ニシテ、諸家ノ説ヲ採択シ裁緝シテ以テ説ヲ為ス者ニシテ近時法国学官ノ虚霊説(スピリチュアリスム)正サニ是レナリ……」。

    兆民は他にもジュフロワやフランクにも言及。本書を通し大先輩の仕事にも新しい光が投げかけられるかも。

  • 星二つなのは、本書に対してではなく、内容をろくに理解できない自分に対してです。大革命から第一次大戦まで、帝政はあるわ、共和政はあるわ、王政まであるこの期間、思想の世界が面白くないわけがない。ただ、本書を読むにはこの時期の一通りのフランス史、それと前史としてのカント以来のドイツ哲学を頭に入れておかないと相当苦労することになるでしょう。それでも十九世紀フランス思想家列伝としては現在これを超えるものはないのではないでしょうか

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