- Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
- / ISBN・EAN: 9784566023734
感想・レビュー・書評
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トルーキンによるファンタジーの金字塔、指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)の筆者自身による用語集・事典のようなもの。
本書自体は物語ではないので多少骨が折れるが、これを読むことで本編の世界観が補完され、より味わいを増すことは確か。本編後のサムについての記載を読んで、心の温まる思いがした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
上質なファンタジーには、書かれない設定や物語がある。背景の緻密さこそが、その物語のリアリティを支えるのだ。
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壮大な「指輪物語」をより一層楽しむために-。アラゴルンの先祖や、指輪の仲間のその後がわかる。巻末に詳細な索引付き。「指輪物語」の、なお深い物語の広がりが堪能できる。
原題:The lord of the rings -
読み始めてみたが、ちんぷんかんぷん。
先に物語のやつを読んでから読み直そうと思った。
2020/08/11追記
シルマリルの物語を挫折したので読み直すことはないだろう。 -
再読終了。こちら追補編は、本編の補足資料集。エルフの来歴、指輪が作られた頃からの上古の歴史と、ゴンドール、ローハン、ドワーフ、ホビットらのそれぞれの歴史。そして指輪戦争後の指輪の仲間のその後など。そして言語学者トールキンらしい、中つ国の言語の成り立ち(難しい)のほか、巻末には人名や地名の事典も。
個人的にはやはり、指輪の仲間の後日譚が切ない。フロドが去ったあと、サムは沢山の子供に恵まれ(長男の名前はフロド)そのうち一人の娘は、ピピンの息子と結婚。サム自身は充分に長生きしたあと、最後の指輪保持者として西方へ去る。
メリーとピピンもホビット庄でそれぞれ活躍するが、メリー102歳のとき、死期が近いことを悟ったローハンのエオメル王から一目会いたいと連絡が来て、メリーとピピンは荷物をまとめ家督を息子に譲ってローハンへ。エオメルを見取った後はゴンドールで余生を送り、亡くなる。
そののち、長命の王アラゴルンにもついに死が訪れる。ほとんどのエルフが西方へ旅立ったあともアラゴルンのために残っていたレゴラスは、彼の死後ついに船を作り、ギムリとともに西方へ旅立った。
「この船が去った時、中つ国では、指輪の仲間は跡を絶った。」
以下、第3紀年表(ゴンドール暦)から指輪戦争前の出来事(おもに誕生年)を少し抜粋。レゴラスの誕生日はなぜかない(※映画では裂け谷の双子よりちょっと年上設定)サムとファラミアはため年なんですね。
130年 エルロンドの息子、エルラダンとエルロヒア生まれる
241年 アルウェン・ウンドーミエル生まれる
1050年 緑森を影がおおうようになって、人々、初めてこれを闇の森と呼ぶ
2890年 ホビット庄にビルボ生まれる
2931年 3月1日、アラソルン二世の息子アラゴルン生まれる
2942年 ビルボ、指輪を持ってホビット庄に帰る
2968年 フロド生まれる
2978年 デネソール二世の息子ボロミア生まれる
2983年 デネソールの息子ファラミア生まれる。サムワイズ生まれる
2991年 エオムンドの息子エオメル、ローハンに生まれる
2995年 エオメルの妹エオウィン生まれる
3018年-3019年 指輪戦争 3月25日 指輪滅却
※目次
A 王たち、統治者たちの年代記
1 ヌメノールの王たち(ヌメノール/亡国の民の王国/エリアドール、アルノール、そしてイシルドゥアの後継者たち/ゴンドール、またアナリオンの後継者たち/アラゴルンとアルウェンの物語)
2 エオル王家
3 ドゥリンの一族
B 代々の物語(西方諸国年代記)
第二紀
第三紀(大いなる年の年表/パラド=ドゥアの崩壊より第三紀の終りにいたるまでの主要事項の年表/指輪の仲間に関するその後の出来事)
C ホビット家系表
D ホビット庄暦(永年使用)
E 書き方、綴り方
1 単語及び固有名詞の発音
2 書記法(フェアノール文字/キアス)
F
1 第三紀の諸言語と諸種族(エルフのことば/人間のことば/ホビットのことば/そのほかの種族のこと)
2 翻訳について(三つの名前についての注) -
指輪物語は、登場人物をいろいろいろな名前で呼んだり、一度聞いただけでは覚えられないような、人名、地名、国名等が出てくるので、読んでいて何度も混乱します。また、これらに対して、十分な説明が無い事もしばしばあります。そういった読者の不満に答えるために、この本が出版されました(と思う)。ですので、指輪物語の本編を読む前に、この本を一回読み、尚且つこの本を座右にしながら、本編を読むのが、読むコツなんじゃないかなと思います。
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『指輪物語』も『ホビット』も『シルマリルの物語』もまだ一冊も呼んでいないのに、いきなり追補編を読んでしまった。やはり面白いが消化不良。他の本編を読んでからもう一度読もう。
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噂に聞いてた追補編をついに読みました。指輪物語の壮大な物語は、これにまとめられている言語体系や系譜図、歴史の上に成り立っていたのかと、改めてトールキンの凄さに感じ入りました。映画製作も、かなり原作に忠実だと思っていましたが追補編の内容も踏まえた贅沢な作りになっていたみたいです。もしかしたらエルフ語の発音も、トールキンの資料から再現されているのかもしれません。『ホビットの冒険』は映画しか見ていないので、原作を読みたくなりました。