- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562046966
感想・レビュー・書評
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一つの家族とその周りで次々に変死がおこる、ある事情で探偵がその関係者に聴取する形でドロドロの物語は進む。上手くミスリードさせられ、徐々に明らかになる本当の鬼畜の姿…終盤の伏線の回収もお見事!デビュー作とは思えない面白さ、堪能させて頂きました♪
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60歳で弁護士を引退した著者の処女作で、第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作品。処女作とは思えない凝った作りで堪能させられました。「それはちょっと無理やろ」的な突っ込みどころがなくもないんですけど、次作への期待を込めて満点。
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サスペンスが好きなので、ストーリー自体は面白かった。
ただ、関係者にインタビューしている文章ばかりなので、ちょっと飽きた。
展開も早いし、先が知りたくなって、どんどん読み進めた。 -
「おとうさんはおかあさんが殺しました。おねえさんもおかあさんが殺しました。おにいさんはおかあさんと死にました。わたしはおかあさんに殺されるところでした…」
保険金目当てで家族に手をかけてゆく母親。その母親も自動車もろとも夜の海に沈み、末娘だけが生き残ることになった。
母親による巧妙な殺人計画、娘への殺人教唆、資産の収奪…信じがたい「鬼畜の家」の実体が、娘の口から明らかにされてゆく。
第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞作です。
作者の深木さんは弁護士をリタイア後、小説を書き始めたそうで。63歳での受賞です。
いやぁ、面白かった!そして騙された。
探偵役の榊原が調査上で聞き取りする相手の証言によるパートと彼と依頼主とのパートで話が進むのですが、次々出てくる新事実に翻弄されました。
そしてまさかこのトリックが出てくるとは。予想していなかったので驚きました。
よく読めば予想できたはずなのに。
巧い構成でした。
さすが元弁護士というべきか。保険金や遺産がらみの部分はさすがの説得力でした。
島田さんが最近おっしゃっている
「人生経験を積んだ団塊世代こそ執筆すべき」
というのが納得。
タイトルは「鬼畜」ですが、読後感は悪くなく、ぜひ次も読みたいと思いました。 -
「あたしの家は鬼畜の家でした」母親による保険金殺人、殺人教唆……、たった一人生き残った少女が語る鬼畜の家の実態とは……。
なんてイヤな話だ、と眉をひそめて読み進むうち、すっかり作者の術中にw。関係者たちの証言の中から浮かび上がってくるインパクト大な"鬼畜"の所業の中に真相を隠蔽する巧みな構成がとにかく素晴らしい。
巧妙にちりばめられた数々の伏線も見事。