- Amazon.co.jp ・本 (473ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569679594
作品紹介・あらすじ
誰もが学生時代に日本史を習う。しかし、「なぜ源頼朝は天皇家を滅ぼさなかったのか」「なぜ日本人は無謀な戦争に反対できなかったのか」といった本質的かつ重要な問いに、きちんと答えられる人は非常に少ない。本書は、学校の授業や教科書にはない「長いスパンの中で歴史的出来事の本当の意味を考える」という視点で、日本史をもう一度学び直す本。
感想・レビュー・書評
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「和の精神」「怨霊信仰」「穢れ」「言霊信仰」といった観点から日本の歴史を解明していく。歴史を勉強していく中で、ふと疑問に思ったことが説明されていて、とても興味深かった。「平家物語」は、なぜあの時期に作られ、なぜ琵琶法師が語ったのか。なぜ田沼意次の政治は改革と呼ばれないのか。なぜ部落差別は起こったのか。筆者の他の著作も読んでみたいと思った。
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殷(商)は周に滅ぼされ、各地で商売をはじめた。商人と呼ばれるように。
朱子学の輸入。力で天下と取った覇者と徳で治める王者の区別。徳川は覇者だと言われては困る。王者である天皇から統治を任されていることにしよう。その後、本来の王者たる天皇に仕えるべきという考えにつながる。 -
作者の論は、鵜呑みにするのはやや危険な気もするが、筋は通っているので非常読みやすく、歴史理解が深まった気がする。
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なぜ徳川幕府は滅亡したのか、なぜペリー来航にショックだったのか、日本が相手に暴力的だったとは驚き。
なぜか日本人の怨霊伝説、源氏物語も平家物語も同じ、なぜ遷都が繰り返されたのか、面白かった。
歴史問題は学者の問題でもあるか。 -
この本を読んで、日本の歴史には連続性があることを学べました。また、今まで年表を覚えたり、断片的な歴史観を学んだ、何か無味乾燥な日本史の授業がなぜ面白くないのかということもわかった。
筆者が述べているように、歴史の根底には、日本人の信仰する呪いや言霊の影響があることは、理解できる。
さらに、ペリーが黒船で来る前に、1846年アメリカ使節ビッドルを殴って追い返したことがあったのは知らなかった。戦争にならなくてよかったよ。無茶苦茶やん❗
学校の授業では、なぜそうなったのかということは、教科書にも具体的になく、また検証するという作業を生徒たちにさせない詰め込み式であるから、きっとまともに頭に入らないのかもしれないと思った。
歴史は、決して断片的ではなく連続性があり、そこには必ず原因があるというこである。
今回、この本から考える日本史を学べたと思います。 -
年表順ではわからない、専門分野だけつきつめてもわからない、歴史を横断的に見て、宗教や経済、地理の視点からも分析し、根拠と結果を結びつける。日本史の授業がこの本だったら面白く学べた‼︎
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本を読んで、これまで当たり前だと思っていた歴史の見方が大きく変わりました!
歴史が好きな人、歴史初心者の方にオススメの本です! -
井沢元彦氏の作品はいくつか読んだことがあるが、いつも、よくもまあこんなに幅広い知識を持っているなあと驚かされる。それでいて、説は理路整然と述べられる。高校の日本史もこのように教えてもらえれば、もっと興味を持てたかもしれない。ただ、同著者の作品は、数多く存在するため、主張は一貫しているが、内容が重複することも多い。
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めっちゃ面白かった。
「なぜ田沼意次の政治は吉宗松平水野の3大改革に含まれないの?」「田沼意次って悪者なの?」っていう疑問がボンヤリ中学時代からあったけど、解決した。
史実を知るための資料が、いつどんな人によって書かれたかを知ると、真実が見えてくる。
また、この本では「宗教」と「神話」なくしては歴史の真実はわからないと度々書かれている。
日本は無宗教と思われがちだが、そうではない。
日本がどんな宗教を持っているかを知ることで、歴史に対する考察が深まるのは確かだと思った。
中学の歴史をある程度真面目に勉強したことがある人なら誰でも楽しく読めるのでは。