- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562041510
感想・レビュー・書評
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怖い。
純粋なホラー作品ではないのにその辺のホラー小説よりよほど怖い。
おそらく著者の書く描写そのものが怖いのではなく、そこから作り出される空間が怖いのだろう。
描写から来る恐怖は一次元に留まり一瞬もすれば記憶から消え去ってしまう。
ところがそれが文字という形をはなれ空間に解き放たれた時、恐怖は三次元のものとなりジワジワ拭いきれない怖さになる。
謎解き面では質より量といったところもあり、さらにはドンデン返しのやり過ぎといった感もあるが、独特の禍々しい雰囲気は健在で読み応えのある一冊にはなっています。
シリーズ3作目という事を考えれば充分に面白いのですが、前作『首無しの如き祟るもの』とどうしても比較をしてしまうので、厳しい評価になってしまいます。
ホラーとミステリーの融合を見事に成し遂げているこのスタイルで今後も新境地を開拓してもらいたいです。
購入した時の帯が本書表紙の下半分を隠してしまい今まで気が付きませんでしたが、この本の表紙も内容に負けず劣らず怖かったのですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
刀城言耶シリーズ。今回もタイトル見ただけでなんだか怖そうだなあ、と思っていましたが。……やっぱり怖いぞこのシリーズ! 夜中に読めません。見立て殺人も大好きなんだけど、この歌が妙に怖い。当然メロディ知らないはずなのに、勝手に頭の中で響きます……。
当然謎解きはきっちりと論理的。途中で「え、それは反則じゃ?」と思える展開もあったものの、最終的には綺麗な着地が見られました。……がしかし。怪異の部分もしっかりと残っちゃって、それが怖いの何の! このさじ加減が絶妙です。この世は論理ばかりで割り切れないのかもしれませんね……。 -
最後の最後まで謎やらどうにも違和感の残る会話を繰り広げ、「あれなんか地味かも?」という印象を抱かせたところで怒濤の解決編になるのは面白い。その解決編も二転三転しまくり。なんという密度感。そして怖い。山の怖さってすごくよく理解できるので余計に。
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「しろじぞうさま、のーぼる」 1人目の犠牲者、そして
「くろじぞうさま、さーぐる」 2人目・・・。
忌み山で暮らしていた一家が忽然と消えた。村では、「六地蔵様」の童唄通りの殺人事件がおきる。消失と惨劇の忌み山で見たものは・・。
-山魔に嗤われたら・・・・・・終わり。
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刀城言耶シリーズです。
このシリーズは出る度に読みやすくなっていますね。
本書は見立て殺人でして、童歌に見立てて次々と人が殺されていきます。
それだけでも怖いのにさらに山魔の恐怖もあります。
さすがはホラー作家なだけありますね。
読んでいる最中、何度背中がゾッとした事でしょうか。
そして、今回のミステリも大満足です。
作者はこんな事どうしたら思いつくのかと感心しています。
このシリーズのファンとして次の本が出るのを楽しみに待ちたいと思います。 -
忌み山で人目を避けるように暮らしていた一家が忽然と消えた。「しろじぞうさま、のーぼる」一人目の犠牲者が出た。「くろじぞうさま、さーぐる」二人目の犠牲者―。村に残る「六地蔵様」の見立て殺人なのか、ならばどうして…「あかじぞうさま、こーもる」そして…。六地蔵様にまつわる奇妙な童唄、消失と惨劇の忌み山。そこで刀城言耶が「見た」ものとは…。『首無の如き祟るもの』に続く渾身の書き下ろし長編。http://takeshi3017.chu.jp/file4/naiyou14505.html
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ミステリ系の人とは違って、前半の怖〜い部分が一番すごいと思いました。怖がりなので夜に読むのはよせばよかった。
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戦後間もなくを舞台にした探偵もの。
横溝正史をほうふつとさせるシュチュエイションは、ちょっと懐かしい感じ。この手のストーリーは、複雑な家族関係や珍しい名前で混乱してしまうのです。これもそういうかんじで、登場人物は決まっているのに、その関係が複雑で、それを理解するだけで疲れました。
まがまがしい感じがよく出ていて、雰囲気はばっちり。次々に家族が殺されて、それを探偵が推理する。。。。
多少こじつけっぽい推理もありますが、雰囲気はなかなか楽しめるものがあります。ただ、結局どうなの?感が残ったのは残念。ここまで読ませたんだから、すっぱり推理を終了させてほしかった。
ただ、これがこの作者の味なのだとしたらこれもありかな?
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「マジモノ…」と同じように、忌山と聖なる山が出てくるけど、
改めて自然とは恐ろしいものだ、と思った。
山に迷い込んでこんな目にあったらもう…!
事件が起こされた動機が「そんな理由で!?」という感じがするけど、
実際事件が起こる時ってそんなものなのかも。 -
途中
夜読むと怖い