日本語の磨きかた (PHP新書 130)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569613208

感想・レビュー・書評

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  • 日本語の文章の読み方、書き方、話し方などを、著者自身の経験を振り返りながら論じた本です。

    言葉に対してつねに意識を研ぎ澄ませていることの大切さが語られており、こうした日々の努力の積み重ねによって、ユーモアと気品を兼ね備えた著者の文章が作られてきたのかと、感心して読みました。

  • 【閲覧係より】
    ちゃんとした「日本語」、使っていますか?適切な表現・正しい文法・言葉の選び方など、日本語を愛するリンボウ先生ならではの口語・文語の文体センス論。巻末、近衛甯子さんとの皇族のことば遣いについての対談は、論文執筆とはちょっと離れますが、興味深い内容です。
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    所在番号:新書||810.4||ハヤ
    資料番号:20064246
    -------------------------------------

  • この題名で文章が下手だったら、面白いのだが。

  • 林望氏の著書は初めて読む。端正な日本語。少し難しい表現もある。
    本書での「日本語論」は第一部で表現するときの自覚、つまり書くときの作法や心掛けを示し、第二部では話し言葉のインテリジェンスについてその喪失を嘆いている。第三部がいよいよ本題であり、日本語を以下に磨くかを語る。古文を読むこと。しかも音読がいい。日本の教育が切り捨ててきた古文にこそ、語彙の豊かさや歴史、教養を深める要素が数多くある。まずは「徒然草」から、読んでみるかな。

  • 私にとってよかったのは

    日本語を磨くには古文を読みなさい という部分

    具体的には
    まずは『徒然草』から、『方丈記』もいい
    『平家物語』声に出して
    一寸法師、浦島太郎、ものぐさ太郎など御伽草子
    御伽草子でおはなしに慣れたら『竹取物語』

    『万葉集』の前に『古今集』
    『古今集』さえ読めば八代集はみんな大丈夫
    でも『新古今集』を・・・・・と

  • (相対的感想五段階評価)
    明 @・・・・ 暗
    衝撃・・・@・平凡
    一過@・・・・永年(読んだときの気持ちの燃費)
    論理・・@・・稚拙
    題名 2

    最近は新書がベストセラーになって、ソフトな内容のものがうけている。この本も他聞に漏れず軽い内容だった。すぐに読める。
    科学的に根拠があるもの、というよりも、感覚的に、異を唱えるという感じ。
    りんぼうと呼ばれる彼ですが、文章から人柄がにじみ出ています。親しみやすいです。反面礼儀には厳しそうで、言葉遣いがみだれていようともきっちりお礼や謝罪ができる人としかつきあわない、といった雰囲気の人かなぁと思いました。
    新書というのは、その程度の本です。人柄の一部(それもよいところだけを見せようとしたいびつな形)とちょっとした意見が読める。それだけのものだ、とぼくは思いました。
    これは近年とくに顕著です。

  • 著者の旅行記などを読むのは好きですし、質の高い文章を書く方なのは知っているのですが、この本はちょっと辛口で何だかなあという印象のほうが強いです。
    タイトルから日本語の学習本を期待するとダメージを受けます。「センスの無いやつはどう頑張っても良い文章は書けない」といった、上から目線でバッサリと斬られるので、「日本語の磨き方」というタイトルに期待してお金出して購入した読者には、「そんな身も蓋も無いことを言われてもなあ。。。」と、思ってしまうわけで。
    タイトルを忘れて、純粋に著者の主張や思考を楽しむか、スパルタ式教育本として読めば、十分に役立つ本だと思います。

  • 高校生への日本語指導の一環として読み始めてみたのだが、
    内容は期待していたものとは全く異なり、
    そういう意味では残念。

    しかし日本語を語った本としては大変面白い。
    最近はアイキャッチャーなタイトルだけで中身のない本が氾濫しているが
    (で、何故か高評価を受けていたりする。
     出版社が読者を舐めるのも仕方がないのかも)、
    これはちゃんとした中身・主張ありきの本で良かった。

    多少小言臭く感じる部分もあったけれども、
    多分それは若い人から見た私もそうなんだろうな、と思う。
    人はそれぞれ自分の意見があって然るべきだと思うので
    世代や価値観の違いからくる意見の違いも謙虚に勉強として読んだ。
    まあだいたいにおいて同じ意見なんですけどね。

    機会があったら作者林望氏の他の本も読んでみたい。

  • リンボウ先生の柔らかな毒舌が本書でも炸裂!
    (☆゜-^)┬┬‐ :・・・・・・ ダダダダ
    相も変わらずの教養の深さにはただただ敬服するしかありませんが、日本語を考える(使う)上で非常に参考になりました。
    この読み易さは…恐るべし(◎_◎;)

  • 鋭い指摘。メディアではあまり聞けない、ことば教育に対する独自の考え。

    宇多田ヒカルに対する見解、そして英語の早期学習への批判は共感できた。

    古典がいかに現代文以上にためになるかを説いていたのには目から鱗だった。具体的な古文を読む指示もあって、実践してみようという気になる。

    現状の国語教育に対する怒り、不満、憂い。しっかりとした哲学を持った著者で、会ってみたいと思った。

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著者プロフィール

1949年東京生。作家・国文学者。

慶應義塾大学文学部卒、同大学院博士課程満期退学(国文学専攻)。東横学園短大助教授、ケンブリッジ大学客員教授、東京藝術大学助教授等を歴任。『イギリスはおいしい』(平凡社・文春文庫)で91年日本エッセイスト・クラブ賞。『ケンブリッジ大学所蔵和漢古書総合目録』(Pコーニツキと共著、ケンブリッジ大学出版)で、国際交流奨励賞。学術論文、エッセイ、小説の他、歌曲の詩作、能作・能評論等著書多数。『謹訳源氏物語』全十巻(祥伝社)で2013年毎日出版文化賞特別賞受賞。2019年『(改訂新修)謹訳源氏物語』(祥伝社文庫)全十巻。ほかに、『往生の物語』(集英社新書)『恋の歌、恋の物語』(岩波ジュニア新書)等古典の評解書を多く執筆。『旬菜膳語』(岩波書店・文春文庫)『リンボウ先生のうふふ枕草子』(祥伝社)、『謹訳平家物語』全四巻(祥伝社)『謹訳世阿弥能楽集』(檜書店)『謹訳徒然草』(祥伝社)等著書多数。

「2021年 『古典の効能』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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