桜風堂ものがたり(上) (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569768809

感想・レビュー・書評

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  • 書店員の楽しさ、辛さを垣間見る。
    地元の本屋に当てはまるかは分からないけど
    本屋のシステム、書店員の苦労、楽しみがよく分かる。絵や肌触りが頭に入ってくるくらい読みやすい。昨日から寝不足。それくらいハマる物語。もっと早く読めばよかったなぁ。

  • 沢山棚に並べられている中から目当ての本を探す宝探しのようなあの感覚、見つけた時のあった!という小さな喜び、それを買ってブックカバーを付けてもらい家に帰るまでの早く読みたいなって言うワクワク感。そういうところから"本を読む"という行為が始まっているのかもしれません。

    自分の目当ての本を探している途中に全然違う本に偶然出くわすことも本屋さんの醍醐味だと思います。
    電子書籍化が進み本屋さんを訪れる人も減っているのかも知れません。でも私は宝物が沢山詰まっている本屋さんは永久に存続してほしいなと切に願います。

  • 本屋の仕事について色々と知れる本だなあと思った。この本を読むと本屋の棚やPOPを今まで以上に注意深く見るようになる。本屋さんの仕事って奥が深いなあと思った。
    それから自然と情景が浮かんできて、物語にどんどん引き込まれるような文章だなあと感じた。
    オウムとのやり取りも可愛らしい。
    上巻が読み終わってすぐに下巻を読まなくちゃという気にさせられる。たまたま上巻と一緒に買ってあったからすぐに読むことが出来たので良かった。
    続きが楽しみです

  • 月原一整
    心優しい、銀河堂書店文庫担当。他者と関わることを避ける傾向にあるが隠れた名作を見出す才能がある。

    卯佐美苑絵
    銀河堂書店児童書担当。内気で夢見がちな美しい娘。絵を描くのが得意。画像に対して天才的な記憶力を持つ。

    三神渚砂
    銀河堂書店文芸担当。若きカリスマ書店員。人脈づくりがうまく、勝ち気で元気。いろんな意味で強靭な娘。苑絵とは幼馴染。

    柳田六朗田
    銀河堂書店店長。業界の風雲児と呼ばれた男。趣味の料理と酒関係の本の棚作り、壮大なディスプレイ作成に定評がある。人望がある良き店長だか、駄洒落と悪乗りが好き。

    塚本保
    銀河堂書店副店長。外国文学担当。知的な紳士。何かとクールでスタイリッシュな性格。店長とは学生時代からの長いつきあい。

    桜風堂店主
    明治時代から続く桜野町の書店「桜風堂」の今の代の店主。ネット関連の知識にも長け、「桜風堂ブログ」も人気。


    桜風堂店主の孫。利発で優しい少年。本とおじいちゃんが大好き。料理と動物も好き。

    蓬野純也
    若手のベストセラー作家。テレビや雑誌にもよく登場する。柔和で人好きのする性格。かなりの美男子でお茶の間の人気者。

    団重彦
    テレビドラマの世界で、かつて活躍した著名な脚本家。数々のヒット作を持つが、いまは病気で一線を退いている。一整が見出した新刊、『四月の魚』の著者。

    柏葉鳴海
    本好きで知られる女優。十代の頃、歌手としてデビューして以来、スーパーアイドルとしてお茶の間の人気者に。通称「なるる」。苑絵の母とは昔からの友人。

    大野悟
    福和出版社営業担当。明るく素直でそつがない性格。空気とタイミングを読むのがうまい。さりげなく商売もうまいようだ。

    福本薫
    桜野町町長。若い日は出版業界の第一線で働いていたらしい。白髪の美女。

    アリス
    愛らしい賢い三毛の子猫。

    船長
    オウム。年齢不詳のキバタン。態度と声が大きい。

  • ブクログでは評価良かったので読んでみました。説明が長く、ストーリーと関連のない話が多く、しっくりこない内容で読み進めるのが辛かったです。書評には後半は面白くなるとのことでしたが、なかなか難しかったです。なんとか最後まで読みましたが、下巻は読むのをやめることにしました。相性だと思いますが時にはこういうこともあります。

  • 児童書作家さんだと思っていたので、万引き事件があんなにはっきりと書かれていて気持ちが沈みました。
    きっと最後に希望を持てるものがたりに違いないと読んでいます。
    実際には9/6に読み終わる。

  • 銀河堂書店を望まない形で辞することになった月原一整。
    今まで行きたかったが足が向かなかった桜野町の桜風堂を訪ねたことで運命の歯車が回りだす。
    人と人が星座のように繋がった素敵な物語だった。
    書店や出版業界の話も興味深く読めた。

  • 2017年の本屋大賞第5位。皆さんの★も良さげで買ってみた。

    本屋さんとその店員を描いて悪くない雰囲気だけど、独特の語り口と話の進め方は良くも悪くもちょっとまったり。
    一整がああいうことで愛する仕事と温かい職場を辞めることもないと思うのだが、そうせざるを得なかった過去の経緯がこれから明かされていくのかしらん?
    下巻もあるし続編もあるようだからか話の流れがゆ~っくりで、上巻は登場人物とそれぞれが抱える胸の内の一端が明かされて終わった感じ。
    ようやく桜風堂に辿り着いたけど、これからどう展開していくのか、下巻に期待。

  • 描く風景と人々がとても暖かい物語。
    本への愛情と書店員として本に携われる充足感を描いた銀河堂書店の描写が良い。
    一緒に働いている仲間も素敵でこんな本屋さんで働きたい。
    不遇とはいえ、銀河堂書店を追われた主人公の描写が辛い(気持ち分かる)
    物語はこれから面白くなりそう。
    いざ、下巻へ

  • 人との踏み込んだ交流を避けていた主人公が少しずつ変わっていく姿を見て、私自身も見習いたいと思いました。

    そして主人公がある事件によって世間から冷たい目でみられるシーンは色々考えさせられました。ニュースで報道されている事件は、事件一部分しか伝えられてないことがあり、またニュースの聞き手が反応するような過激な表現が使われ、歪んで伝わったりしてしまうことがあると改めて思う小説でした。

    基本的には、心が温かくなる明るい小説で好きですが、泣き虫な登場人物が多く感動の押し売りを少し感じたので星を一つ減らしました。

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著者プロフィール

1963年長崎県生まれ。『ちいさいえりちゃん』で毎日童話新人賞最優秀賞、第4回椋鳩十児童文学賞を受賞。著書に『シェーラ姫の冒険』(童心社)、『コンビニたそがれ堂』『百貨の魔法』(以上、ポプラ社)、『アカネヒメ物語』『花咲家の人々』『竜宮ホテル』(以上、徳間書店)、『桜風堂ものがたり』『星をつなぐ手』『かなりや荘浪漫』(以上、PHP研究所)、げみ氏との共著に『春の旅人』『トロイメライ』(以上、立東舎)、エッセイ『心にいつも猫をかかえて』(エクスナレッジ)などがある。

「2022年 『魔女たちは眠りを守る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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