- Amazon.co.jp ・本 (195ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569779218
作品紹介・あらすじ
顔に始まり顔に終わる。写真家生活50余年の到達点は顔だった。アラーキー生誕70年記念出版。
感想・レビュー・書評
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センチメンタルな旅@東京都写真美術館
を見た。今まで興味を持ったことがなかったアラーキーだったけど、すごかった。生とか死とか性とか、匂いがしてくるようなリアルな写真。すっかり魅せられてしまい、読み始めた本。
以下はメモです。
・娼婦性ってものに惹かれているんだよね。台東区三ノ輪で生まれ育って、近くの吉原のおねーちゃんたちに遊んでもらったりしてたから。
・いい女について、、痴知性、淫乱でなくちゃ淫らさというか動物性、ローマの休日でばっさり髪切ったときのオードリーヘップバーン、「あたしイケてる!」って思ってるときの女はやっぱり光り輝いてるな、
・緊縛っていう行為は、ドラッグに近い、恍惚があるから。
・女の顔には媚びが必要
・浅丘ルリ子さんは、自分でメイクをする。とうりでちょっとヘタくそな、垢抜けない感じがあるんだけど(笑)それがまたいいんだよ
・生きるための所作をやっているときにいい顔してるってのが大事
・東京は顔を駄目にする?流れていく時代や変わっていく町並みに対決して生きてるんだから、もしかしたらいちばん本能的でいい顔をしている、あるいはそこへ向かっている顔なのかもしれないんだよ
・遊女たちの投げ込まれ寺、浄閑寺
・母の死が教えてくれたアングル、父の死を撮ったときは顔はフレームアウトして自慢の入墨を皆に見せてあげたい、何より病んだあとっつー感じの顔は撮りたくなかった、妻陽子の棺桶の中にいる写真もとった、プリントするとき顔を覆い焼きして光を感じさせるようにした。顔だけハイライトで。写真家としてのメイクアップなの、嘘つきですよ。でも嘘がいちばん大切なんだよーう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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裸の顔。
素顔の顔。 -
愛し愛されるそしていい顔となる。
好きなことを存分にし、成長し、果てには死ぬ。
こういうなんていうの、自分の思うがままに行動する人の本を読むと、自分と対比させてしまう。
その結果あー愛そう愛されよう、媚びよう。善く生きようと思う。
ずっと成長をし続けよう -
写真を見るのは好きなくせに名のある写真家の作品を見るということをしてこなかったのだけれど、この本を見つけたとき、表紙、ぺらぺらとめくったページの写真に目を奪われてしまった。
母子像のくだりでは涙が出た。ごく軽いノリの文章なんだけれど心に響いた。この人の作品をもっと見てみたいと思った。「ひと」の写真って本当に魅力的だ。 -
余り考えすぎず、構えずに、読むといいんでしょうね。
同時に、写真も構え過ぎずに撮っていいんでしょう。
そう思った一冊でした。 -
この人の言葉は、勢いがある。冗長な部分をフィルターにかけて、結像させると、しっかりこの人の写真になっている。なんだか、素直にそこに感激した。この人の紡いでいるその心が、しっかりと写真になっている。そんな気がするのだ。