はじめて考えるときのように 「わかる」ための哲学的道案内 (PHP文庫)
- PHP研究所 (2004年8月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569662039
作品紹介・あらすじ
「考える」ってどうすること?「わかる」ってなに?-本書では、もっと上手に考えるための方法を心なごむ絵とともに解説。"問題そのものを問う""「考えてる」と「考えてない」の違い""コップと飲み物の関係""「論理」ってなんだ?""自分ひとりで考えるのではない"…みるみる考える力が湧いてくるヒントが満載。ものごとの見えない枠組をはずし、本当の「考える力」が身につく哲学絵本。
感想・レビュー・書評
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「考える」って何をしてるんだろう
その問いこそが考えるということそのもののように感じるけど、考えるって実際に何をしてるのかわからない。
考えている時と考えていない時の違いや、そもそも考えるってどういうことなんだろう、という漠然とした問いをわかりやすく説かれている本だなと思った。
軽い気持ちで、簡単に哲学の考え方にも触れられる本かも詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あまりに自分が考えるという行為に鈍感かつ苦手意識があると最近痛感したので手にとった本。哲学の本ではないかもしれない。しかし細やかに考えるという行為の意味を段階に分けてひとつひとつ問い、より良く考えることについて穏やかに書いてあった。たくさん学び、吸収し、この本に書いてあるように細やかに考え柔軟さを持つ人間になりたいとおもった。少なくとも、考えるということには、大きな価値がある。考え続けたい。
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「考える」ってどうすること?「わかる」ってなに?
本書では、もっと上手に考えるための方法を、心なごむ絵とともに解説。ものごとの見えない枠組みをはずし、本当の「考える力」を提示する哲学絵本。
この本は読めば読むほど理解が深まって、味が分かる本だなと思う。
考えるためには「ことば」が必要だ、という章が個人的に好き。動物と人間の違いがよく分かる。ような気がしてくる。
冗談まじりの文も親しみがもてて好き。 -
秩序があるから問題が生まれる
考えることで"観察"が変わる
つめこんで、ゆさぶって、空っぽにする。
1番のお気に入りはフレーズは、
"「この部屋にはパンダがいない」と言える者は、ただ、この部屋にパンダがいる可能性を掴んでいる者だけだ。"
否定が頭の中を渦巻く時って沢山あるけど、それはきっと、自分の可能性を掴んでいるからこそなんだと、勇気を貰えた。 -
文庫Xで有名なさわや書店フェザン店の書店員さんの[包丁を知らない人に包丁を渡すようなもの]というポップに惹かれて読んだ。
そのポップには、料理をするにあたり、包丁を知らなければ切ったりむいたりするのに四苦八苦する。その人に包丁を渡すことで料理をしやすくする。ということの考えることに置き換えたときの包丁にあたる書物だと書いてあった。
読んでみた結果は、確かに、考えることとは何か。考えることがわからなくなったとき、どのように対応するか。がなるほどなあと思う形で書いてあった。
・考えることは、頭の中で論理を練り練りすることではなく、問いに対して耳を澄ませてそれが結びつくのを待つということである。
・自分の頭で考える と言うが、考えるためにはイメージや言葉や実際のものを動かして考える。人や外界からの刺激はむしろ考えるために必要なもの。
全体的にほんわかした語り口で読むのが苦にならない。プーさんの話も非常に和んだ。また読みたい本。 -
フレーム問題が目から鱗だった。
常識ってもんは無数にあって、ころころと変わっていく。
自分の常識を知るには、違う常識と触れること。勝手に自分の常識というフレームがあぶり出される。
場面に応じた常識。何となく使い分けてる目安というか、この常識は、機械には無いということ。
これも鱗だった。
ティーカップにお湯を入れたら株価が暴落するかもしれない?
考えるわけない。
常識。
論理に大事なのは
前提の正しさじゃなくて
前提の意味。
は、または、ではない
こいつらの意味が大事なんだ。
例えば
は
イコールなのか属するという意味なのか
夢の内容は全部論理的だ!
ってのも鱗だったな。
ただ単に非常識なだけだって。
丸い四角とか
結婚してる独身者とか
そんなんが非論理的というんだ。
確かに夢でもみない。
「ずっと考えていた」
ほんと?ほんとだよ。
なんでもかんでもそれに結びつけてしまうんだ。
考えていなかったら結びつくことがないようなことでもね。
頭の中で考えることだけが考えることではない。
外に出せ書き出せ話合え!!!
なるほど。
私は鱗が落ちる本が良い本だと思っています。
沢山落ちました。哲学って頭痛くなるけど。 -
"考えること"についての重要なエッセンスが詰め込まれているのにも関わらず、平易な言葉で語られている。読もうと思えばすぐにでも読み終えられるけれど、読みこんだり挿絵を眺めてぼぅとしたりするといつのまにか時間が過ぎてしまう----そんな不思議な本。
むしろ平易な言葉だからこそ、より深い思考を楽しめるのかもしれない。何度も読みたいなと感じた。 -
「考えること」ってなんだろうって思ってたけど、霧が晴れるようなそんな気がした。
考えることってあまりにも意識しなさすぎてわかろうともしていなかったけど、あ、そういうことか!って閃いた。
問いが何であるのか、ということについての記述がこれまた面白くて。
あるがままを受け入れ続けるのであれば問題は発生しないけど、それはそれで何もないということでもある(ということがあると言える?笑)
いろんなことを知れば知るほど問いは生じる。
だからこそいろんな角度から世界を見ることができるのかなーなんて思ったり。
アンテナをいっぱい張って、時にはそれを手放して…そうやって思考することを楽しもうかなって思えました。