子どもの「心の病」を知る

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569643243

感想・レビュー・書評

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  • 本書の目的にもあるように、多くある「心の病」についてできるだけ多く、かつわかりやすく書かれていて、入門書や、何か気になることがあるときに少し読んでみる本としてはとてもよいと思った。事例も多く、難しい言葉をできるだけ避けて書いてあるので、他人事と思わず、幅広い立場の人に読んで欲しい内容だと感じた。

  • 様々な心の病を,平易な文章で解説してくれているところが大変よかったです。子どもが何かで困っているとき,それは,過去の生活に何らかの出来事があったから,という視点も学ぶことができました。

  •  幼児期から青年期にかけて現れる、様々な「心の病」を網羅的に概説し、症状や症例、診断の基準、どのような人にどのくらいの割合で発症するのかといったデータ、効果的な治療法などが書かれている。一般的な索引に加えて、「症状別索引」、例えば「笑顔がなく、表情が乏しい」→「適応障害、抑うつ性障害、双極性障害、統合失調症」といった索引も用意されている。新書としては300ページを超えるやや分厚めの本。
     単に「発達障害」「LD」「ADHD」などの用語を、教育心理等で耳にはするが、具体的にどのような症状が、現実の世界でどのように現れるのか、どうすればよいのか、というところまでは、なかなか専門家でもない限り、把握するのは難しいと思うが、「ケース」として、症例が紹介されている点で、良い意味でとっつきやすい。さらに、ピカソや坂本龍馬、『禁じられた遊び』など、有名人や有名な文芸作品において現れている「心の病」も紹介されており、とても興味深く感じられる。症状別索引など、もちろん素人判断で病を診断することはできないが、専門家に相談する前の予備知識や参考には充分なりうる。こういった良心的な構成もとても良いと思った。
     様々な「病」が紹介されているが、特に「幼い子どもにとって、親がどれほど大切なものかを改めて考えさせられる。だが、肝心な親の方は、そのことを忘れてしまうことも少なくない」(p.86)の部分は、全くその通りだと思った。そして本書に書かれているような、科学的な知識が、教育や育児に関わる全ての人に必要なものであることを痛感した。(11/02/03)

  • 幼年・少年・青年期に起こりうる障害・精神的疾病を簡単に紹介している本です。
    読みやすいので、心理学を専攻していない一般の方に是非とも読んでほしい一冊です。

  • 2008年1月6日 masamiに勧められる。

  • 自分にもあてはまるものがありました。

  • 新書ですが、分厚くて結構な量の「心の病」を紹介してくれています。読んでいると不安にもなりますが、知識を持っていると対応も早くなるでしょうし、ぜひ一度、今子どもがいる人も、将来欲しい人も。

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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